「俺は1円も払わないぞ!」モラハラ夫(44歳)は娘のピアノの楽譜を燃えるごみで捨てた。秘かに進む妻の「離活」。【行政書士が解説】 | NewsCafe

「俺は1円も払わないぞ!」モラハラ夫(44歳)は娘のピアノの楽譜を燃えるごみで捨てた。秘かに進む妻の「離活」。【行政書士が解説】

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「俺は1円も払わないぞ!」モラハラ夫(44歳)は娘のピアノの楽譜を燃えるごみで捨てた。秘かに進む妻の「離活」。【行政書士が解説】
「俺は1円も払わないぞ!」モラハラ夫(44歳)は娘のピアノの楽譜を燃えるごみで捨てた。秘かに進む妻の「離活」。【行政書士が解説】 全 1 枚 拡大写真

今回は、多くの夫婦から相談を受ける行政書士、ファイナンシャルプランナーの露木幸彦が「離婚時に有利に別れるためには」に迫ります。

最近、ある活動に熱中することを「●●活」と呼びますが、一番多いのは「推し活」でしょうか。それ以外では涙活、腸活、ラン活などが挙げられますが、涙を流してストレスを発散することも、腸内環境を整えて体調を改善することも、孫と祖父母が一緒にランドセルを選ぶことも、今に始まったことではなく、以前から行われていた活動です。なんでもかんでも「活」をつければいいという風潮は少々、食傷気味ではあります。今回、取り上げるのは離活ですが、これは離婚活動のことです。

せっかくご縁があって結婚した男女ですが、統計上、3組に1組は離婚します。具体的には2023年の厚生労働省、人口動態統計によると結婚は47万組ですが、離婚は18万組です。実際のところ、まだ離婚していない、離婚できていない「離婚予備軍」はもっと多いでしょう。そう考えると離活は「●●活」と呼ぶだけの需要があるのです。

では「離活(離婚活動)」実際に何をすれば良いのでしょうか?筆者は行政書士、ファイナンシャルプランナーとして夫婦の悩み相談にのっていますが、離婚するかどうか、子どもをどちらが引き取るか、財産をどう分けるか、そして戸籍や年金、保険や持ち家など…夫婦が別れる際に決めなければならない事項は山ほどあります。これを一度の話し合いで決定するのは無理です。そのため、いきなり離婚を切り出すのではなく、前もって準備しておくことは大事です。

この準備のことを「離活」といいますが、配偶者と同居したまま、こそこそと用意するのはリスクが高いです。なぜなら、「お前、離婚を考えているだろう!」と指摘されたら困るからです。統計上、同居したまま離婚に至る夫婦は少数派(全体の3割)です。まずは別居し、別居先で離婚をむかえる夫婦が多数派(7割)です。(厚生労働省の2020年、「離婚に関する統計の概況」)。

もう少し掘り下げると別居1年未満で離婚するのは全体4.8%、1~2年は5.9%、2~3年は6.2%、3~4年も6.2%4~5年は5.6%と続きます(2023年、厚生労働省の人口動態統計)。

別居中に離活する人にとって法改正が追い風になっています。家庭裁判所で離婚調停を行う際、相手の最寄の裁判所を利用しなければなりません(家事事件手続法の第4条)。例えば、自宅が沖縄、実家が北海道の場合、調停審理のたびに北海道から沖縄へ行く必要がありました。

しかし、今年3月から調停の完全オンライン化が始まりました。これは審理にリモートで参加できるという意味です。つまり、沖縄へ行かなくても北海道にいながらスマホの画面で自分の意見を述べることが可能になったのです。これにはDV等の事情が必要なく、どんな人でも利用することができます。このように実家にいながら離婚することのハードルが低くなりました。

では、配偶者と長い間、離れていても怪しまれないのはいつでしょうか?一例を挙げると夏休みです。子どもが夏休みの間、実家に帰省し、そこで「離活」をすれば、1ヵ月以上も費やすことができます。そこで今回は夏休みに離婚の準備をする方法について解説します。

なお、本人が特定されないように実例から大幅に変更しています。また夫婦の年齢や妻の持病、モラハラの内容や夫の財産、妻の実家の場所などは各々のケースで異なるのであくまで参考程度に考えてください。

<家族構成と登場人物、属性(すべて仮名。年齢は現在)>

夫:豊田龍平(44歳)→会社員(年収800万円)
妻:豊田美晴(40歳)→専業主婦 ☆今回の相談者
子:豊田美園(7歳)→小学生
妻の父:芦田隆夫(68歳)→年金生活
   妻の母:芦田美和(64歳)→年金生活

【行政書士がみた、夫婦問題と危機管理 #12 モラハラ編】

いつもと違う夏……その理由は「家庭内いじめ」

今回の相談者・豊田美晴さん(40歳、仮名)は「夏休みはいつも私の実家に帰省し、ずっとこっちにいます。主人ですか…主人はうちに残ったままです」とため息まじりに回顧します。美晴さん夫婦は都内に住んでいましたが、美晴さんの実家は徳島。新幹線等で片道6時間近くかかるので、夫が帰省を敬遠するのも無理はありません。

しかし、今年の夏は「いつもの夏」と違います。「うちに戻るつもりはありません。こっちでこのまま生活するつもりなんです」と覚悟を決めた表情で言います。筆者が「どういう意味ですか?」と尋ねると、「主人と離婚し、娘さんを連れて実家で再出発する予定です」とキッパリ言います。

美晴さんが離婚を決断したきっかけは10円玉ほどの脱毛班。美晴さんは結婚9年目で7歳の娘さんがいます。

今まで夫からの「家庭内いじめ」に耐え続けてきたのですが、ついに我慢の限界に達したのです。右耳の上あたりに脱毛を見つけたのですが、とうとう緊張の糸がプツリと切れてしまったのです。「このままじゃ壊れちゃう!」と決断したのです。結婚生活のなかで何があったのでしょうか?

美晴さんは「主人は二重人格なんです!」と嘆きます。まず美晴さんと夫は夫婦ですが、それなのにまともな会話が成り立たないそう。例えば、夫の虫の居所が悪い日は大変です。美晴さんが話しかけても無視されるのですが、それはまだ序の口。

「なんで怒っているの?」と尋ねようものなら大変です。「別に怒っていない!お前がこうさせるんだ!!お前の言い方が悪いだろ?!」と逆上するのです。さらに「お前とは合わない。離婚だ、離婚!弁護士を雇ってやるからな」と脅し文句を並べ立てた日もあるそう。

もともと美晴さんは甲状腺免疫低下症という持病を抱えています。ただでさえ身体が弱いので、夫の暴言により体調を悪化させていったのです。

それでも美晴さんが離婚を決意するまで9年もかかったのには「理由」があります。筆者が「なぜですか?」と尋ねると、美晴さんは「主人が突然、優しくなる日があったんです」と証言します。

例えば、「無理ばかりでごめん。お前の病気は俺のせいだ。一緒に病院へ行こう。」と穏やかな顔で体調を使ってくれたのです。そして病院では「離婚するから出て行けなんて冗談に決まっているだろ?お前らは大事な家族だし、ずっと一緒だ」と涙ながらに謝罪し、離婚を撤回し、将来を約束してくれたそうです。

誰だって気分の浮き沈みはある。たまたま機嫌が悪かっただけで、根本的に悪い人じゃない。美晴さんはそう信じたかったのですが、次第に「機嫌が悪い日」ばかりに。今度は「保険証、車の鍵、通帳を返せ!俺の家だろ?!お前等は出て行けよ!!」と当たり散らすのです。

夫の言動にビクビクして過ごす母子

美晴さんがどうしても許せなかったのは、怒りの矛先が娘さんに向かったこと。娘さんが調味料を使おうとすると「勝手に使うな!」と叱責したり、夫がトイレに行きたいタイミングで娘がトイレに入っていると舌打ちをして急かしたりしたそう。そのたびに娘さんは萎縮し、夫の顔色をうかがい、おっかなびっくり接するように。

娘さんはピアノを習っていたのですが、習い事にかかる費用はレッスンの月謝が13,500円、コンサート料は22,000円。夫は当然、「そんなのは無駄だ。俺は1円も払わないぞ!」と言い出したのです。美晴さんは「せっかく始めたピアノじゃない。これからも続けさせてあげて!」と懇願したのですが、夫は無言を貫いたのです。そして美晴さんが不在のとき、夫はピアノの楽譜を「燃えるゴミ」に出したことが明らかに。

美晴さんが筆者の事務所へ相談しに来たのは、夫が楽譜を捨てて娘さんの心を深く傷つけたタイミングでした。筆者が「娘さんの様子はどうでしたか?」と聞くと、美晴さんは「あのときはなかなか泣き止まなくて大変でした」と回顧します。

そこで筆者は「証拠が大事です」と前置きした上で「ゴミに捨てられた楽譜を写真に撮っておいてください」と頼みました。さらに「これから旦那さんと喧嘩することが増えるかもしれません。もし録音する余裕があれば、スマホのボイスメモを使ってください」と言い添えましたが、早速に悪い予感が的中したのです。

このように夫のモラハラはどんどんエスカレートし、美晴さんだけでなく娘さんを苦しめ続けたのですが、美晴さんの堪忍袋の緒が切れたのは、夫が泥酔して帰宅したときのこと。泥酔して帰宅した夫は美晴さんが用意し、テーブルに並べた料理を皿ごと投げ捨てたのですが、それだけではありませんでした。美晴さんに向かってグラスを投げつけ、さらにキッチンカウンターに置かれた台所用品をはたき落としたそう。

美晴さんは恐怖のあまり、娘さんを連れて寝室に逃げ込み、鍵をかけたのですが、寝室でおびえている2人に向かって「全部、お前らのせいだ!分かってるんだろうな!!」と怒鳴りつけてきたのです。美晴さんは「終わった…」と悟ったそうですが、夫の暴言の数々を何とか録音することができたのは不幸中の幸いでした。

▶関連記事『専業主婦の妻(40歳)は夏休みに子連れ帰省し、そのまま離婚したい!有利に別れるための4つの「離婚活動」とは?【行政書士が解説】』では、自宅と実家で遠く離れてた状況で、親権を得て有利に離婚するための4つのポイントについて、行政書士の露木幸彦さんに解説していただきます。

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《OTONA SALONE》

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