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猫ひろしvsヘム・ブンティン

スポーツ ニュース
ロンドン五輪でマラソン代表を目指し2011年にカンボジア国籍を取得した猫ひろし。国籍を変更してまでの五輪出場には賛否両論あったが国際陸連が参加資格を満たしていないと判断し、出場の可能性はほぼゼロとなった。国際陸連は今年から国籍変更選手の参加資格についてルールを厳格化。新たな規定として「国籍取得後1年が経過していない場合は連続した1年の居住実績」、「国際陸連理事会による特例承認」のいずれかが必要になった。

近年はアフリカ出身選手が中東の国々に国籍を変更し国際大会で活躍するなど、この国籍変更は大きな問題のひとつになっている。まず、国籍変更には各国で様々なルールがある。例えばカンボジア国籍を取得するには下記のような条件が設けられている。

●同国に7年以上継続して居住し、クメール語、歴史を理解していること
●カンボジア国籍を持つ者と3年以上婚姻関係がある
●カンボジアの産業に約2500万円の投資、もしくは同国に約2000万円を現金で寄付した場合
●同国に特別な功績や利益をもたらすとみなされた場合

猫ひろしの場合、アンコールワット国際ハーフマラソンで3位に入賞したのをきっかけにカンボジア側から五輪出場の打診があったとも言われるだけに、上記の「カンボジアに特別な功績や利益をもたらすとみなされた場合」に該当するかと考えられる。

しかし、国籍を取得できたまでは良かったが大きな問題がのしかかった。カンボジアにはヘム・ブンティンという前回北京五輪に出場したれっきとしたアスリートがいるからだ。ブンティンの自己ベストは2時間23分29秒。普通に考えれば猫ひろしよりも速く純粋なカンボジア人である彼がロンドン五輪に出場するのが当然の流れだ。

そのブンティンが猫ひろしのカンボジア代表での出場に異を唱えた事をきっかけに国際陸連が動き始めた。冒頭に書いたように猫ひろしに対して「参加資格を満たしていない」との判断が8日に下されることに…。そもそも猫ひろしのマラソンの自己ベストは2月の別府大分マラソンでマークした2時間30分26秒。一般人とすれば驚異的な速さではあるが、現実的には女子の世界レベルにも及ばない。能力的に考えて五輪というハイレベルな舞台でとても勝負できる選手ではないのだ。ブンティンの主張は100%正しいと思う。

気になるのは今後の猫ひろしがどうするか? 法務省に確認したところ、法律的には帰化申請をすれば日本国籍に戻すことも可能だという。ただしすぐに日本国籍に戻せばカンボジア国内からの批判は避けられないことは必至だ。

スポーツの世界に蔓延し始めた国籍問題…。移民大国の米国などと違い、単一国家である日本とでは国籍変更に対する見解はかなり違うと思う。だが、この流れが加速するようだと国の威信をかけて争われる五輪の意義そのものが無くなってしまうのではないだろうか。今回の猫ひろしの例を教訓に日本でも真剣に取り組むべき問題に感じた。

《NewsCafe》

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