通塾形態…中学生は集団指導、高校生は「個別指導」が最多
子育て・教育
リセマム/教育・受験/中学生
この調査は、デジタルを活用した学習の広がりを把握することを目的として行われた。調査結果によれば、中高生の約6割が通塾しており、中学3年生では76.0%ともっとも高い通塾率を示した。高校1年生になると37.5%まで減少するが、高校2年生で半数を超え、高校3年生で6割を超えるなど、大学受験が近づくにつれて通塾を再開する傾向が見られた。
通塾形態に関しては、中学生は「集団指導塾」、高校生は「個別指導塾」が最多であった。特に高校生では、デジタル教材を活用した自立指導塾に通う割合が35.2%と、集団指導塾の31.7%を上回った。中学生の「映像授業やITコンテンツを使った自立指導塾」への通塾率は6.3%であり、高校生になるとデジタル教材を中心とした学習塾に通う割合が大きく上昇することがわかった。
学習時のSNS利用については、全体の半数近くが勉強時にSNSを利用していることが判明した。特に高校1年生の利用率が高く、利用するSNSとしては「LINE」が最多で、「Instagram」が続いた。中学生はTikTok、高校生はXを活用する傾向が見られた。SNSの活用方法としては、「勉強方法や情報収集」「モチベーション維持のための勉強記録」が多く、友達との勉強通話やタイムラプス撮影、勉強風景のライブ配信なども行われていた。
YouTubeの利用に関しては、中高生全体の7割以上が活用しており、特に高校3年生では8割以上が勉強時に視聴していることがわかった。視聴するコンテンツとしては「授業動画」が最多であり、高校生の方が中学生よりも視聴率が高かった。お気に入りのYouTubeチャンネルとしては、「とある男が授業してみた」が最多で、「Stardy - 河野玄斗の紙授業」「映像授業Try IT」などの授業動画チャンネルが人気を集めていた。
進路情報収集時のYouTube利用については、高校生の半数以上が利用しており、進路情報動画や学校の公式動画を視聴していることがわかった。キャンパスや校内のようすがわかる動画や、在校生・教授のインタビュー動画が印象に残っているという回答が多かった。
スマートフォンの利用に関しては、7割が何らかの工夫をしていることがわかった。最も多かったのは「タイマー・ストップウォッチの利用」で、「スクリーンタイムの設定」「スマホ制限アプリの利用」が続いた。スマホ外での物理的な工夫としては、「電源をOFFにする」「両親に預ける」といった方法も一定の回答が見られた。
GIGAスクール構想の推進により、学校での学習用端末の活用が当たり前になっている中、今回の調査では学校外でのデジタル活用実態が明らかになった。特に高校生はデジタル教材を中心とした自立指導塾に通う割合が多く、日常的な勉強や進路情報収集時には多くがYouTubeを活用していることがわかった。一方で、スマートフォンの利用を工夫する割合も高く、デジタルを活用した勉強の進化が予想される中、電子機器の使い方には注意が必要であることが示唆された。調査結果の完全版は、Studyplusトレンド研究所の公式Webサイトで紹介されている。
《佐藤愛》
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