デジタル端末を使った授業、8割の保護者が高評価
子育て・教育
リセマム/教育ICT/小学生
調査は、小学・中学・高校生の子供を持つ保護者2,400人を対象に行われ、デジタル端末の授業利用状況とその評価についての意見を集めた。調査実施時期は2024年12月。
近年、学校教育のICT・デジタル化が進んでいる。文部科学省が2019年に打ち出したGIGAスクール構想により、全国の児童・生徒1人に1台のデジタル端末と高速ネットワークの整備が進められている。この背景には、子供たちが1人1台のデジタル端末を利用した授業がある。今回の調査では、保護者が学校教育でのデジタル端末利用についてどのように感じているかを明らかにした。
調査結果によると、全体の82.0%の保護者が「デジタル端末を授業で利用している」と回答した。内訳は、小学生が84.5%、中学生が81.6%、高校生が79.9%で、小学生の利用率がやや高い傾向にあった。デジタル端末を使った授業については、「とても良い」と「まあ良い」を合わせて8割以上の保護者が良いと評価している。
デジタル端末を使った授業の良い点としては、「今の時代に必要」「将来につながる」「授業がわかりやすい」「効率よく勉強できる」「学校を休んだ時も授業を受けられる」などが挙げられた。これらの意見から、デジタル端末の利用が授業の質向上や利便性の向上に寄与していることがうかがえる。
一方で、デジタル端末を使った授業に対する懸念も示された。視力低下を心配する声が多く、「目が悪くなる」「学習内容が定着するか不安」「SNSやYouTubeも見られる」「マンガを読んだり、遊んでしまう」「故障などのトラブル」「毎日の持ち帰りでランドセルが重い」などの意見が寄せられた。これらの懸念は、デジタル端末の使用方法や持ち運びに関する課題を浮き彫りにしている。
GIGAスクール構想によって、デジタル端末やインターネットを活用した新しい教育スタイルが全国の学校に広がっている。「GIGA」は「Global and Innovation Gateway for All」の略称で、すべての子供のための革新的な教育の扉を開くことを目指している。今後もさらなる活用と環境整備が求められる。
《神林七巳》
この記事の写真
/