看護師の職を捨てて48歳でフランス移住。言葉が通じず、知人もいない小さな町で「あること」をしたら人生が変わった | NewsCafe

看護師の職を捨てて48歳でフランス移住。言葉が通じず、知人もいない小さな町で「あること」をしたら人生が変わった

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
看護師の職を捨てて48歳でフランス移住。言葉が通じず、知人もいない小さな町で「あること」をしたら人生が変わった
看護師の職を捨てて48歳でフランス移住。言葉が通じず、知人もいない小さな町で「あること」をしたら人生が変わった 全 1 枚 拡大写真

日々が飛ぶように過ぎていくなか、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのように横たわる五里霧中ですが、そんななか「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。

ライター野添ちかこがオトナサローネ読者にインタビューを行い、リアルな女性の人生をお届けする本シリーズ。今回は、日本での安定した職を捨てて48歳で渡仏した女性の体験談をご紹介します。

◾️ミドリさん
   フランス在住、50歳。2年前に結婚し、44歳のフランス人の夫と2人暮らし。神奈川県・横浜生まれの横浜育ち。

【私を変える小さなトライ#15】前編

48歳のとき、言葉を全く話せない状態でフランスへ移住

暮らしているマンションからの初日の出。ライオンキングの「Circle of Life」に出てきそうな風景だと思いました

こんにちは。ミドリです。2年前に結婚して、フランスに移住しました。場所はワインで有名なボルドーから車で1時間くらいの小さな町。フランス語をまったく話せない状態でフランス行きを決めた私ですが、散歩の最中に「あること」を始めました。そうしたら地域の人から声をかけてもらえるようになったんですよ。

フランスに来てから、協同農園でガーデニングを楽しんでいます

日本では看護師の仕事をしていました。看護師のライセンスは日本だけの資格ですので、フランスで看護師として働くことはできません。だから、仕事をやめてフランスに来たことは、私のなかでは大きな決断でした。フランスでも看護師は人手不足ですので、いざ仕事をするとなれば歓迎されるとは思いますが、もし本当にやるならば、もう一度、学校に通ってゼロからやり直さなければいけないんです。

配偶者ビザはなんとか取れたので、フランスで仕事をスタートすることはできるのですが、いまはまだ語学力が追いついていなくて、目下フランス語の勉強中。夫は交換留学で日本に来ていたのでカタコトの日本語は話せますが、2人のときはもっぱら英語で会話をしています。

夫が勤めるフランスの会社は1年のうちに長期休暇が5週間、さらにクリスマス休暇が2週間。残業をすれば2カ月に1回、振替休暇もとれるので、バケーションをゆっくり楽しむことができます。私は30代前半でアメリカに語学留学をしていたこともあるので、異文化で生活することに抵抗はなくて、むしろ日本にいるときのほうが窮屈さを感じていました。そういった意味ではフランスのほうが性に合っていると思います。

ガーデニング用のグローブをはめて散歩に出かける理由とは

ゴミが落ちている!

そんな私が日課にしているのが散歩です。もともとランニングが好きで、フランスに来てから週末はランニングをしていました。家から1kmも離れていないところにワイナリーがあったり、森があったり、周辺は自然も多くて、とてもきれいなところです。

家の近くを歩いて動物に出合い、雨上がりの虹に心熱くなる毎日……。でも、その道にカンやビン、ペットボトルなど、結構ゴミが落ちているんです。

地元のシャトー(ワイナリー)は徒歩15分の場所にあります

車も多くないし、自転車専用道路もあるので、自転車で颯爽と走るのも最高に気持ちがいい。でも、やっぱりゴミが気になる。

清掃は数カ月に1度しかありません。「日本にいたら、こんなにゴミは多くないのにな〜」と気になってしまって……。といいつつ、「自分でゴミを拾うのは恥ずかしい」「ゴミ拾いしたいけれど、どうしよう?」「この汚さは納得がいかないな」と悶々としていました。だって、せっかく走って爽快な気分になっても、ゴミを見たらテンションが下がってしまうでしょ?

ガーデニング用グローブでゴミ拾い

夫にも言ってみましたが、「こっちの人は誰もそんなこと気にしないよ」と言われてしまいました。そんなとき「日本から外国に行った野球選手やサッカー選手がロッカールームを清掃した」とか、「サポーターがサッカーのスタジアムをきれいにして帰る」というニュースを見て、「私もやってみようかな」と思い立ったんです。

日本なら100円ショップに行けばゴミ拾い用のトングもすぐに入手できるけれど、家の近くの店にトングはない。でも、ガーデニング用のグローブがあったので「これは使える」と! グローブをはめて、ビニール袋をもってお散歩をし始めたら、30リットルのビニール袋がすぐいっぱいになりました。

そうして、散歩道は日に日にきれいになっていったのです。

本編では、言葉もうまく通じないフランスに移住したミドリさんが、「街のゴミ拾い」という形で小さなトライを始めたお話をお届けしました。街の人はどう思ったのでしょう?

▶「ボルドーの街で自主的に始めたゴミ拾いで、街の人と仲良くなれた。『後悔のない人生を歩みたい』看護師時代の経験から強く思う彼女の小さな挑戦」では、近隣住民のリアクションや、これからのミドリさんのさらなる目標についてお届けします。


《OTONA SALONE》

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