「ボール遊び禁止の公園」に賛否真っ二つ
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羅列された禁止事項の内容を見てみると「喫煙・火気・危険物持ち込み・撮影・物品搬入・ペット持ち込み・自転車等放置・自転車等侵入・宿泊・飲食・炊事・遊戯・スポーツ・集会・勧誘・物品販売・配布」…。禁止が当然の項目に混じって、遊ぶことや犬の散歩、果ては座ってお茶を飲むことすら、さりげなく禁止されているのである。ネット上の反応も「立ち尽くしてればいいのかな?」「ジョギングもスポーツだと思うけど…」「立ち入り禁止になる日も近いな」など、戸惑いや皮肉で溢れていた。
起こり得る事故、届きそうなクレームを想定して先手を打つとなると、都心部の公園では仕方のないことなのかもしれないが…あまりに極端ではある。NewsCafeのアリナシコーナーでも「ボール遊び禁止の公園…アリかナシか?」という調査が実施されたらしい。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。
【アリ…51.1%】
■公園によるね。児童公園は乳幼児も遊んでいますから…。
■他人に当たったり、ボールが道路に飛び出したらどうするの?
■近くに家があれば、仕方ないことかも。
■躾られてないガキの場合、際限なくやるから邪魔で、うるさい!!
■キャッチボールなら許せても野球やサッカーされると迷惑。
■高齢者に優しい公園という意味で。普通の公園は禁じられてないし。
■学校のグランドの解放を。
■仕方ないのかもね。
■敷地面積考えたら仕方ない公園が多いよね。
■禁止な公園、OKな公園、両方必要!
【ナシ…48.9%】
■そして子供の体力低下が進むのね…子供の遊び場が少なすぎる。
■校庭もグランドもボール遊びは禁止。声出すのも禁止。呆れるわ。
■何の為の公園? 道路や駐車場で遊ばせる親はどうかしてる。
■公園で携帯ゲームしてる子供に疑問を感じないのか?
■周囲への配慮を教える良い機会になるはず。何でも禁止は良くない。
■幼児だけの公園になってしまった。子供のための公園はイズコニ?
■昔はそこら辺で缶けりやドッチボールして…楽しかったな。
■一体、どこで遊べばいいの? 今の子供はかわいそうだね。
■公園てそういう場所だったか? 今はそんな禁止令があるんだ。
■嫌な世の中。
ご覧のとおり、賛否は真っ二つ。かつ、寄せられた声を見てみても、どちらの言い分にも一理あると言わざるを得ない。「キャッチボールくらいなら…と思うが、そのうち金属バットで打ちたくなるし」「お年寄りが頻繁にくる公園にボールは危ないし。…犬散歩にも害多い」「公園作っても子供こないし維持費かかるし、難しいんだろうけどカナシイ」「危険を学ぶのも公共の場ならでは。道路じゃ迷惑」…。どの意見を読んでも、うーん…と唸ってしまう。
また、コメントにあるように筆者も「公園がダメなら開放された校庭はどうだろう」と考えたのだが、どうやら校庭でのボール遊びすら、市区町村の裁量次第のようだ。確かに、都心の小中学校の狭い校庭を思うと、担当者が自信を持ってGOと言えない気持ちもわからなくはない。
保護者や子供自身の判断で「この公園ではボール遊びは無理、他の公園に行こう」となった場合、問題となりそうな点は大きく分けてふたつある。まず、その判断基準や"有事の際の責任の所在"が曖昧になりつつある昨今である…という問題。もうひとつは、そもそも行動範囲内に"他の公園"がない…という根本的な問題。どちらも一朝一夕には解決しそうにない。
[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》