明治18(1885)年、日本で初めて看護婦の養成所が誕生したのを皮切りに、次々と養成所が生まれた。そのうちの1つに、物語の主人公・一ノ瀬りんと大家直美は運命に誘われるように入所。
不運が重なり若くしてシングルマザーになった、りん。生まれてすぐ親に捨てられ、教会で保護されて育った直美。また養成所に集った同級生たちは、それぞれに複雑な事情を抱えていた。手探りではじまった看護教育を受けながら、彼女たちは「看護とは何か?」「患者と向き合うとはどういうことか?」ということに向き合っていく。

上坂が演じる主人公・大家直美は、生後まもなく親に捨てられ、キリスト教の牧師に育てられた。教会を転々としてきたので「家族」と呼べる存在はいない。直美にとって信じられるのは自分の力と運。プライドなど役に立たない暮らしだったため、目的のためには多少のズルをもいとわない柔軟さとしたたかさがある。
佐野晶哉/島田健次郎
※連続テレビ小説初出演
新しく生まれた言葉や外国語に造詣が深い。りん(見上愛)の良き相談相手になっていく。

藤原季節/小日向栄介
※連続テレビ小説初出演
とある場所で直美(上坂樹里)と“運命的な”出会いをする青年。アメリカ帰りの海軍中尉。

林裕太/槇村太一
島田健次郎(佐野晶哉)の気のおけない親友で書生。

坂東彌十郎/清水卯三郎
※連続テレビ小説初出演
日本橋で舶来品などを手広く扱う「瑞穂屋」を営む。りん、直美と深く関わりを持つようになる。

内田慈/柳川 文
瑞穂屋の店員。店の商品を誰よりも知り尽くしていて、外国人の接客もこなす。

小倉史也/松原喜介
瑞穂屋の手代でありながら、番頭の役割も任されている役どころ。

片岡鶴太郎/勝 海舟
卯三郎(坂東彌十郎)とは旧知の仲で、瑞穂屋に時折ふらっと現れる。

松金よね子/大家トヨ
直美(上坂樹里)が住む長屋の隣人。

広岡由里子/大家キク
直美が住む長屋の隣人。

春海四方/大家嘉平
直美が住む長屋の大家さん。

制作統括よりコメント
松園武大チーフ・プロデューサーは「りんと直美が東京で出会い、二人に文明開化の音を届けてくれる人たち」の解禁について、「島田と小日向、槇村ら3人の青年に、卯三郎たち瑞穂屋の面々。あの勝海舟。そして家族ではないけど、みんな同じ姓の大家さんたち。すばらしくすてきに“濃い”方々が、りんと直美をどんな世界に誘ってくれるのでしょうか。撮影現場でどんなお芝居のアンサンブルが生まれるか、楽しみでなりません」と期待のコメントを寄せている。
2026年度前期 連続テレビ小説「風、薫る」は2026年春、NHKにて放送。