「距離かな」と口をそろえた… | NewsCafe

「距離かな」と口をそろえた…

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5戦無敗の3歳馬カレンブラックヒルに注目が集まった今年の天皇賞・秋。曇り空の中行われた1戦はまさに天覧競馬に相応しいものとなった。

この日の1番人気は意外にもカレンブラックヒルではなく同じ3歳馬のフェノーメノ。戦前からメディアでカレンブラックヒルの強さをあおっている印象はあったが結果的にファンは冷静だった。
外枠からのスタートとなったカレンブラックヒルは好ダッシュから早くも先団にとりくつ。レース前は枠は気にしていないと陣営は話していたが、東京2000mの大外は明らかに不利。同馬のような先行馬はスタートが最も重要だった。

おなじみのシルポートが大逃体勢に入り、カレンブラックヒルは2番手の位置。シルポートの1000m通過は57秒3とかなりのハイペースとなったが、2秒ほど離れた位置にいた実質の先頭グループは平均かやや遅いくらいのペースでレースは流れた。

シルポートは強い馬であるが、ゴールまで持つとは誰も持っておらずこのハイペースをわざわざ無理をして捕まえに行く馬はいなかった。最後の直線に入る前にはほぼ一団となっており究極の瞬発力勝負の幕開けだった。先に出てきたのはカレンブラックヒル。前走の毎日王冠と同じくここから二の脚でさらに伸びるはずだった。しかし…。思ったほどの手ごたえがない。そうこうしているうちに内からダービー馬エイシンフラッシュが一瞬の脚で突き抜ける。さらには外から1番人気のフェーノーメノが迫ってきた。残り100mでカレンブラックヒルは完全に脱落。内から伸びたエイシンフラッシュが2010年の日本ダービー以来となる久々の美酒を味わった。

勝ったエイシンフラッシュの上がり3Fはメンバー最速タイの33秒1。現役ではオルフェーヴルに次ぐ瞬発力の持ち主であり、もっとも力を発揮する条件がそろっての快勝だった。2着は評判通りの強さを見せたフェーノーメノ。3着はスタートで出遅れたルーラーシップが入った。カレンブラックヒルは5着に終わり無敗での天皇賞制覇はならなかった。

レース後に騎手、調教師ともに「距離かな」と口をそろえた通りトップクラスの2000mでは物足りなかったのが事実だろう。これまでのレースを見てもあのような失速の仕方は今まで1度もなかった。父ダイワメジャーは2000mもこなせるマイラーであったがカレンブラックヒルの場合はよりスピードが勝っており現時点ではマイル適正が高いのかも知れない。結果論になるがこの馬の強みはスピードの持続力。もう少し早めにシルポートを捕まえに行ってレースの流れを厳しくしたら、さらに隠れた能力が引き出された可能性もあるが……。

無敗に土はついてしまったが悲観することはない。このあとはマイル路線もあるし今後の成長次第では2000mもこなせる。なによりまだ3歳。今回の敗戦を糧にさらなる成長を期待したい。

[執筆者:松岡慶]

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