卓球人気の低いアメリカで世界を夢見る天才卓球プレイヤー、マーティ・マウザーは、親戚の靴屋で働きながら世界選手権に参加するための資金を稼ぐ。ロンドンで行われた世界選手権で日本の選手に敗れたマーティは、次回日本で行われる世界選手権へ参加し、彼を破って世界一になるために、ありとあらゆる方法で資金を稼ごうとする…。
監督は、『アンカット・ダイヤモンド』(19)で批評家から絶大な評価を受け、クリティクス・チョイス・アワードで監督賞にノミネートされたジョシュ・サフディ。これまで弟のベニー・サフディとともにサフディ兄弟として監督してきたが、『The Pleasure of being Robbed』(08・日本未公開)以来の単独監督作となる。1950年代のNYを舞台に、実在の卓球選手マーティ・リーズマンの人生に着想を得た内容となっている。
主役マーティを演じるのは、『君の名前で僕を呼んで』『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたティモシー・シャラメ。共演にはグウィネス・パルトロウが6年ぶりのスクリーン復帰を果たし、引退したアメリカの有名女優ケイを演じる。
また、マーティの友人役としてグラミー賞受賞アーティスト、タイラー・ザ・クリエイターが初の演技に挑戦。そのほか、マーティの恋人役にオデッサ・アザイオン、ケイの夫でインク会社の社長ミルトンをケビン・オレアリーが演じる。日本でも撮影が行われた本作では、マーティの最高のライバルとなる日本人選手エンドウ役に、東京2025デフリンピック卓球日本代表の川口功人氏(トヨタ自動車)が出演している。クライマックスで見せる手に汗握る卓球シーンは本作の一つの見せ場でもある。
10月6日(月)にNY映画祭でサプライズプレミア上映が行われた本作。上映後のSNSでは、最高傑作という言葉が何度も飛び出す絶賛の嵐となった。
以下、抜粋。
『マーティ・シュプリーム』はサフディの最高傑作だ。『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』と『アンカット・ダイヤモンド』を狂気じみた形で融合させたような、疾走感あふれる冒険譚。ティモシー・シャラメが全編を通して圧倒的な演技を披露する、生涯最高の演技と言えるこの作品は、忘れがたく畏敬の念を抱かせる映画的傑作だ。
――Discussing Film
ジョシュ・サフディによる壮大で爽快な映画作り。ティモシー・シャラメのキャリア最高の演技――彼はこの役のために生まれた――そして圧倒的なオデッサ・アザイオンが素晴らしい助演陣を率いる。まさに圧巻だ。
――The Hollywood Reporter
これは狂乱的で破天荒な冒険譚であり、爽快であると同時に消耗させる。ティモシーのスター性はあまりにも輝き、否定しがたく、まさに超新星だ。最高だった。
――Inverse
アメリカでの公開は今年12月25日。本年度の賞レースに確実に食い込んでくる本作に期待が高まる。
『マーティ・シュプリーム』は2026年3月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。



