【高校受験2025】埼玉県公立高校入試<数学>講評…計算力を要求する問題が目立つ
子育て・教育
リセマム/教育・受験/中学生
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リセマムでは、早稲田アカデミーの協力を得て、令和7年度(2025年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜の学力検査「数学」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と学校選択問題(英語・数学)についても、同様に掲載する。
<数学>講評
(早稲田アカデミー 提供)
問題の構成など出題形式は昨年度と同様で、受検生が戸惑うことはなかったと思われる。
大問1は小問集合16題、配点65点と形式、難易度ともに昨年度から大きな変化はなかった。前半8題は計算問題で、ここは確実に正解を導きたい。後半は難易度の高い問題が含まれており、(13)の確率の問題は条件に合う場合の数を正確に数え上げることができたかがポイントとなる出題、(15)の2次方程式の文章題は、立式はしやすいものの因数分解によって2次方程式の解を導く(和が1、積が-182となる2数を導く)ことができたかが鍵を握る出題であった。
大問2は例年通り作図と図形の証明が出題された。(1)は円の接線を作図する典型題で、解いた経験のある受検生が多かったと思われる。(2)は平行四辺形になることを証明する過程で、中点連結定理を利用する際の記述が難しく感じられただろう。
大問3は選択問題と共通の出題。規則性を考える問題で、例年とはやや異なる傾向の出題であった。フィボナッチ数列となる規則性は、解き慣れていない、あるいは未知の内容である受検生が多かったと考えられる。問題文が示している内容に沿って実際に試しながら解き進められたかがポイントであった。
大問4は放物線と座標平面上の図形を扱う出題だった。(1)は放物線上の2点を通る直線の式を求める問題で平易な内容。(2)は座標平面上の2種類の三角形の面積が等しくなるときの放物線上の点の座標を求める問題で、求めたい点の座標を文字式で表し、三角形の面積を立式できるかが問われる出題であった。2次方程式の解が条件に合うかの確認に注意が必要。
全体として解法が見つけにくい問題は少なかったと思われるが、計算力を要求する問題が目立った。難易度は例年と大きくは変わらないだろう。
このレポートは2025年2月26日(水)に、速報として早稲田アカデミーにより作成されたもの。
協力:早稲田アカデミー(執筆:埼玉県立必勝コース責任者 漆原勲氏)
《編集部》