ファンキー加藤が、応援ソングに込めたものとは?「がんばれ」と背中を押すだけが応援じゃない | NewsCafe

ファンキー加藤が、応援ソングに込めたものとは?「がんばれ」と背中を押すだけが応援じゃない

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ファンキー加藤が、応援ソングに込めたものとは?「がんばれ」と背中を押すだけが応援じゃない
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「応援ソング」といえば、誰もが思い浮かべるFUNKY MONKEY BABYSの曲。2013年に解散し、ファンキー加藤さんはソロ活動を始めました。それから約10年。ファンキー加藤さんがつづった初めての著書『未完声』には、曲に込めた想いが語られています。一体、心に響く応援ソングはどのように作られたのでしょうか。『未完声』から抜粋・編集してお届けします。

応援ソングの根本にあるのは、「がんばれ」じゃない

「あとひとつ」は、「ファンモンといえば応援ソング」というのが広く認知されてきたころに生まれた曲。2010年の高校野球関連の番組で使われたことで一気に広がったというのもあったし、当時30歳前後だった俺たちには、今とはまた違うちょっと泥臭い感じの熱量があって、そんな三人組が甲子園の曲を歌うっていうのも、世間のイメージと嚙み合ったんだと思う。

歌詞にある「あきらめないでいて」という言葉も、すごく大切なテーマだった。応援ソングの根本には、「あきらめないで」というメッセージがあると、俺自身ずっと思っていたから。

応援ソングって、よく「がんばれ」っていうことだと思われてしまうけど、実は「がんばれ」って、けっこう酷な言葉なんじゃないかな。

がんばりたくても、がんばりどころを見失ってしまっている人もいるだろうし、今現在、目いっぱいがんばっている人にとっては「もうこれ以上は無理だよ」というときもある。あの震災に見舞われた人たちの中にも、そういう気持ちの人は少なくなかったと思う。

立ち止まることだって必要だし、踏ん張っていることだけでも尊い。後ろに下がらずに前を向く気持ちがあれば……それが「あきらめないでいて」に込めた思いだった。

この歌をテレビで歌うことになった。2024年3月11日、「CDTVライブ!ライブ!2時間SP」(TBS系)に生出演したとき。俺とモン吉二人で再始動した「FUNKY MONKEY BΛBY’S」として「あとひとつ」を、そしてファンキー加藤として「優しい光」を。テレビでファンモンとソロのファンキー加藤の楽曲両方というのは、それが初めてのことだった。

特にこの日は東日本大震災から13年のタイミングだったから、モン吉とは、「今日の『あとひとつ』は東北と、石川県の地震で大変な目に遭った人たちに捧げるつもりで歌おう」、そんな意思の確認もしていた。

番組の中で歌っているときにも感じていたし、あとでオンエアの映像を見ても「あ、モン吉もすごく情熱的に歌ってるな!」って改めて思った。俺たちにとっても大切な歌なんだって。

転職、大事な人との別れ……。そんなときに、歌ができることとは?

「ブラザー」、そして「つながるから」「花鳥風月」も、『Decoration Tracks』に収録した曲。「つながるから」は転職情報サイト「マイナビ転職」CMソングにも起用された。

転職って何だろう? って自分なりに考えていくうちに、「つながる」という言葉と、あとなぜか「星空」のイメージが浮かんできた。

転職って、もともといた仕事場のつながりを一旦切って、一度は自分一人というか、一つの点のような存在になってから再び新しいつながりを得ていくことなんじゃないかな、と。そのあたりを歌詞に落とし込んでみた。

応援ソングではあるんだけど、力強く背中を押すような感じじゃない。あえて明解な答えを出すんじゃなくて、次のつながりを求めて踏みだした人に寄り添うというか、これからきっと新たな場所と〝つながるから〞、そのつながりを受けとめていってほしいなと。この曲を聴く人の夢や希望みたいなところに刺さっていけばうれしい。

「花鳥風月」、これは俺自身が年齢を重ねてきたから生まれた曲で、ファンモンでは絶対にできない曲かなと思っている。

俺の曲の中では少ない「詞先」で書いた曲。メロディの縛りがない状態で書きたいなと思って、自分の感情を込めてワーッと言葉を紡いでいった。そのあとで、プロデューサーさんと一緒にメロディを生み出していった。

この曲、実は、近しい人が急にいなくなってしまったことがきっかけだった。諸行無常というか、たまらない無力感に苛さいなまれながら歌詞を書いたのをよく覚えている。申し訳ないけど、ここでは詳しく語らない。

たとえわずかであっても、俺の歌がその人の道に明かりを灯すことになれば……。それは、俺自身にとってもそういう光になればって思う。どの歌を作るときにも思っていることではあるんだけれど。

★ここまでは、ファンキー加藤さんが応援ソングに託す想いを中心にお届けしました。【後編】では、ファンキー加藤さん自身を応援してくれている存在についてご紹介します。

■BOOK:『未完声』ファンキー加藤・著 2200円(税込み)/徳間書店

著者略歴:ファンキー加藤

1978年12月18日 東京都八王子市生まれ。2004年1月、地元八王子にてFUNKY MONKEY BABYSを結成。リーダーを務める。2006年1月 「そのまんま東へ」でメジャーデビュー。国民的大人気アーティストの仲間入りをするも2013年6月、人気絶頂の中、同グループを解散し、結成から約10年間の活動に幕を閉じた。60万件の申し込みが殺到した解散ライブには2日間で超満員10万人を動員した。2014年2月12日、ファンキー加藤としてシングル『My VOICE』でソロデビュー(オリコンシングル週間ランキングは初登場3位)。俳優としても映画「サブイボマスク」(2016年6月公開)にて初主演。東日本大震災から10年となる2021年3月11日、TBS系「音楽の日」でのFUNKY MONKEY BABYS一夜限りの復活をきっかけにモン吉と新生「FUNKY MONKEY BΛBY’S」を再始動。2024年、ソロデビュー10周年を迎え、2月にソロ約4年ぶりの新曲「優しい光」をデジタルシングルでリリース。初のベストアルバム『My BEST』の発売と合わせ全国ツアー開催を発表した。


《OTONA SALONE》

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