【大学受験2029】鎌倉女子大、共学化を発表…校名も変更
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鎌倉女子大学は、1943年に京浜女子家政理学専門学校として開学。学制改革により1950年から京浜女子短期大学となり、1959年に京浜女子大学を設置。1989年に現在の名称へ変更した。
学校法人鎌倉女子大学では、併設する幼稚部・初等部をすでに男女共学に移行しており、2026年度には中等部・高等部を男女共学化。2025年度には、男女共学の短期大学部初等教育学科通信教育課程を設置。今回、大学院・学部・短期大学部を含めた大学部でも完全男女共学化を図り、伝統を新しい「鎌倉大学」(仮称)として継承することを決めた。
鎌倉女子大学の2025年度の収容定員充足率は108.1%と、定員を上回っているが、全国の私立女子大学では約8割が定員割れとなり、短期大学は2024年から2027年にかけてすでに50校が募集停止。「確実に見込まれている将来の人口動態からして、この傾向がさらに加速されることは必定。男女別学による女子の能力開発の意義を認めるとしても、他者との協働や対話を通じて知識や技術の修得に努める大学の教育研究は、量的条件を無視して担保されない」と説明している。
鎌倉女子大学(短期大学部を含む)の入学手続き者アンケートによると、「志望動機が女子大学」という回答は直近4年間の平均で3.8%にとどまる。2029年3月には、併設する鎌倉国際文理高等学校の男女共学が完成年次を迎えることもあり、就学を希望する男子卒業生に大学の門戸を開くことも法人の使命だとしている。
なお、男女共学は2029年度以降の新入生を対象とするもので、現在の在学生(2028年度以前に卒業見込みの学生)は、今までと変わりなく女子大学としての就学環境が継続され、卒業証書・成績証明書なども現在の名称で発行される。2029年度以降は、卒業証明書・成績証明書などは新名称と現名称が併記された形での発行となり、卒業証書は共学化にともなう新たな大学名で発行される予定。
鎌倉女子大学は「男女共学に新しい教育研究の可能性を見出し、少子化の大波を力強く乗り越え、時代に即応した持続可能な大学創りに挑戦していくことをお約束します」とコメントしている。
《奥山直美》