闘牛の廃止、どう思う? 動物愛護と文化尊重で意見割れる

聖書の時代から続くスペイン伝統のスポーツであり、国技とされる「闘牛」。闘牛士が牛に槍や剣を刺して死に至らしめる見世物ということに対し、近年は動物愛護的な観点からの批判が強まっている。スペインのカタルーニャ州では、来年1月から闘牛の禁止が決定した。しかし首都マドリードなどは、「スペイン固有の文化だ」として続ける姿勢を崩さない。動物愛護か文化を尊重するか…意見は真っ二つに割れている。
NewsCafeでは11月15日に「動物愛護か文化尊重か…アナタの意見は?」というアンケートを実施。「闘牛は禁止すべきでない」という声が6割を上回る結果となった。寄せられた意見をそれぞれご紹介しよう。
※回答総数…1780件

【動物愛護の視点から闘牛は禁止すべき】(20.00%)
■闘牛って、文化かもしれないが、娯楽だよね。食がどうのと言ってる方いるけど、「食べる」ための殺生と、「楽しむ」ための虐待・殺生を一緒だという考えは変です。出来るならば、子供には、見せたくないです。[男性/40代/会社員]
■動物が苦しんでいる姿を見せ物にしてる文化なんでなくてもよい。闘牛だけでなく、その類のもの全て廃止してよいくらいだ。[女性/30代/専門職]
■明らかに残酷だから。 [男性/30代/会社員]
■時代の進化とともに人間の思考力も進化すべき。いつまでも人間の娯楽のために命ある動物を遊び道具にするなんて下品だ。[女性/40代/主婦]
■動物を虐殺するのが文化というのはおかしい。牛だって必死だから逃げたり抵抗する。失敗したら牛の勝ちとし、命を助ける位の事出来ないんですかね。[男性/50歳以上/会社員]
■文化は時代によって変化すべきだと思います。生きるために牛を殺す(食べる)のと、娯楽で殺すのは意味が違うように思います。[女性/30代/主婦]

【スペイン文化として闘牛は禁止すべきでない】(63.88%)
■長い歴史をかけて築いた人と動物との関係を単純に愛護の観点からだけで判断すべきではないでしょう。[女性/30代/会社員]
■個人的な感情で「野蛮」と思うところがあっても、他国の伝統的な文化には本来干渉すべきではない。[男性/40代/その他]
■動物の命が軽いとは言わない。けど、文化や祭祀に関しては動物愛護団体に口を出して欲しくない。[女性/30代/その他]
■闘牛に然り和歌山のイルカ漁に然り、何でもかんでも動物愛護団体などが首を突っ込むもんじゃない。まずは各国の文化と歴史、生活を熟知してから言って欲しい。自分自身のポリシーを愛護しているようにしか思えない。[女性/30代/会社員]
■スペインの闘牛は伝統ある文化です。それを否定するのは、国の歴史と文化を否定すること。そんな簡単な問題じゃないですよ。[女性/30代/会社員]
■鯨とかと同じだね。その国の文化と言うものがある。動物が可哀想?だったら競馬とかは?走らなければ多くは処分だよ。動物園は?他の国に連れて来られて見せ物。どうなの?[男性/30代/自営業]

【わからない・その他】(16.12%)
■難しいね… スペイン固有の文化ではあるし、残酷と言えばそうだし…。[女性/30代/会社員]
■国事的伝統の中の憐れな虐待的文化は至る所に在るんだけれど闘牛に限っては主にスペインだけが牛のなぶり殺しとなっている点が競技の違うところ。大層に非難されれば淘汰もやむを得ない成り行きは誰が決める?[男性/40代/その他]
■結局は捕鯨と一緒で口出しすべきじゃないと思う。あと禁止すべきって言う人に肉食うなって意見があるけど、食肉になる過程が問題なんだと思う。[女性/20代/会社員]

先日、カタルーニャ州都バルセロナで最後の闘牛が行われた。闘牛場の外では、闘牛は残酷だと主張してきた動物愛護団体が抗議活動を展開。ファンと抗議活動家が衝突しないよう、警察が目を光らせる事態となった。今後のスペイン各地の動向に注目が集まる。