アリ・アスター監督、最新作にカオスな現実を反映「観客が求める“安心”を拒否する。それが私のスタイル」 | NewsCafe

アリ・アスター監督、最新作にカオスな現実を反映「観客が求める“安心”を拒否する。それが私のスタイル」

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『エディントンへようこそ』トークイベント© 2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.
『エディントンへようこそ』トークイベント© 2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved. 全 4 枚 拡大写真
『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』『ボーはおそれている』に続きA24製作で贈る、アリ・アスター監督の最新作『エディントンへようこそ』が12月12日(金)に全国公開。前作『ボーはおそれている』以来2年ぶり3度目の来日を果たしたアリ・アスター監督が、銀座・Dover Street Market Ginzaにてトークイベントを行い、司会や来場者たちとのQ&Aに熱く応じた。

ホアキン・フェニックス、ペドロ・パスカル、エマ・ストーン、オースティン・バトラーら超豪華キャストが集結した本作は、コロナ禍でロックダウンされた小さな町の選挙戦が全米を巻き込む大事件となり、暴力、陰謀論、SNSの暴走がすべてを焼き尽くす“炎上スリラー。

第38回東京国際映画祭にて、ジャパンプレミアを行った翌日、「コム デ ギャルソン(Comme des Garcons)」の川久保玲がディレクションを手がけ、「コム デ ギャルソン」の全ブランドに加え、世界のメゾンブランドからストリートブランドまで独自の目線でセレクトされたアイテムが並ぶ「Dover Street Market Ginza」において、アリ・アスター監督が登壇するトークイベントが開催された。

アリ・アスター監督は「日本のみなさんの反応が、めちゃくちゃ気になってるんです!」と切り出し、MCや観客とのQ&Aを行った。

「二極化」は成功の証
5月にカンヌ国際映画祭でコンペティション部門に招待され、7月にアメリカで上映された本作。「反応は真っ二つ。でもそれが狙いでした」とアリ・アスター監督。

本作の登場人物たちは互いに相手の話を聞かずに声高に叫び、会話が噛み合わない。そうしている間にもっと大きな問題が襲い掛かってくる。まるでSNSのタイムラインをそのまま映したようなカオス――それこそが現代の縮図だと、アリ・アスター監督はニヤリと笑う。

カオス=SNSの日常
『ヘレディタリー/継承』の恐怖、『ミッドサマー』の悪夢、『ボーはおそれている』の不安。アリ・アスター監督の作品はしばしば“カオス”と表現される。なぜあなたの映画にはカオスが映るのか?という問いには、「混沌を描くこと、むしろそれが挑戦でした」と答える。

Instagramの無限スクロール、Xの炎上…。日常に溢れるカオスを、スリラー、陰謀論、ブラックコメディとして魅せながら、物語は誰もが想像しない結末にたどり着く。「観客が求める“安心”を拒否する。それが私のスタイルです」と監督。

恐怖、絶望が教えてくれる“ひとりじゃない”
“現代の風刺でもあるのに笑える、笑えることで共感が生まれた”という感想に、「芸術には2種類あります。答えを出すか、現実を映すか。『エディントンへようこそ』は後者です」と監督は言い、「ニュースが速すぎて消化できない。希望が見えないのは当然」と本作に現代人が共感することに同意しつつ、「この映画が意味を持つなら、時代の“病的”な精神を映していること。恐怖や孤独を共有することで、『ひとりじゃない』と思えるかもしれません」と語った。

『エディントンへようこそ』は12月12日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。

《シネマカフェ編集部》

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