意見募集「京都市立中学校の部活動のこれからについて」3/31まで

　京都市は「京都市学校部活動及び地域クラブ活動推進方針」案についての意見を広く募集している。2027年度までは現行の部活動を維持しつつ、2028年度から「京都版地域クラブ（仮称）」の創設および「放課後活動」の実施を目指すという。意見・要望は市民意見募集Webサイト、電子メール、郵送、持参、FAXで2025年3月31日まで受け付ける。

　京都市は、中学校の休日部活動の運営について、民間事業者や大学などと連携した実践研究をはじめ、生徒や教員、地域スポーツ団体対象のアンケート調査などに取り組むとともに、2024年1月には、有識者、地域スポーツ・文化芸術団体、学校および保護者の関係者からなる「学校部活動及び地域クラブ活動の在り方検討会議」を設置し、子供たちはもとより、市民が将来にわたってスポーツ・文化芸術活動に継続して取り組める環境づくりに向け、議論・検討を進め、「京都市学校部活動及び地域クラブ活動推進方針」（案）をとりまとめた。

　今回の意見募集は、同市の特性を活かし、まち中にスポーツ・文化芸術があふれる子供を真ん中にしたウェルビーイングなまちの実現に向け、同方針をより良いものにするため、意見を広く募集するもの。

　部活動をめぐる背景として、少子化による生徒や部活動数の減少により、学校に生徒の希望する部がなかったり、団体種目では少人数のため実戦的な活動ができなくなったりするなど、さまざまな課題が全国的に生じている。京都市では、約30年間で生徒数が4割減となっているという。また、学校部活動は教員の長時間勤務の大きな要因のひとつともなっている。

　京都市では、2027年度までは現行の部活動を維持しつつ、2028年度から「京都版地域クラブ（仮称）」の創設および「放課後活動」の実施を目指すとしている。

　「京都版地域クラブ（仮称）」とは現在の部活動のような学校単位での設置ではなく、生徒の移動距離などを考慮した身近な地域ごとに、バランス良く活動場所や活動内容を設定する。学校管理外の活動のため、指導者は地域や民間団体の人、大学生などが担うことを想定しており、学校だけでなく地域全体で生徒たちの健全な育成に関わっていくという。費用は原則本人負担。

　また「放課後活動」とは生徒の放課後の選択肢をさらに広げるため、平日完全下校の時刻（17時）まで、市立中学生に学校内での活動の場を確保するもの。学校管理内で実施するが、活動内容は生徒が学校とともに主体的に考えて取り組むことが基本となる。費用負担は原則ない。

　意見募集に関する資料は、市役所案内所、区役所・支所・出張所、図書館、青少年科学センター、京都アスニー、学校歴史博物館、京都市Webサイトで配布・閲覧できる。意見の提出方法は、市民意見募集Webサイト、電子メール、郵送、持参、FAXで2025年3月31日まで受け付ける。