さんきゅう倉田です。
東京大学3年になりました。夏休みは英語を勉強するために、ハーバード大のオンライン講座を受けていて、すでに修了・合格しました。
少し前まで自分がハーバードに関わることがあると思っていなかったので、感無量です。
▶「他人に腹を立てない」ために実践していること
東大医学部が考える「他人に腹を立てない方法」とは
先日、医学部の友人と旅行に行った。夕食を終えて、一息ついた時に彼がこんなことを言っていた。
「期待しない。期待すると、裏切られるかもしれないから」
ぼくも同じ考えを持っている。ただ、それに気づいたのは、30代後半だった。
個人が抱える怒りの多くは、すべて期待を裏切られたときに発生する。
例えば、飲食店で速やかに飲み物が提供されるという期待、市役所の受付の人が社会人として許容できる範囲のコミュニケーションを取るという期待、部下が待ち合わせに遅れないという期待、取引先が期日通りに決済を行うという期待、自転車や歩行者が交通ルールを守るという期待、子供が言うことを聞くという期待、配偶者が不倫をしないという期待。
こういった期待が裏切られたとき、人はストレスを増幅させ、それは次第に怒りに変わります。
この怒りを生まないためにはどうすればいいか。それが「期待をしないこと」なのです。
▶「こいつらは何もできない」でストレスが減る
飲食店ではビールを永遠に待たされるかもしれないし、市役所の受付の人は知識のない市民に冷たくて横柄だし、部下は遅刻するうえに連絡してこないし、取引先は報酬を振り込まないしメールしても返事がないし、自転車や歩行者は赤信号を無視して危ないし、子供はよその子どもと喧嘩するし、配偶者はマッチングアプリをやっている。先手を打ってそう考えておけば怒りが湧いてこない。
前述の友人も、部活の主将を担う中で、部員たちの不合理な行動に頭を悩ませている。締め切りを守らない部員のせいで予約が遅れ宿泊費が増大したり、ルールを守らない部員のせいで大会の出場権を奪われそうになったりして、対処と彼らへの注意で怒りを醸成している。
だから、期待することをやめたそうだ。「こいつらは何もできない」と考えることで、ストレスを減らし、次善の策を用意している。
しかし、人は合理的に割り切ることなどできない。どこかで期待してしまう。
それにありとあらゆる期待を持たないことは、他人を信用しないことに通ずる。そうすると生活が困難になる。ドライバーが安全な運転をすると信用し、他人が襲いかかってこないと信用するから公道を悠然と歩むことができるのだ。
自らの内面に怒りをうまないためには、信用と期待の加減を調整することが重要である。
一方で、もう少し簡便に怒りを防止する方法がある。
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