中高生向けデジタル体験施設「テクリエ さぎのみや」開所
子育て・教育
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同施設は、中学1年生から高校3年生までの生徒が無料で利用できる。VRや3Dプリンター、レーザーカッターなどのデジタル機材を常設し、子供たちが最新技術に触れる機会を提供する。また、デジタルスキルを持つ大学生や大人がメンターとして常駐し、利用者の相談に応じる。
CLACKの平井理事長は、開所の背景について「日々なんとなくSNSや動画を見て時間を消費し、漠然とした不安を抱きながらも失敗を気にして一歩を踏み出せない中高生たちに、デジタルに触れたり人とつながる機会を提供したい」と述べている。
施設は3階建てで、1階にはカフェ(ワッフル屋)とフリースペースを設置。2階と3階がデジタル関連のフロアとなっている。2階は複数人でものづくりやクリエイティブ活動に取り組める場所、3階は1人で集中して作業できるスペースとなっている。
開所時間は平日の夕方から夜を中心とし、10代の子供たちが参加しやすい時間帯に設定されている。1階のカフェでは、大人が購入した「中高生が無料で食べられるチケット」を販売するなど、経済的に困難な状況にある子供たちへの配慮も見られる。
CLACKは「生まれ育った環境に関係なく、子供が希望とワクワクを持てる社会」をビジョンに掲げ、世代を超えた貧困連鎖の解消を目指して活動している団体だ。大阪・東京を拠点に、無償のプログラミング学習支援やキャリア教育、デジタルを活用した居場所の提供など、さまざまな困難を抱える中高生の自走に向けた伴走支援に取り組んでいる。
「テクリエ さぎのみや」の開所により、中野区の中高生たちがデジタル技術に触れ、新たな可能性を見出す機会が増えることが期待される。経済的な事情に関わらず、子供たちが最新のテクノロジーを学び、創造性を育む場として、今後の活動が注目される。
《神林七巳》
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