小学館編集者、芦原妃名子さん死去受け「著作者人格権」の重要性訴え「著者が持つ絶対的な権利」「再発防止において核となる部分」
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「セクシー田中さん」脚本家・相沢友子氏、芦原妃名子さんを追悼
◆小学館、コメント発表
小学館は、芦原さんの訃報を受け、「ご逝去に伴い、読者、作家、関係各所の皆様にご心配をおかけしていることを深くお詫びいたします」と伝え、「『セクシー田中さん』の映像化については、芦原先生のご要望を担当グループがドラマ制作サイドに、誠実、忠実に伝え、制作されました。しかしながら、今回のような事態となったことは痛恨の極みです。2度とこうした悲劇を繰り返さないために、現在、調査を進めており、今後、再発防止に努めて参ります」とした。
◆小学館・現場編集者「著作者人格権」の重要性訴える
現場の編集者のメッセージとして公開された文章には、「私たちが語るまでもないことですが、『著作権』と呼ばれる権利には、『著作財産権』と『著作者人格権』というものがあります」と前置きし、「『著作財産権』が利益を守る権利に対し、『著作者人格権』というのは著者の心を守るための権利です」と説明。「著者の許可なく改変が行われないよう作品を守るための『同一性保持権』をはじめ、『名誉声望保持権』『氏名表示権』『公表権』『出版権廃絶請求権』『修正増減請求権』があります。これらの全ては契約を結ぶまでもなく、著者の皆様全員が持っている大切な権利、これが『著作者人格権』です」と強調した。
続けて『セクシー田中さん』第7巻冒頭で芦原さんが「まだまだ連載半ばの作品なので、賛否両論あると思いますが キャラやあらすじ等、原作から大きく逸れたと私が感じた箇所はしっかり修正させて頂いている」「物語終盤の原作にはまだないオリジナルの展開や、そこに向かう為の必要なアレンジについては、あらすじからセリフに至るまで全て私が書かせて頂いてます。恐らく8話以降に収録されるはず」とメッセージを残していたことを回顧。編集者は「『ごく当然かつ真っ当なことを綴られる中で、先生は『恐らくめちゃくちゃうざかったと思います…。』とも書いていらっしゃいました」と振り返った。
芦原さんのメッセージを受け、「著者の意向が尊重されることは当たり前のことであり、断じて我が儘や鬱陶しい行為などではありません。守られるべき権利を守りたいと声を上げることに、勇気が必要な状況であってはならない。私たち編集者がついていながら、このようなことを感じさせたことが悔やまれてなりません」と綴り、「2度と原作者がこのような思いをしないためにも、『著作者人格権』という著者が持つ絶対的な権利について周知徹底し、著者の意向は必ず尊重され、意見を言うことは当然のことであるという認識を拡げることこそが、再発防止において核となる部分だと考えています」と再発防止のため、「著作者人格権」の認識を拡げることが重要と訴えた。
◆芦原妃名子さん死去「セクシー田中さん」など連載
芦原さんは1月26日に「セクシー田中さん」実写ドラマ版の制作陣との間に起きたトラブルを、自身のブログ及びXで明かしていたが、28日に一連のポストを削除し、「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」とのコメントのみを残していた。
報道によると、28日から行方不明になっており、29日に栃木県内で死亡しているのが見つかったという。50歳だった。(modelpress編集部)
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