生田絵梨花「殻を打ち破りたい」初の教師役で決意 根底には“自分で自分を判断しない”考え方も【「素晴らしき哉、先生!」インタビュー】
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◆生田絵梨花主演「素晴らしき哉、先生!」
今作は宅間孝行のオリジナル脚本作品で、理不尽な教育現場が舞台。生田は生徒や保護者、同僚などあらゆる人間関係の板挟みになる中、辞め時を探しながら生徒のために奮闘していく2年目の高校教師の笹岡りおを演じる。
◆生田絵梨花、地上波連ドラ初主演の心境
― まずは、今作の出演が決定した際の心境を教えてください。
生田:初主演ということで、もちろん嬉しさはあったんですけど、それを上回ってしまうくらい「大丈夫かな」とか「いけるのか、自分…」という不安や緊張がすごく大きかったです。今でも不安は残っていますが、撮影現場がすごく温かくて、“りお”という役にすごく心をほぐしてもらいながら、日々自由にやらせていただいています。
― 台本を読んだ印象はいかがですか?
生田:まずは「セリフ多い!出番多い!」と思いました(笑)。会話劇のようなものがあるので、全体的にセリフ量がすごく多いんです。最初は「覚えられるかな」という思いもあったんですけど、それがナチュラルにスッと入ってくると、本当に日常で会話をしているような感覚にもなります。
“先生として”という姿はもちろんですが、1人の人間として「自分もこういうことを思っていたけど、口にはできなかったな」というようなことがリアルに描かれているので、どんどんページを読み進めていきました。
― 新米教師として奮闘するりおに共感できる部分はありましたか?
生田:私もパブリックな場では自然にカチッとしてしまう性格ではあるんですけど、気を許している相手の前とかだと意外と荒ぶっていたりとか、雑味があったりする部分も全然あるので、そこは共感できました!りおの“先生としての姿”と、“1人の人間としての姿“の両方の表現として活かせたら良いなと思っています!
― 生田さんがこれまで演じてきた役とはまた違ったキャラクターになりますが、今作でどんな一面を見せていきたいですか?
生田:「自分の殻を打ち破りたい」という思いはすごくあります。私も本音で感じていることをなかなか言えなかったり、表現で出せなかったりすることはすごく多いし、別に使い分けているわけではないんですけど、戸惑ったり悩んだりすることもあるので、りおという役を通して色んな感情を正直に表現したり、素直に食らったりすることができたら良いなと思います。
自分ではこれまでも本当の姿を見せてきたつもりなのですが、私の色んな姿を知っている友達からは「この前テレビをつけたら、いくちゃん(生田)が人間のふりしてた(笑)!」と言われてしまうこともあって(笑)。全然完璧ではないんですけど、そういう風に装ってしまったり、作ってしまったり、理想的な自分であろうとしちゃうところが私自身あると思うので、殻を打ち破れたらなと思います。
◆生田絵梨花、“座長”としての思い
― 撮影現場の雰囲気を教えてください。
生田:スタッフの皆さんの熱意や優しさで溢れていて、自分もそのおかげですごくリラックスできています。演者の皆さんも初めて共演する方が多いんですけど、一緒のシーンをやってみると「前から一緒にいたのかな」と思うくらいの安心感があるんです。シチュエーションやそれぞれのキャラクターもそうさせてくれているとは思うんですけど、先生方と接しているときも、家族と接しているときもスッと馴染める感覚があります!(取材時点では)生徒の皆さんとの教室のシーンはこれからなので、そこはまだ緊張しています(笑)。
― 座長としてどのような現場にしていきたいですか?
生田:座長として特別な何かができている感覚はないんですけど、とにかく皆さんが現場に居心地良くいられて、それぞれが没頭できるように、ポジティブなものをたくさん集めて共有して、みんなで楽しめたら良いなと思っています。
◆生田絵梨花、“先生”に抱いていたイメージとは
― “先生”という職業に対して持っていた印象と、実際に演じてみての印象にギャップはありましたか?
生田:先生に対して「お手本」とか「人格者」といったイメージがあったんですけど、先生だって悩むし傷つくし…1人の人間なんだと改めて思いました。それでも生徒たちが不安にならないように、そして生徒たちを支えるために教室に立っているんだなと、台本を読んで、実際に演じてみて感じています。
― 今作を通して、視聴者の皆さんへどのようなメッセージを伝えたいですか?
生田:りおは完璧ではなくて、弱さや愚かさと戦いながら、迷いながら奮闘しているので、そんな姿を見て「自分も同じだ」と安心することができたり、「自分もまた立ち上がろう」と少しでも思えるエネルギーになったりしてくれたら、すごく嬉しいです!
◆生田絵梨花が悲しみを乗り越えた方法
― モデルプレスの読者の中にも、新米教師のりおのように様々な不安を抱えている読者がいます。そういった読者へ向けて、生田さんがこれまでの人生の中で「悲しみを乗り越えたエピソード」を教えてください。
生田:気持ちが落ちると「1人でいたいな」と思う瞬間もありますが、やっぱり人に助けられてここまで来られたなというのはすごく感じます。それは特別なものではなく、大体ふとしたときに感じることが多くて、自分の調子が良いときでも悪いときでも変わらぬ眼差しをしてくれることに対して救われる瞬間もあります。
― 今作でりおは毎日の愚痴をSNSの裏アカウントに吐き出したり、優しい彼氏に聞いてもらったりして発散していきますが、生田さんは日々のリフレッシュ方法などはありますか?
生田:できれば自然とか運動とかオーガニックに、ヘルシーに発散したい気持ちはあるんですけど…。実際はめっちゃ油でギトギトなものを食べたり、甘いものを食べたり、わ~と話を聞いてもらったり、そういうことで発散することが多いですね(笑)。
― すごく親近感が湧きました(笑)!
生田:油でギトギトとしたもの、好きなんです(笑)!全部ごちゃ混ぜにして食べるようなものは、すごく発散になります(笑)。
◆生田絵梨花の夢を叶える秘訣
― モデルプレスには10代20代の夢を追う読者がたくさんいます。そういった読者に向けて「夢を叶える秘訣」を教えてください!昨年お聞きした際は「眺めないこと」と答えていました。
生田:これが1番難しいんですよ~!でも「自分に優しくなること」も大事だなと思います。自分が潤っている状態じゃないと何かをやりたいという気持ちとか、喜びとか、頑張りたいと思う理由が多分見えなくなってしまうと思うんです。もちろん、やるべきことをやったり、頑張ったりすることは必要だけど、自分にカツカツになりすぎない余裕みたいなものを作ってあげることも必要なんじゃないかな。
― 余裕を持つために意識していることはありますか?
生田:「自分で自分のことを判断しないこと」ですかね。私自身ストイックな瞬間もあるけど、どうしようもなく怠け者なときもある。そういうときに「自分はこういう人間じゃない」と自分で判断するのではなく「こういうときもあるよな」と思うようにしています。
もちろんいつもポジティブでいたいし、人に優しく接したいけど、そうなれないときに自分を責めるんじゃなくて「人間だししょうがないよな」「自分は今そういう状態なんだな」という風に認めてあげたり、許してあげたりすることも大事だなと思います!
― 素敵なお話ありがとうございました。
(modelpress編集部)
◆生田絵梨花(いくた・えりか)プロフィール
1997年1月22日生まれ、東京都出身(ドイツ・デュッセルドルフ生まれ)。乃木坂46を2021年末に卒業。主な出演作品はミュージカル「四月は君の嘘」、「GYPSY」、「レ・ミザラブル」など、他映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」(2022年)、「Dr.コトー診療所」(2022年)、ドラマ「オールドルーキー」(2022年/TBS)、「PICU 小児集中治療室」(2022年/フジテレビ)、「こっち向いてよ向井くん」(2023年/日本テレビ)、「アンメット-ある脳外科医の日記-」(2024年)など。
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