中学校の制服を完全無償化、所得制限なし…品川区
子育て・教育
リセマム/教育・受験/中学生
2月5日に2025年度品川区当初予算案を発表。新規の標準服購入費用保護者負担軽減事業として、1億143万円を計上した。制服無償化は、東京23区で初めての取組みとなる。
これまで中学校進学時の制服は、保護者が購入しており、各家庭の経済的な負担となっていた。民間調査でも、教育にかかる費用の中で学校制服は特に負担感が大きいとされている。
事業では、区立中学校の制服を公費で一括購入。入学前に受け渡すことで、所得制限のない無償化を実現する。制服は、上衣のブレザーとジャケット、下衣のスラックスとスカート。2025年度小学校卒業者から対象とし、特別支援学校中学部新1年生や区立学校新7年生(中学1年生)も対象とする。
このほか、当初予算案には「中学校修学旅行の無償化」や「所得制限のない給付型大学奨学金の創設」も盛り込んだ。いずれも都内初。区立学校9年生(中学3年生)で実施する修学旅行費は、1人あたり7万5,000円を上限とする実費(交通費や宿泊費など)を所得制限なく補助する。
「品川区大学奨学金」は、所得制限を設けない給付型大学奨学金で、医療系(医学・歯学・薬学・看護学)や理工農系(理学・工学・農学)学部の大学入学を予定する区内在住者が対象。1人あたり年額54万円を補助する。初年度の2025年度は100人、2026年度は前年度の給付者の更新と入学予定者の計200人に給付予定。奨学生の選考にあたっては、面接による将来への意欲の確認のほか、ボランティアや地域貢献などを考慮するとしている。
《奥山直美》
この記事の写真
/