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親子の関わり、時間短くても良い関係を築くヒント

子育て・教育 リセマム/生活・健康/保護者
子育て意識・状況調査(イメージ)
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 新学社の家庭教育部門である全日本家庭教育研究会(全家研)は、日本教材文化研究財団と共同で「子育て意識・状況調査」を実施し、2025年3月18日に結果を発表した。親子の関わり時間の長短に関わらず、日ごろから子供と深い関わりをもつことが良い親子関係につながるという。

 調査は2024年5月下旬、調査会社マクロミルに委託して実施され、2歳から小学4年生の子供の保護者約1,000人を対象としたインターネットアンケート形式で行われた。調査は、母親の社会進出や子供が多忙である現実を踏まえ、家庭での子供との関わり時間が減少している状況を明らかにし、子供との関わりがもちにくい家庭の傾向と課題を把握するために行われた。調査の目的は、より良い親子関係を育むための行動や意識を提案することにある。

 調査の監修を行った帝京大学の佐藤晴雄教授によると、親子の関わり時間の長短に関わらず、日ごろから子供と「寄り添い・一緒に考える」など深い関わり(助長的な関わり)をもつことが良い親子関係につながるという。関わり時間が短くても、「命令的、指示的声かけ」を控え、助長的声かけ、励ましや褒めるなどのプラス面の指摘を行っているほうが、わが子の悩みなどの変化に気付きやすくなり、子供が約束を守るなど規範意識を強める傾向がみられるという。

 また、関わり時間に関係なく、命令的声かけよりも、助長的声かけのほうが子供の自立性を促す可能性があると分析している。望ましい親子関係を築くためには、命令口調にならず、励ましや褒めるなどの評価を行い、かつ感情的にならないように努めることが大切であると指摘している。

 子育てアドバイザーの高祖常子氏は「関わり時間に関係なく、命令的な声がけよりも、助長的声かけのほうが子供の自立性を促す可能性がある」という今回の調査結果は、共働きが増えて、多忙な親が多い中、大変興味深い結果を示していると述べている。親が悩み、うまくなりたいと思っているのが「叱り方」であるが、これは親が忙しく時間がないために、子供の行動をコントロールしたいという気持ちをもっている表れと捉えられるという。

 子供が自ら行動する、主体性をもって取り組めるようにするためには、感情的な関わりをやめ、「ほめる」「子供の意見をきく」「子供との時間をもつ」など、一緒に取り組み、考えるなどポジティブな関わりを増やす必要があると指摘する。また、働き方の工夫や企業の労働環境が柔軟になるなど、親がゆとりをもって子供との時間をもう少し取れるようにすることも求められると述べている。

 全家研では、調査結果を受け、さまざまな地域で親子が楽しく一緒に過ごす機会を提供していくと共に、より質の高い親子の関わりにつながる方法を子育て応援サイト「ポピフル」を通じて提案していくとしている。

《吹野准》

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