小中高生が製作した人工衛星、宇宙へ…成果報告シンポ12/7
子育て・教育
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同協会が推進する「ジュニア衛星プロジェクト」は、産業界と教育界が連携し、未来を担うICT人材を育成することを目的としている。全国から一定のスキルを有する証明を持った11歳から22歳のジュニアを選抜し、5年間かけて設計、開発、申請、振動試験を独自に行ってきた、宇宙人材育成の側面を持っている。スポーツの世界でジュニア選手とプロ選手が同じ目標を共有するように、教育の現場でも子供たちが専門家と同じ道具やゴールを目指す環境を提供。これにより、社会が求める人材を発掘・育成するとともに、新しいビジネスの創出を目指す取組みである。5年間にわたる活動の集大成として、今回の人工衛星放出が実現した。
2025年12月7日の午前11時から午後4時にかけて開催されるシンポジウムでは、このプロジェクトの成果と今後の展望について報告が行われる。形式はYouTubeによるオンラインライブ配信で、事前の申込みが必要。宇宙を学びの場とすることに関心のある教育関係者や保護者、宇宙関連事業に携わる企業関係者など、幅広い層の参加を呼びかけている。
シンポジウムは2部構成で進行する。第1部は教育関係者や保護者を対象とし、プロジェクトに参加したジュニアたちによる成果発表がメインとなる。e-kagaku国際科学教育協会の北原達正代表による基調講演「なぜジュニアに人工衛星をチャレンジさせたのかー教育的見地― その目的と成果」に続き、高校2年生の佐藤麗奈氏と白水瑛章氏、大学1年生の坂田悠真氏が登壇。それぞれが担った役割や、衛星が宇宙へ放出されたときの思い、プロジェクトを通じて得た学びや成長について発表する。
午後1時30分から始まる第2部は、宇宙産業や投資関係者などビジネス向けのセッションとなる。北原代表が「人工衛星をチャレンジさせたのかービジネス的見地― 宇宙人材育成がもたらす新規宇宙ビジネスの拡大」と題して再び基調講演を行う。ついで、プロジェクトマネージャーを務めた大学4年生の若尾大輔氏と、大学1年生の飯田彬氏が、プロジェクトの技術的な側面やビジネスへの応用可能性について発表する。
シンポジウムの最後には、「持続可能な宇宙開発を担う人材育成とは」をテーマにパネルディスカッションが行われる。パネリストとして、JAXAから中村信一氏と庵智幸氏、石敏鐵工から石川実良氏、日本宇宙フォーラムから吉富進氏が登壇し、北原代表をモデレーターに、宇宙開発の未来とそれを支える人材育成について多角的な議論を交わす。プロジェクトの達成度や得られた知見、課題などを総括する。
◆ジュニア衛星プロジェクトシンポジウム
日時:2025年12月7日(日)11:00~16:00
会場:YouTubeによるオンライン配信
対象:教育関係者、保護者、宇宙関連事業に携わる企業関係者など
参加費:無料
申込方法:主催者のWebサイトにある申込フォームより登録する
《風巻塔子》


