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香川のいる風景

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25日、香川がまた輝いた。プレミアリーグ第2節。フラム戦にトップ下で先発出場。1-1の前半35分。ファン・ペルシーの右コーナーキックはいったんクリアされたが、味方のミドルシュートをGKがゴール前でブロック。こぼれ球を香川が蹴り込む。ホームのオールドトラフォードで記念すべき初ゴールとなり、チームの初勝利に貢献した。

相手GKがはじいた球が香川の前にころころ。一見オフサイド、ラッキーな初得点にもみえた。そのシーンをスローでよく見ると、味方のミドルシュートのときは相手ディフェンスの後ろに位置。そこからの動きが俊敏だった。GKの左前の空いてるスペースに位置取り。その足元にボールが来たのだ。レイソル柏の沢昌克選手はいつも足元に絶好なボールがこぼれてくるので、有名だそうだが偶然ではなく必然と言う。それはボールの流れを読む集中力。「予測と言う作業を継続しながら、チャンスを広げられるところ、危機が広がりそうなところにポジション取りする。その結果、絶好なボールが足元に来る」。香川もそれと同じ動きの結果、良いご褒美が得られたことになる。控えめに喜びを表した香川。一方スタジアム一杯のファンは大喜びだった。香川の動きはそれでは止まらない。直後味方の右クロスを受けた香川が相手DFを左へかわして左足シュートを放ったが、惜しくも左ポストに阻まれた。初戦でも右ポストに嫌われた同じ動きがあった。ファーガソン監督は「中央でプレーさせれば、得点に絡む働きをしてくれるのは間違いない」と言った、期待に応えてる。

日本ではU20女子W杯が行われている。26日にスイスに4-0で勝ち決勝トーナメント進出を決めた。予選リーグ3戦で4得点と活躍したのはMF田中陽子。特にこの試合は左右のFKを見事に決めた。前半30分まで0-0と硬直した試合展開だったが、FKを獲得。ペナルティエリアのすぐ前と言う難しい位置から田中陽子が右足で蹴るとボールはきれいな放物線を描いて左ゴールに収まった。後半2分もゴール前からのFK。今度は左足でゴール右隅に追加点。どれもが惚れ惚れとするスーパーシュートだった。視察に来たなでしこジャパンの佐々木監督も「A代表でもやれるFKだった」と絶賛。敗れたスイスの監督も「田中陽子のFKの素晴しさは絶賛に値する。あのようにサッカーができたら楽しいと思う」と褒めちぎった。この田中陽子に限らず、ヤングなでしこの選手ははっきり言って上手い。ボールの扱い方が上手く、相手をかわす。サイドからの攻撃やセンターへの切り込みからのシュート。「なでしこより上手い」と言う噂もまんざらでもない。

2010年の南アW杯でのベスト16、昨年のなでしこジャパンのW杯優勝。そして今年ロンドン五輪での男女代表の活躍。あまり言われないが男女揃って五輪ベスト4は日本だけだ。男子は無敵艦隊スペインを破り、女子はW杯優勝に続き準優勝。明らかに世界での日本のサッカーの評価は高まっている。その流れをさらに加速させているのが香川の活躍であり、田中陽子のFKだ。さらに言えば清武であり、長友であり、大津や宮市ら多士済々が続く。華麗なボールさばき、的確な判断力、俊敏な動き、ゴールへの瞬発力、チームへの献身。これが新しい日本サッカーのコンセプトか。太い流れになっていって欲しい。

[ビハインド・ザ・ゲーム/スポーツライター・鳴門怜央]

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