AIで感想文作成支援、新サービス「ハナシテミー」
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Yondemyは、「日本中の子供たちへ、豊かな読書体験を届ける」をミッションに掲げ、読書教育のオンライン習い事サービス「ヨンデミー」を提供している。「ヨンデミー」は、AIが教師の役割をサポートし、2,000冊以上の児童書データを活用して、子供ひとりひとりの好みや読書レベルに合わせた本をお勧めするサービスとして、多くの子供たちに利用されている。しかし、感想文を書くことへの苦手意識や、自分の考えをうまく表現できない子供たちが多くいるという課題があった。また、保護者からは「本を本当に読めているのかわからない」という声も寄せられていた。
このような背景から、感想文を書くことへの負担を軽減するため、「ヨンデミー」で蓄積した子供とのチャット形式の会話データや、Zoomや対面を通した直接的な問いかけのノウハウを活用し、「ハナシテミー」の開発に着手。2024年9月からベータ版として提供を開始し、改良を重ねた結果、正式版のリリースに至った。
「ハナシテミー」は、AIキャラクターと会話をしながら読みを深め、感想文の作成を支援するサービス。優れた読書家たちが本を楽しむために実践している「7つのワザ」—「思い描く・質問する・認める・つなげる・予想する・見極める・解釈する」を定義し、AIキャラクターとチャット上での対話を通じて、これらのワザを楽しく身に付けることができる。アプリ内では、それぞれの「得意技」を持つAIキャラクターが登場し、感想文の書き方をサポートする。
「おもいえがく」というワザは、五感を活用して情景を描く力を育む問いかけを行う。この会話を通じて、子供の感想を引き出し、その内容を箇条書きで提示。その箇条書きをもとに、子供自身が自分の言葉で感想文を整えて作成できる仕組み。さらに、感想文を書くと、作成された感想文にインスピレーションを受けた折り紙のイラストがもらえる仕掛けもあり、モチベーションを高めながら楽しく学べる。
「ハナシテミー」は、AIキャラクターとの会話を楽しみながら、実践的に読み方や考え方を学べる、新しい読書体験を提供する。「ハナシテミー」で対話をするキャラクターは、ヨンデミーオリジナルの本に関わる生物たちであり、読書家の7つのワザを子供と一緒に実践していくことで、読書家としての成長を目指していく。
「ハナシテミー」のベータ版提供開始からわずか1か月で、感想文の2割がハナシテミー経由で提出されるという成果が得られた。「おもいえがく」を使い、五感を活用して本に直接的には書いていない事柄へ想像を馳せるような内容も増えている。ユーザーからは、「感想を書くことへの抵抗感が少なくなった」「感想記入が増えた」など、感想文に対して前向きな声が多く寄せられている。
「ハナシテミー」を通じて、本を読むことだけでなく、読みの技法を身に付けたり、考えを深めたりしながら「書く」楽しさや習慣を広め、子供たちの読書体験をより豊かにしていく。
《神林七巳》
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