石原プロ、名物大番頭の功罪
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記者「10月30日に外出先で倒れ、虚血性心不全のため死去。80歳でした」
デスク「2011年に石原プロを辞めて、現役じゃなかったけど、有名な人だったのよ。皆、コマサさんって呼んでた」
記者「東京・日活撮影所に勤務していた時に、故石原裕次郎さん(享年52)に直々にスカウトされたとか?」
デスク「うん。今でこそ誰もが知る石原プロだけど、1970年代に映画が失敗して多額の負債で倒産危機に陥った時があった。それを立て直したのがコマサさんなの」
記者「裕次郎さん主演『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)とか、『大都会』(同)とか、ド派手なアクションの『西部警察』(テレビ朝日系)とかは見ていました」
デスク「今は珍しくないけど、当時は芸能事務所が主体のプロダクション制作ドラマっていうのは、映画会社がハバをきかせてテレビが肩身が狭かった時代には珍しくてね。その道筋をつけた人がコマサさんだったの」
記者「役者としてスターだった裕次郎さんでも、経営面は敏腕者が必要だったわけですね」
デスク「裕次郎さんの広い人脈をコマサさんが拡げたって感じかな。やりすぎて事故もあったけど」
記者「2003年、『西部警察』の撮影中に人身事故が発生しています」
デスク「爆発とかカーチェイスがウリで、ド派手に演出。結果的に人身事故が起きちゃって、コマサさんは業務上過失致傷罪に問われて略式命令を受けた」
記者「2009年、裕次郎さんの二十三回忌に東京・国立競技場内でやった法要イベントは凄かったですね」
デスク「言い出しっぺはコマサさん。裕次郎さんが安眠している寺の本堂を再現してのイベントで、12万人のファンが集まったんだから、大成功だった」
記者「一方で、金銭面の法外要求や、やり方にネガティブネタも多い人でした」
デスク「引退前は某テレビ局の某女性プロデューサーとズブズブすぎてヒンシュクだったり、クーデター引退なんて言われたけど、コマサさんの豚汁は記憶から消えない」
記者「石原プロ得意の炊き出しですね」
デスク「それもコマサさん案なの。何度かゴチになったけど、『食べて、食べて。どお? 美味しいっしょ? 最高だよ。仕事中? いいからまずは食べな』って言って、当時、新人で現場脇に身を潜めてたオイラに自らよそってくれたことが今も思い出だ」
記者「すごい人懐戦術ですね」
デスク「ひとつの時代が終わったって感じだわ…」
《NewsCafeゲイノウ》