受験川柳、最優秀賞は「その努力微分をすれば無限大」
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受験川柳の募集は、受験生の心情やエピソードを川柳という形で表現することを目的としている。現役受験生だけでなく、かつて受験生だった人々やその家族、教育関係者など、さまざまな立場の人を対象としており、第10回受験川柳には2,913句の作品が寄せられた。選考は川柳家の尾藤川柳氏と教学社が担当し、最優秀賞を含む7句が選出された。
最優秀賞に輝いたのは、16歳のSさんによる「その努力微分をすれば無限大」という作品。作者のコメントによれば、関数を微分するとその地点での傾きを表すように、受験生の努力が無限に近いことを表現しているという。高校生特別賞には、18歳のソララさんの「赤本に描く未来のキャンパス図」が選ばれた。この作品は、赤本を通じて志望大学のキャンパスを思い描く受験生の心情を詠んでいる。
優秀賞には、「赤本にカバーをかける月明かり」(秋葉のこ 17歳)、「ひたむきに解いたルートが道となる」(白川譽 18歳)、「赤本と共に過ごした夜明け前」(2050年生まれのコオロギ 17歳)、「単語帳光るふせんのネオン街」(かえるの子はおたまじゃくし 18歳)、「赤本で夢との距離を推し量る」(かつどん 17歳)が選ばれた。
さらに、尾藤川柳氏による「川柳入門」の講座が赤本ブログで公開されている。川柳の基礎知識や作句のポイント、楽しみ方などを5回に分けて解説しており、今後の作品づくりの参考にできる。
第11回受験川柳の募集も開始された。応募資格は問わず、現役の受験生やその家族、教育関係者など、あらゆる人々が対象となる。応募は特設Webサイトの投稿フォームから行うことができ、締切りは2025年9月24日。応募作品の中から最優秀賞などが選ばれ、優秀作品は特設Webサイトで発表される。
教学社は、大学受験参考書や問題集を中心に教育図書を出版している企業で、受験生を支援する活動の一環として「受験川柳」を開催している。今回の受賞作品は、受験生の努力や心情をユニークに表現したものが多く、受験生やその家族にとって共感を呼ぶ内容となっている。
《吹野准》
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