【本田響矢「めおと日和」インタビュー】瀧昌がなつ美への好意を自覚したのはいつ?心を開いたタイミングは?演じた本人に聞いた
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GP帯の地上波連ドラレギュラー出演は今作が初となった本田が、“昭和の硬派な男”を通して令和の視聴者をここまで魅了する理由とは――モデルプレスではドラマ撮影真っ只中の本人を直撃。“瀧昌目線”での貴重な裏話をたっぷりと聞いた。
【写真】「めおと日和」芳根京子&本田響矢、手繋ぎ胸キュンシーン
◆「めおと日和」“瀧昌さま”に沼落ち続出
昭和11年を舞台に、交際ゼロ日婚からスタートする新婚夫婦を描いた同作は、漫画アプリ「コミックDAYS」にて連載中の西香はち氏による同名コミック(講談社刊)が原作。本田演じる江端瀧昌は帝国海軍の中尉で、無愛想かつ口下手。恋愛経験がない主人公・なつ美(芳根)との何気ない日常から幸せや愛おしさを感じ、少しずつ距離を縮めていく。
近年少なくなっている王道ラブストーリーかつ昭和ならではの初々しい胸キュンシーンは、昭和を生きた世代から令和のティーン層まで幅広くリーチ。X上では毎週木曜を待ち望む声で溢れ、作品名のみならず「瀧昌さま」「なつ美ちゃん」などの役名までトレンド入りを果たしている。
本田は以前からその整ったルックスで事あるごとに話題を呼んでいたが、今作の古風な正統派ビジュアルにも完璧にマッチ。加えて彼が柔軟かつ豊かな表現で魅せる瀧昌の不器用さ・ピュアさが視聴者の心を掴み、放つセリフ・表情・行動の一挙手一投足に“沼る”人が続出。新規ファンも爆発的に増加中だ。
◆瀧昌に心掴まれる理由、本人が分析
― 「瀧昌さま」がXのトレンド入りを果たすほどの人気ですが、多くの視聴者が瀧昌に夢中になる理由を、本田さん自身はどう分析されていますか?
「なつ美さんのことを本当に愛しているんだな、ずっと考えているんだな」とわかるまっすぐな眼差しと、行動、動き、なつ美さんに対する想い、そういうひとつひとつが本当に愛おしいからこそ、きっとそう言ってもらえているのかなと感じています。また瀧昌だけじゃなくてなつ美さんも同じように想っているからこそ、それが視聴者の方に伝わって2人の名前までトレンド入りできたのだと思います。本当にありがたいことですし、これからも2人の絆はどんどん深まっていくので、そこはより注目して観ていただきたいです。
― 視聴者の方からも「瀧昌の眼差しがすごく良い」という反響が上がっていますが、お芝居する上で意識していることはありますか?
本田:ただただ(なつ美を)愛おしく見ています。僕はなつ美さんのことをすごく愛おしい存在として見つめているので、その気持ちがそのまま目に込もって、それが画面に映っているのかもしれないです。
瀧昌は基本が無表情で生真面目でなかなか感情が表に見えてこないような人物だし、そういう生き方をしてきた。それがなつ美さんと出会うことによって感情が出やすくなって、その積み重ねで今の瀧昌があって。きっとここから進んでいくごとに、さらに瀧昌の魅力やなつ美さんへの想いが見えてくるので、魅力的な男性になっていけたらいいなと思っています。
― 確かに回を重ねていくごとに瀧昌はどんどん感情が出るようになって、コミカルな部分も出たりしていますね。
本田:僕自身は感情がわかりやすく出るタイプなので、美味しかったら「美味しい!」、嬉しかったら「嬉しい!」、楽しかったら「楽しい!」となるんです。僕だったら「美味しい!」と言ってしまうところも、瀧昌はそう言わずに「問題ありません」と言っちゃう(笑)。それでもだんだん「美味い」と言うようになっていったり、感情表現が表に出る瞬間があったり、その成長が自分としては瀧昌と近づいてきたかなと感じています。
― 監督からはどのようなアドバイスがありましたか?
本田:1話、2話の最初の方は「感情はそこまで見えない方がいい」、逆にモノローグは「心の中の声だから、もっと大きく出していいと思う」とアドバイスをいただきました。回が進んで3話、4話となっていく頃に「この辺からは、もっとなつ美さんのことを見て想っていいよ」とおっしゃっていただいたので、そこからは今まで抑えていた感情を少しずつ出していきながらなつ美さんとの向き合いを大切にしました。
「ここはどうなのかな?」と疑問に感じたところは色々お話させていただきながら、1シーン1シーン撮っています。今までは嬉しくても眉間にシワが寄ってしまっていたんですけど、今はもうだいぶ感情豊かになっていいので(笑)。感情が表に出ても大丈夫になってきたからこそ、さらにやりがいを感じますし、楽しく演じさせていただいています。
◆「めおと日和」撮影で大切にしている“現場で生まれるもの”
― 最初に台本を読んだときよりも、日々演じている今だからこそ役の解像度も上がってきているのでしょうか?
本田:やっぱり台本を読んでいるだけではわからないことがすごくたくさんあって。実際に現場に入って台本に書かれていたこととは全然違うことが起きることもありますし、なつ美さんだけじゃなくて深見(小関裕太)や郁子さん(和久井映見)とのシーンでも、現場で生まれるものがたくさんあるというのは日々感じています。なので、シーン・話数を重ねるごとにより解像度は上がっていると思います。
― 実際に台本上や撮影前のイメージから変わったのはどのようなシーンですか?
本田:「ここだ!」という一つのシーンがあるというより、そういった場面は結構多く、台本以上に良いものが現場でたくさん生まれているのをすごく感じています。例えば「なつ美さん、こんな表情するんだ」と僕が初めて現場で知るからこそ出てくる言葉がある気がしていて。セリフが台本から大きく変わるということではなく、思っていた以上のものを芳根さんに引き出していただいたと感じることがたくさんあります。
◆本田響矢が感じた、昭和における“会えること”の重み
― 今作の舞台は昭和初期ですが、現代との違いに驚いたことはありますか?
本田: 一番は何より連絡ツールがないことです。瀧昌は海軍で離れている時間が多いのでなつ美さんとの暮らしの中で一層強く感じてしまいますが、今は出張に行っているときなど距離が離れてしまう瞬間があっても常に連絡がとれる。遠くにいても声を聞けることが当たり前ですが、当時からすると当たり前ではない。だから会えることの重みや「今日やっと会えるね」という言葉の重さは、昭和のこの時代に生きている人と令和で生きている人とでは全然違うなとすごく感じます。
お手紙でも「この1回に何を書こう。どういう想いを込めて、何を伝えよう」と考えています。それはきっとなつ美さんも考えていることだと思っています。
― 瀧昌としてそういうアナログな生活をされてみていかがですか?
本田:すごく新鮮ですし、新鮮だからこそ面白いなと思う瞬間もあります。それこそ、なつ美さんが軍服にアイロンをかけるときに霧吹きで水をかけるんですが、僕は初めて見たので「あの道具はなんなんだ!?」と(笑)。今はシュッシュッとスプレーできますが、あんなふうに息を吹きかけてふぁーっと霧のように出る道具があったなんて知らなかったのですごく面白かったです。
◆本田響矢自身が「ドキッとした」なつ美の言動
― 芳根さんとも相談しながら撮影されているそうですが、具体的にどのようなお話をされたのでしょうか?
本田:とあるシーンから瀧昌はなつ美さんに対しての感覚というか、想いがふと変わったんですよね。そのリハーサルが終わったときに芳根さんに「こう感じたんです。なつ美さんは今この段階で瀧昌のことをどう思っていますか?」と聞いてみたら、「こう思っていて、『ここから好き』とか『ここからこう思っている』とかじゃなく、自然と徐々に進んでいく2人だよね」とおっしゃっていただいて、すごく安心しました。自分がこのリハーサルで感じた感情は間違っていなかったんだと思いましたし、改めて「よろしくお願いします」という気持ちになりました。
― クランクイン翌日のインタビューでは、なつ美のことを「何をしても愛おしい」とおっしゃっていましたが、芳根さんがなつ美を演じたことでより魅力が増したシーンや、台本以上に可愛らしく感じた場面を教えてください。
本田:それはもう毎シーンたくさんあります。本当に表情も表現も豊かな方なので、僕が台本を読んだときに「このときのなつ美さんはこういう姿なのかな」と想像をしたものとは全く違う、それ以上のものが表現されていて。やはり芳根さんが演じているからこそ、なつ美さんというキャラクターをより魅力的に見せられていて、本当に素敵だなと心の底から思っています。
― 本田さん自身がなつ美のセリフや行動でグッと来た、キュンとしたものを教えてください。
本田:1話でなつ美さんが間違えて自分の名前を旧姓で書いてしまって「旧姓で書いちゃった!」と言っているシーンです。個人的にすごくドキッとしました(笑)。
― 意外なチョイスではありますが、確かにとても可愛らしいシーンですよね(笑)。
本田:キュンとしたり胸がドキドキしたりするシーンはいっぱいあるんですが、そのシーンを個人的にすごく推したいです(笑)。
◆瀧昌がなつ美への好意を自覚したのはいつ?本人に聞いてみた
― 回を重ねるごとに瀧昌は徐々になつ美に心を開いていきますが、瀧昌が彼女に対する好意を明確に自覚したのはどの場面だと思いますか?
本田:僕は明確に「ここで好きになった」というのは正直ないかなと思っていて。2人で結婚生活を育む中で起きることが積み重なっていくことによって、徐々に想い合って、信頼し合って、絆が深まって、お互いをそこにいる存在として愛しているのかなと思っています。
― では、なつ美と初めて会ったときの緊張していた状態から、瀧昌の緊張が最初にほぐれた・心を開いたのはどの場面だったのでしょうか?
本田:1話で2人で「おやすみなさい」と言って寝たとき、それから2話の終わりから3話の頭にかけて、瀧昌が焦って「初夜を最後までします」と言ってから、「なんでそんなこと言ったんだ」「なつ美さんはそういう子じゃない」と気付いて「今日やっぱり初夜やめます」となる場面。その次の日の朝くらいから、2人の関係性や瀧昌のなつ美さんに対する感じ方みたいなものが変わっていったと思います。そういう細かいこと全てが変わっていくきっかけになっています。
― 逆にご自身が演じていながら瀧昌の行動やセリフでときめいてしまったものはありますか?
本田:2話で「その代わりと言っては変ですが、あなたに触れてもいいでしょうか。無理でしたらせめてもう少し近くにいかせていただきたい」というシーンです。目を見ない代わりに触れてもいいか聞くなんて、あのセリフはすごいですよね!「やるな!」と思いました(笑)。
◆本田響矢「めおと日和」今後の展開に言及
― 最後に、楽しみにしている視聴者に向けて、今後の見どころを教えてください。
本田:5話はなつ美さんと瀧昌が喧嘩から仲直りをして絆が一層深まった一方で、最後で謎の変装をして出ていく…という展開でしたが、6話で深見と芙美子さん(山本舞香)のデートを追う2人や、初めてなつ美さんの実家に行かせていただく瀧昌が観られるので、そこはすごく楽しみにしていただきたいです。ここまでで瀧昌となつ美さんの夫婦としての輪郭がより濃くなって夫婦らしくなってきていると思うので、2人がこれからどうなっていくのか、最終回に向けてさらに期待していただけたら嬉しいなと思います!
― 貴重なお話をありがとうございました。今後の展開も楽しみにしています!
(modelpress編集部)
◆本田響矢(ほんだ・きょうや)プロフィール
1999年6月20日生まれ、福井県出身。2017年、ドラマ「セトウツミ」(テレビ東京)で俳優デビュー。近年の主な出演作は「青春シンデレラ」(ABC・tvk/2022)「ジャックフロスト」(MBS/2023)「明日、私は誰かのカノジョSeason2」(MBS・TBS/2023)「彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる」(MBS/2024)「私は整形美人」(フジテレビ/2025)、連続テレビ小説「虎に翼」(NHK/2024)など。現在放送中のドラマ「すぱいす。」(BS-TBS/毎週木曜よる11時~)にも主演として出演している。
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《モデルプレス》