2012年の感動 | NewsCafe

2012年の感動

スポーツ ニュース
今年もスポーツでは色々な驚きや感動があった。プロスポーツでは野球の巨人の3年ぶりの日本一。アジアシリーズの優勝などの史上初の5冠達成のオマケがついた。サッカーでは広島のリーグ戦初優勝と常勝ガンバのJ2降格。テニスでは錦織圭の80年ぶり全豪ベスト8進出とジャパンオープンの優勝。ゴルフでは藤田寛之が3年ぶりの日本人賞金王となり、韓国パワーに男子は楔を打てたことか。しかし今年のスポーツ界はなんといってもスポーツの祭典ロンドン五輪だった。

先日博報堂DYメディアパートナーズが「アスリートイメージ評価調査、ロンドン五輪事後特別編」の調査結果を発表した。アスリートの総合的なイメージを測定するもので「ロンドン五輪で感動したアスリート」の1位内村航平、2位北島康介、3位に吉田沙保里、4位に福原愛、5位に松本薫。「ロンドン五輪で期待以上の成績だったと思うアスリート」は、1位にボクシングの村田諒太、2位に女子バレーボールの火の鳥NIPPON、3位に福原愛、4位にサッカー関塚ジャパン、5位にバトミントン藤井・垣岩ペア。「ロンドン五輪で感動した競技」は、1位女子サッカー、2位男子体操競技、3位女子卓球、4位男子水泳、5位女子バレーボール。アスリートと競技は多くは一致しているが、競技では柔道、レスリングは入っていない。柔道は男子が不振で女子も期待以下だったせいか。また感動を与える要素としては団体競技のほうが強いかもしれない。意外性のトップ村田諒太はテレビ報道露出量では五輪前は2,231秒だったのが五輪後では52,709秒と大幅にアップし、意外性を実証している。

感動アスリートのトップ3、内村、北島、吉田。それぞれ連覇、3連覇がかかっていた。内村の個人総合金メダルは全五輪種目の中でも世界のメディアからもっとも金メダルに近いと言われた。団体優勝も確実視されていたが、まれに見る不調で2位。しかし最後の個人総合では実力をフルに発揮し優勝。連覇を果たした。その精神力は感動的だった。3連覇では北島はならず、吉田が達成した。今年伏兵に連勝を止められ不安の出場だったが、勝利に徹する試合運びで3連覇。旗手は金メダルが取れないジンクスを破った。続く世界選手権でロシア・カレリンの持つ世界一12連覇の記録を更新。3人の中でのMVPは吉田だろう。しかし吉田の3連覇を陰で支えたのは大会1日先に3連覇を達成した伊調馨だろう。しかも女子で同一種目3連覇は初めての快挙だった。彼女の3連覇は吉田のプレッシャーを和らげたはずだ。さらに現在153連勝はすごい記録と言える。3連覇と世界一13連覇で吉田は国民栄誉賞を受賞し、なぜか吉田だけがクローズアップされているのは不公平だと思える。五輪3連覇の伊調馨も同時受賞でよかったのではないか。JOCはもっと伊調馨をアピールすべきだった。

イメージ総合ランキングでは1位イチロー、2位澤穂希、3位内村航平、4位北島康介、5位浅田真央となっている。もともと評価の高いイチローはヤンキースに移籍し活躍。そのリカバリー振りがさらに良い印象を与えているのだろう。一方今日スポーツ紙で報道された松井秀喜の引退説。同じメジャーで大活躍した二人だが、一抹の寂しさを与える年末報道となった。復活を期待したい。

[ビハインド・ザ・ゲーム/スポーツライター・鳴門怜央]

《NewsCafeコラム》

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