感涙、感涙、感涙
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米国、ドイツを撃破し、準決勝戦。相手は強敵シンガポールだ。シンガポールは北京五輪ではこの種目で銀メダルを取っている。その中心選手はフェン・ティアンウェイ。中国黒龍江省ハルピン出身だが2008年シンガポールに帰化した選手。他にもワン・ユエグ、リ・ジャウェイ。3人とも世界ランキング15位以内に入っている。個人戦では石川佳純は準々決勝でNO.2のワン・ユエグ選手に勝っている。その後準決勝で敗退。3位決定戦でもフェンに敗れメダルを逸した。シンガポール戦のオーダー。日本はシンガポールのエース、フェンに福原愛をぶつけた。見た目にも分かる気迫で勝負の第1ゲームを11-9で制する。この勢いは続き2ゲームもと続く。3ゲーム目は落とすが、4ゲーム目を11―9で勝ちきった。福原は今大会一番とも思える集中力を発揮し、相手エースを倒した。これで日本チームは勢いに乗り石川はワンをストレートで破る。3戦目のダブルスも平野早矢香・石川ペアが圧倒し。ストレートで撃破した。日本の銀メダル以上が確定。五輪卓球で始めての快挙となった。
ソウル五輪で正式種目になった卓球。それまでは世界選手権が舞台だった。1950年代日本の卓球は世界の王者だった。男子団体は5連覇を含む7度。女子が8度の世界一。シングルスのチャンピオンは10人輩出した。守り主体の欧州勢を、ペンホルダーの日本が打ち破り、世界卓球界の盟主となった。だた第二次大戦の後遺症もあり、欧州での活躍は冷たい目にさらされた。日本選手のスポーツマンシップがその目を和らげた。そのリーダーは荻村伊知郎。12の金メダルを手にしている。62年中国・周恩来首相より「中国に卓球のすばらしさを伝えて欲しい」との申し出を受けて、荻村は中国各地で選手・コーチを指導。今日世界王者の礎を築いた大恩人と言える。さらにピンポン外交で米中、日中の国交回復に尽力した。中国は国技として力をつけるが、日本はサーブの打ち方や用具の発達についてゆけず世界に遅れを取った。88年ソウル五輪で卓球が正式種目になったが、日本はメダルには届かない国になった。
この日本の閉塞感を打ち破ったのが福原だ。英才教育を受け、5歳10か月で全日本選手権バンビの部(小2以下)で優勝。国民的アイドルとなり小4でプロ宣言。16歳で飛躍を求め単身で中国スーパーリーグに2年参加。ハードな日程の中で最新技術を取り入れて行った。これが日本卓球に大きな刺激となった。五輪のメダルに近づいたのは北京五輪団体戦。しかし3位決定戦で韓国に敗れる。この敗戦の悔しさがバネとなり、ロンドンで韓国、シンガポールに勝つことを目標に4年間の特訓の日々が続いた。今回その努力が報われ、村上監督と3人は涙に咽んだ。それは長く厳しい努力が実を結んだ達成感の涙だったのだろう。冬の時代からの反転を感じさせる。
[ビハインド・ザ・ゲーム/スポーツライター・鳴門怜央]
《NewsCafeコラム》
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