【大学受験2026】美作大、国公立進学の辞退者に入学金返還
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入学を辞退した私立大学の入学金をめぐっては、過去の最高裁判所判決で、大学は返還義務を負わないとされている。一方、学生や保護者にとっての経済的な負担は大きく、文部科学省は6月26日、負担軽減策を講じるよう努めることなどを求めて、全国の私立大学に通知を出している。
美作大学は、各家庭の経済状況を考慮し、入学金の負担が高校生の進路選択の幅を狭めることがないよう、文部科学省の求めに応じることを決断。入学金全額を返還する制度を導入することにした。
入学金返還制度の対象となるのは、国公立大学に合格し、その大学に進学する意思があり、美作大学を辞退する者。2026年度入試では、総合型選抜(併願区分)、学校推薦型選抜(一般公募)、一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜が対象となる。
返還手続きには、国公立大学の受験票・合格通知のコピーが必要。所定の入学辞退届に必要事項を記入して提出する。申請期間は2026年3月31日まで。原則として、必要書類を確認後、速やかに返還。振込手数料は辞退者が負担する。
美作大学は、1915年に津山高等裁縫学校として創立。1967年に美作女子大学を開学し、2003年に男女共学として現在の大学名に改称。岡山県津山市唯一の大学として、存続をかけて津山市に公立化を要望し、現在は「美作大学の公立化に関する有識者検討会議」で公立化をめぐる議論が続けられている。
《奥山直美》