【中学受験の塾選び】SAPIXの特徴と費用(2025年度版) | NewsCafe

【中学受験の塾選び】SAPIXの特徴と費用(2025年度版)

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SAPIX小学部
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 「中学受験の塾選び」をテーマに、大手4塾に加え、それぞれの特色で生徒数を伸ばす新興2塾について、特徴や費用、カリキュラムなどを紹介する。今回はサピックス(SAPIX)小学部について見ていこう。

サピックス小学部の特徴
 授業から教材まで「復習中心」の学習法に基づいて構成されている。カリキュラムは、学習の定着度を持続させるために、らせん状(スパイラル)に構成。授業で学習したことがしばらくして忘れかけたころに、少し視点を変えてレベルアップして再び出てくる。繰り返しながらより深く学ぶことで、少しずつ理解の幅を広げるとともに、家庭での復習で定着度を高める。また、6年生では志望校別コース編成も取り入れ、ひとりひとりの志望校合格に向けて、きめ細かな指導を行っている。

 使用教材は、すべてサピックス小学部オリジナル。最新の入試問題を毎年研究し、教材や授業に反映させている。理科・社会ではカラー写真を豊富に使用し、子供たちの興味を引き出す工夫がなされている。低学年用の教材では紙面にキャラクターを登場させるなどして、楽しく学べるようにしている。さらに、理科(3~6年生)では、自然に目を向け、理解を深めるきっかけづくりとして特別動画も配信している。6年生の志望校別の授業では、その効果を最大限に発揮させるために、各学校の出題傾向を徹底的に分析し、細かく分冊化した教材を用意している。

 授業は、講師の「なぜ?」「どうして?」に子供自身が考えたことや疑問に感じたことを、自分なりのことばで発表する、子供主役の授業。対話を中心とした「討論式授業」を行う中で、先生は子供自身に考えさせることに主眼をおき、「思考力」や「表現力」を伸ばしていく。また、「復習中心」の学習法により、予習を必要としない授業となっている。その日の学習内容は授業当日に初めて出会うことになり、子供たちの知的好奇心をかき立て、授業に集中させる。授業を通じて子供たちの「能動的な姿勢」を引き出し、そして伸ばしていくことを重視している。

通塾の頻度と時間帯
 1~3年生は週1回、4年生は週2回、5年生は週3回、6年生前期は週3回、6年生後期は週4回。

1年生:平日午後4時~5時30分もしくは土曜日(午後1時30分~3時または4時~5時30分)
2年生:平日午後4時20分~6時もしくは土曜日(午後1時~2時40分または4時20分~6時)
3年生:平日午後4時30分~6時30分もしくは土曜日(午後0時30分~2時30分または4時30分~6時30分)
4年生:午後5時~8時
5年生:午後5時~8時
6年生:午後5時~9時および土曜日午後2時~7時

※1~3年生の土曜日の授業は、校舎によって設置状況が異なる。
※関西校舎では、一部授業時間帯などが異なる。
※4年生~6年生の平日の授業時(講習や特訓を除く)には、授業開始前30分で算数の授業前小テストに時間がある(任意参加)。

入塾のおすすめ時期
 サピックスでは、4年生と5年生の2年間にわたり中学受験で学習するすべての分野の学習をする。ただし、社会科は6年生の1学期まで。そのため、本格的な受験カリキュラムが始まる新4年生(=3年生の2月)から、入室する生徒が多い。既出の単元も繰り返し学ぶようにカリキュラムを構成しているため、それ以降の入室も可能。ただし、どの教科にも基礎知識として学ぶべきことや覚えるべきことがあるため、無理なく学習が進められる時期を家庭で判断いただきたい。

 また、家庭での学習習慣や自ら学ぶ学習姿勢は塾に通い始めてすぐに身に付くものではない。サピックスでは3年生までは先取り学習は行わず、「考える力」を養い、学びの楽しさを感じることを大切にしている。低学年から通塾により、着実に学習習慣を身に付けられるほか、高学年から必要となる「深い理解」のための下地や学習の基本となる「考える力」を養うことができる。そのため、本格的な受験カリキュラムが始まる前の3年生、あるいはそれよりも前の学年から入室する人も増えている。

入塾前の「入室テスト」「体験授業」の有無とその費用
 月1回程度「入室テスト」(受験料3,300円・税込)を実施している。テストの結果は1週間程度で通知。入室基準に達したら入室することができる。

 入室後の授業開始は、原則として翌月上旬。ただし現在、首都圏の一部校舎では募集を停止している学年がある。学年が上がるごとに学年ごとの定員を見直しており、募集を再開する可能性がある。再開時期などの詳細については、決まり次第Webサイトで告知する。

 体験授業は、入室を検討する人が多い時期(1~3月、7月、10~12月)に実施する、入室テストの受験生(1~4年生)を対象に行っている。費用は入室テストに含まれる。また、春・秋・冬には、低学年を対象とした1日授業体験イベント「わんでいサピックス」を実施。対象学年や受講料などは時期によって異なる。

入塾後の「テストの実施頻度」「1クラスあたりの定員」「クラス分け」
 1コース(=クラス)15~20人程度で、学力別のコース編成になっている。コースに関わるテストは、1~3年生で約2か月に1回、4~6年生では約1か月に1回実施。

 コースに関わるテストがない月には、全学年で定期的な復習テストや、3年生以上を対象に現在の実力を測るための公開模試などを行っている。6年生後期の公開模試は、私立中学校などをテスト会場とし、より入試本番に近い環境で実施する。また、毎回の授業では、前回授業の理解度や定着度を測るための授業内テストがある。

 公開模試は申込み制(有料)。

3・4年生対象:実力診断サピックスオープン(各学年1回)
5年生対象:志望校診断サピックスオープン(3回)
6年生対象:志望校判定サピックスオープン(2回)、合格力判定サピックスオープン(4回)、学校別サピックスオープン(対象校によって異なる)

年間費用
1年生:約24万円
2年生:約28万円
3年生:約36万円
4年生:約66万円
5年生:約83万円
6年生:約150万円

※いずれも消費税込み、授業の一環として実施するテスト費用、配布されるテキスト・プリント・資料集等の教材費、冷暖房費等がすべて含まれる。

授業以外のサポート
 すべての教科の基本となり、難関中学入試で必要とされる「読解力」「記述表現力」を磨くため、専門指導員による記述添削指導「てんさく教室」を月に1回程度、1~5年生を対象に実施している。生徒ひとりひとりの考え方や個性を尊重しながら、他者に伝わる文章を書く力を育成していく。

 また、学年や教科により対応は異なるが、生徒が授業を欠席したときなどのために、ポイント解説動画および学習アドバイスを配信している。また、メールを利用しての質問対応も行っている。

保護者会や面談について
 各校舎・学年ごとに、年間カリキュラムに沿った形で年に2~4回「保護者会」を開催している。クラスの雰囲気や現在の学習状況、学習目標などを説明し、個別の質問にも対応する。また、6年生では「保護者個別面談」を年に2回実施。事前のアンケートをもとに、学習相談や志望校決定に向けたアドバイスを担当講師から伝える。なお、学習相談や面談は、これ以外にも希望によって随時行っている。

 このほか、事前に寄せられた質問や相談に回答する「なんでも相談会」を、定期的に各校舎でオンラインにて開催予定。

保護者に求めること
 教材やプリント類の整理、家庭学習のスケジュール管理、メンタルケア、体調管理など可能な範囲でお願いしている。中学受験を通して、子供の自学自習を目指しているため、成長に合わせて少しずつ手を離してもらうことが理想。ただし、子供には個人差があり、日々成長もするため、現時点のようすを見ながら、個々に合わせたサポートをお願いしたい。もし困ったことがあれば、塾の担当講師に相談いただきたい。

《藤本ゆう子》

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