
うるおいが逃げやすく、肌の疲れが出やすい秋冬。どんなに保湿しても、朝にはカサつきやくすみが気になる――そんな季節の肌こそ、天然の保湿成分「はちみつ」の力を借りたいときです。
今回は外側からのケアにフォーカス。肌に塗る、湯に溶かす、香りをまとう――そんな五感に響くケアで、はちみつの美の力をダイレクトに実感できます。
今回は、ベストセラー『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』の著者であり、“はちみつを愛してやまない暮らしの探求者”・前田京子さんに、“塗るはちみつ美容”のコツを伺いました。併せて、おうちで手軽に取り入れられるおすすめアイテムもご紹介します。
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カサカサ肌の救世主。“天然の保湿膜”でうるおいを守る

乾燥や外気の刺激でカサつきや粉吹きが気になる季節。そんな肌をやさしく守ってくれるのが、はちみつです。
「はちみつは糖分濃度が高いため、肌トラブルを招く菌の繁殖を抑え、肌を保護するとされます。また、その糖分は水分と混ざることで、通気性と保湿性を兼ね備えた“うるおい膜(保護膜)”をつくり、肌のうるおいを保つ効果が期待できます」(前田京子さん)
この“天然の保護膜”が、乾燥や摩擦といった日常の刺激から肌を守り、しっとりなめらかな質感を保ってくれます。さらに、はちみつにはビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養が豊富に含まれており、肌のターンオーバーをサポート。内外からのうるおいケアとして、まさに冬の強い味方です。
古くから伝わる“はちみつ美白”の知恵

くすみやシミが気になる肌にも、はちみつのパワーは有効です。
「ヨーロッパでは、はちみつには肌のくすみやシミをやわらげる“おだやかな美白効果”があるとされ、『はちみつはそばかすにいい』『はちみつには肌の漂白作用がある』といった言い伝えが、古くから女性たちの美容の知恵として語り継がれてきました。これは、はちみつが持つ栄養面、酵素の働きなど、最近になって明らかになってきたさまざまな理由で、細胞の再生を促す力にあふれているからではないかと考えています」(前田京子さん)
日々のスキンケアに取り入れることで、肌が本来持つ明るさを引き出し、透明感のあるツヤ肌へと導いてくれます。
肌がよろこぶ“はちみつ美容”の実践レシピ

うるおいながら落とす、“はちみつクレンジング” <抗菌・抗炎症・保湿>
乾燥の季節こそ、洗いすぎに注意。そんなときに取り入れたいのが、やさしく汚れを落としながら肌のうるおいを守る「はちみつクレンジング」です。
「顔をぬらしてから、普段使っている洗顔料や洗顔石けんに小さじ2杯ほどのはちみつを混ぜ、顔全体にたっぷり塗り広げます。手のひら全体で残った汚れを浮かせるように隅々までやさしくなじませ、水またはぬるま湯で洗い流せばOK。高い保湿力と保護力で、洗い上がりはやわらかく、キメの整った肌に仕上がります」(前田京子さん)
“うるおいを守る洗顔”という発想は、冬のスキンケアを格上げする最初の一歩。はちみつのとろみが、肌の乾燥をやさしく防ぎます。
はちみつ化粧水で、肌の力を呼び覚ます〈保湿・美白・紫外線ケア〉
紫外線や空気の乾燥など、環境ストレスを受けた肌の回復を助ける「はちみつ化粧水=ハニーウォーター」。
「はちみつが現代でもやけどの薬として再評価されている文献をいくつも目にするようになってから、わが家では季節の変わり目や紫外線が気になる時期に“はちみつ化粧水”をよく使うようになりました。放射線治療の副作用で傷んだ皮膚や粘膜の治療においても、高い効果を示したという臨床報告もあります」(前田さん)
はちみつに含まれる酵素やミネラルが肌の生まれ変わりをサポートし、乾燥くすみを防いでくれます。
【はちみつ化粧水の作り方】
100mLの水にはちみつ小さじ1/2と、ビタミンCの粉末を耳かき1ほど混ぜるだけ。冷蔵庫で保管を。
全身をうるおす“はちみつ風呂”<保湿・キメを整える・抗菌・抗炎症・美白>

画像提供:『新装版ひとさじのはちみつ』©︎中島慶子/マガジンハウス
一日の疲れを癒やしながら、全身の肌をうるおす“はちみつ風呂”。お湯に溶かした瞬間、まるで“全身で化粧水に浸かる”ような贅沢な保湿体験が楽しめます。
「クレオパトラは美容のために、はちみつをこの上なく愛用していたと伝えられています。なかでも有名なのが『はちみつ風呂』。これは、古代からはちみつが美容目的で使われていたことを象徴するエピソードです。はちみつをお風呂に加えると、湯上がりの肌はしっとりすべすべ。その高い保湿力に、きっと驚くはずです」(前田京子さん)
【はちみつ風呂の作り方】
湯船にはちみつ大さじ2〜3杯を入れて溶かせばOK。香りを楽しみたいときは、ラベンダーなどスキンケア効果のある精油4〜5滴を、はちみつ大さじ1に垂らしてよく混ぜてからお湯に溶かします。
大人肌を救う!”はちみつコスメ”
ナチュラルアイロールオン N 15mL 1,100円(税込)/Country&Stream

顔の印象を左右する目元のケアに特化したロールオンタイプの美容液。天然由来保湿成分のハチミツ、プロポリスエキス、ローヤルゼリーエキスを贅沢に配合し、乾燥しがちな目元をやさしくうるおします。さらにナイアシンアミドとカプセル化レチノールがハリを与え、明るくいきいきとした印象へ導きます。
マヌカハニークリーム 40g 4,070円(税込)/山田養蜂場

ニュージーランド原産の「生マヌカ蜂蜜」に着目した、贅沢な保湿クリーム。マヌカオイルやローヤルゼリーエキス、5種の和洋ハーブが相乗し、乾燥でこわばった肌にハリとうるおいをチャージ。肌と似た構造を持つ保湿膜がうるおいを逃さず、なめらかでツヤのある肌へ導きます。
ディブ マニアハニー ボディミルク 500mL 700円(税込・編集部調べ)/熊野油脂

ニュージーランド産マヌカハニーを始めとする天然の保湿成分をたっぷり配合した大容量ボディミルク。乾燥しがちな全身の肌をしっかり守りながら、みずみずしくしっとりとした健やかな肌へと導きます。肌なじみの良いミルクテクスチャーでベタつきにくく、毎日のボディケアにもぴったり。
&honey ビューティー スパ バスタブレット(左)
&honey リラックス スパ タブレット(右) 40g×6錠 1,738円(税込)/&honey

乾燥の季節にうれしい、肌にとろけるような贅沢バスタイムを叶える入浴剤。「重炭酸※1×ハチミツ※2」の発泡タブレットが湯の中でじんわりと溶け、ハチミツやアルガンオイル、生セラミド、オリーブオイルなどのうるおい成分が肌を包み込むように保湿します。※1 炭酸水素Na(基剤) ※2 ハチミツ(保湿)
&honey 重炭酸 ハチミツ バスタブレット
おふろcafé utataneで「#ハチミツまみれ」イベント開催中
北欧風温浴施設「おふろcafe utatane」(埼玉・さいたま市)にて11月1日(土)から11月30日(日)の1ヶ月間、ハチミツ尽くしのイベントが開催されています。女性浴室では“とろ〜りハチミツ風呂”を体験できるほか、ハニーレモンのアロマ水ロウリュや限定泥パックも登場。カフェスペースでは「3種のハチミツアイスセット」「フルーツやスポンジを付けていただく“ハチミツファウンテン”」(日時限定)など、はちみつを使った期間限定メニューが楽しめるなど、ハチミツの多彩な魅力を五感で楽しめる仕掛けが満載です。

本イベント、実ははちみつ美容ブランド「&honey(アンドハニー)」とのコラボレーション。入浴剤を使ったお風呂はもちろん、ヘアケア製品やボディケア製品などさまざまなアイテムも自由に試すことができます。ハチミツのぬくもりに包まれる癒し時間を体験してみませんか。
開催場所:おふろcafe utatane(埼玉県さいたま市北区大成町4-179-3)他
開催期間:2025年11月1日(土)〜11月30日(日)
公式サイト:https://ofurocafe-utatane.com/
乾燥やくすみが気になる季節こそ、はちみつのやさしい保湿力で全身にうるおいと癒しを。はちみつパワーを味方にして、この冬を心地よく乗り切りましょう。
(編集部注)1歳以上の方にとってははちみつはリスクの高い食品ではありませんが、1歳未満の赤ちゃんにとってはリスクが高い食品です。1 歳未満の赤ちゃんがはちみつを食べることによって乳児ボツリヌス症にかかることがあります。 ボツリヌス菌は熱に強いので、通常の加熱や調理では死にません。1歳未満の赤ちゃんにはちみつやはちみつ入りの飲料・お菓子などの食品は与えないようにしましょう。ただし、大人の場合もアレルギーの有無を確認してから取り入れるようにしてください。
前田京子さん
国際基督教大学教養学部、東京大学法学部卒。2015年発売の『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』(マガジンハウス)は10万部のベストセラーに。2025年2月には新しい情報を加えた新装版が発売。持ち前の探究心から得た知見と暮らしの楽しみ方を結びつけるアイデアを惜しみなく伝えている。

画像提供:『新装版ひとさじのはちみつ』©︎中島慶子/マガジンハウス



