前作『ブラックフォン』(2022)は、断線した黒電話に届く「死者からのメッセージ」を頼りに、監禁された少年フィニーが連続殺人鬼・グラバーから逃れようとする斬新な設定で注目を集めた。
続編となる本作では、前作から4年後、死者となり<無敵の悪>と化したグラバー(イーサン・ホーク)に、成長したフィニー(メイソン・テムズ)とその妹グウェン(マデリーン・マックグロウ)が立ち向かう。
この度解禁された本編映像は、恐ろしい形相の凍てついたマスクをつけ、斧を構えた連続殺人鬼グラバーが厨房でグウェンに詰め寄るシーン。彼女の夢の世界にグラバーが初めて現れる場面だ。
斧は4年前の惨劇で自分の弟を死に追いやったものだろうか。むき出しの悪意を込めて斧を振り下ろし、執拗にグウェンへ襲いかかるグラバー。グウェンが必死に抵抗するなか、彼女と共にウィンターキャンプを訪れた友人アーネスト(ミゲル・モラ)たちが飛び込んでくる。
しかし彼らの目に映るのは、首を絞められているかのような呻き声をあげながら、ひとり床に転がるグウェンと、何もないところで揺れる照明。異様な光景に固まるアーネストたちにグラバーが気づくと、グウェンを壁に向けて激しく投げつける!
しかし、グウェンに降りかかるこの恐怖すらも死んだことで無敵となったグラバーの復讐劇の始まりに過ぎない。前作でグラバーを葬ったことにより、怨念を向けられた兄妹はどんな危機を迎えることになるのか…。脚本・製作のC・ロバート・カーギルは、「現世では人が死ぬと、その人間を形づくっていた"余計な部分"が消えていく。残るのは、もっとも強い核だ」と語り、「地下室の少年たちにとってそれは"恐怖"だった。フィニーの友人ロビンにとっては"道徳心"だった。だがグラバーの場合、それは"純粋な怒り"だ。彼は最後に自分の弟を殺したが、その罪を受け入れず、フィニーのせいにした。その憎悪こそが彼を死後の世界へと導いた」とグラバーが再び兄妹の前に舞い戻った理由を掘り下げた。
そして、グラバーの姿を"怒りと残酷性そのもの"といい、「彼が求めているのは復讐だけではない。フィニーの愛する家族<妹グウェン>を苦しめ、彼自身にも地獄を味わわせたい。その思いが"グラバー"という怪物を構成していたすべての要素を、さらに増幅させている」と、続編で深化する邪悪さの正体を説明した。
スコット・デリクソン監督もまた、イーサン・ホークが続編で演じたグラバーについて「復讐に囚われた怨霊を演じている。ジャンルとしては定番だが、復讐霊が"語る"姿を描かれることはほとんどない」と語り、「私は彼の動機や過去を探りたかった。なぜ彼は現れたのか?第一作で描かれなかった何を知ることができるのか?そこに興味があった」と、残酷さを増すグラバーの深層へと結びつく動機や過去が本作で描かれることを示唆した。
『ブラックフォン 2』は11月21日(金)より全国にて公開。



