【竹内涼真&町田啓太「10DANCE」インタビュー後編】「あんなに支えてくれる人はいなかった」2人が感謝する存在 ダンスパートナーとしての互いへの想いも語る
芸能
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【写真】竹内涼真&町田啓太、ダンスで密着する姿
◆Netflix映画『10DANCE』
男性2人のダンスに懸ける情熱と闘志、苦悩、嫉妬、愛を描いた井上佐藤による漫画「10DANCE」(講談社「ヤングマガジン」連載)を実写化。タイトルの<10ダンス>とは、スタンダード5種目とラテン5種目、全10種目を踊るダンス競技で、主人公はスタンダードとラテンを極める2人のプロダンサー、鈴木信也(竹内)と杉木信也(町田)。鈴木のダンスパートナーとして、情熱的なダンサー・田嶋アキに土居、杉木のダンスパートナーには、冷静で気品のあるダンサー・矢上房子を石井がそれぞれ演じる。
◆竹内涼真&町田啓太、対照的な練習期間からのアプローチ 町田「一番客観視できなかった」
― 完成した作品を観た感想は?
町田:今までやった作品の中で一番客観視できなかったです。結構本当に入れ込んでいたので。ダンスのシーンは見る度に反省しかしてないです。練習のときも毎回ビデオに録画してそれを見て反省していた癖なのか、見ちゃうと反省し始めるんです。
― 竹内さんも毎回、練習動画は見られていた?
竹内:僕は見ていないです。
一同:(笑)
竹内:でもどうしようもなく見なきゃいけない瞬間が来ることもありました。町田くんは見る派でしょ?毎日の改善点を真摯に受け入れるタイプですごいなと思っていました。
町田:だってびっくりするぐらいの定点カメラをスタジオに毎回置いていましたからね。監視カメラと呼んでいました(笑)僕はスタンダードだからというのはあったかもしれないです。テンションで乗り切れない型なども多くて、フロアを全部使って決まっている方向性とかもあるので。
竹内:土居さんもよく見ていたな。僕は、先生のお手本動画はもちろん見ているんですけど、自分の良くない練習のときを見ちゃうと自信がなくなっちゃうから、本当に数回しか見ていなくて、ブラックプールで初めてちゃんと見ました。
町田:遅!もう終わりじゃん。
竹内:毎回送ってくれていたのに、ほぼ見ていない…。
町田:あんな丁寧に送ってくれていたのに(笑)
竹内:「申し訳ない!ごめんなさい」と思いながら、見たら心が折れちゃうし、先生が「確認しよう」と一緒に見るときも正面から見られなかったです。
町田:僕は、逆に「一昨日のまだ届いてないんですけど」とか、クレームを入れていたよ(笑)マネージャーさんにも「ちょっと撮っといて」と。
― その部分もすごく対照的だったんですね。
◆竹内涼真&町田啓太、土居志央梨&石井杏奈に支えられた期間「あんなに支えてくれる人はいなかった」
― 土居さん、石井さん、それぞれのダンスパートナーについて紹介していただきたいです。
竹内:ラテンは口酸っぱく「身体の重さを感じなさい」と教わっていて、最初は「その重さってなんなんだろう?」と理解できなかったんですけど、自分自身の重さを感じていないと引っこ抜かれるぐらい僕を信頼して土居さんは重心をあずけてくれたので、紳士としてラティーノとしてしっかり立つように、ものすごく鍛えられました。
町田:カラッとしていたよな〜。
竹内:カラッとしているし、僕よりご飯も食べる。もちろん役の設定的にはガンガン鈴木が引っ張って「ついてこいよ」という関係性ですけど、撮影では僕が弱気だと「やれるから大丈夫」と常に僕を鼓舞してくれたので、土居さんがいなかったら何種目も踊れていないです。
町田:面白いことに僕らは全然違うんですよ。僕らは同じ事務所で昔から顔馴染みではあったし、彼女が10代のときから知っているから、最初はちょっと年齢差を感じるかなと思ったんです。実際8歳ぐらい違うので。
竹内:8歳!?(驚き)
町田:僕が中3のとき小2くらいということだから。
一同:(笑)
町田:だから交わることはないんだろうなという距離感だったんですけど、多分杏奈ちゃんももっとそれを感じていたと思うんです。こんな足が29cmもあるでかい人を相手に(笑)、終始ずっと気を使ってくれていたと思うんですよね。男女ペアには適正な身長差というものがあるんですけど、遥かにそれを上回っていたので、とっても大変だったと思います。僕も僕でずっと集中していたし、練習中も2人で喋ることはほぼなかったです。
竹内:会話なんていらなかったんだね。
町田:いや必要よ?(笑)…なんだけど、本当に世間話をするぐらいの時間が我々にはなかったんですよ。我々の方が時間が足りなく、インするまで練習期間が3ヶ月くらいしかなかったので、本当に集中しなきゃいけなくて。キャラクター的にも僕が帝王と呼ばれる役柄だったので、支配力みたいなものを出していて、杏奈ちゃんもフォローしてくれているのはヒシヒシと伝わっていたんです。だから練習していて僕が「すみません、わからない」と先生に聞いているときもずっと隣で聞いていて、頭をフル回転してくれたのか、その後先生のところにサッと行って「私どうしたら良いですか?どうやったら町田さんがやりやすくなりますか?」と聞いてくれていて本当に申し訳なかったですね。
竹内:すごい。見ていてそれはわからなかった。
町田:でも今回に限ってはこの短い期間で、キャラクターの関係性を作る上ではなあなあにできないというのが僕の中ではあったので、自ずとそうなっていったのかもしれないです。
竹内:こっちは会話だらけだったよ。
町田:ラテンのチームはレッスンが終わった後に雑談の時間も結構あったでしょ?僕らはすぐ帰るから。そんな大変だったと思うのに、それをおくびにも出さずに黙々とやっているあの姿は本当に素晴らしいので見てほしいです。人として学びを得ました。本当に杏奈ちゃんじゃないとダメだったと思うし、あんなに支えてくれる人はいなかったです。
竹内:(石井に)聞かせてあげたいな。お互いにパートナーを交換するシーンのときは、(石井の)優しさがすごかったよ。
町田:すごいでしょ?気遣いがやばくない?
竹内:土居さんには引っこ抜かれそうになるのに対して、石井さんは「いいよ、もっと(体重を)乗っけて!」と言ったぐらい、なんかふわっふわだった!
町田:僕もスタンダードを土居さんとやったときは芯が強かった(笑)
竹内:(笑)
町田:こっちも結構ガチガチにやっていたのに、1回(身体を)振らされたからね。
竹内:持っていかれるよね。
町田:持っていかれた。バレエ経験もあるから「どこまで行っちゃうんですか」という感じで、ちょっと負けていました(笑)でも本当に2人には支えてもらっていたよね。僕らがやりたいようにやるので締めてくれて繋ぎ止めてくれていたので、あの2人がいなかったらこの映画は崩壊していると思います。
竹内:それぐらい重要な2人だし、支えてもらって感謝しかないです。
◆竹内涼真&町田啓太、ダンスパートナーとして「お互いにないものを持っていた」
― お互いはダンスパートナーとしていがかですか?
竹内:町田くんはすごいですよ。僕を的確に1mmのズレもなく運びますから。僕はスタンダードの受けをやるときは町田くんに支配されに行っていたので、まるで町田くんの乗り物にのっている感じが心地よかったです。僕が苦手なダンスのポイントがあるんですけど、そこに近づくにつれて段々サポートが強くなったり、本当に些細なことでも気づいてくれるので、僕らは陰で“ホールドロボ”と呼んでいました。
町田:土居さんが“悲しきホールドロボ”と命名してくれたんです(笑)
竹内:毎日ホールドを1人で練習していたよね。
町田:家の風呂場でもやっちゃっていました。鏡があるとホールド。
竹内:それがすごく愛おしかったです。抱えられるとわかるので、身を任せられたというのもあります。
町田:でも任せるということもすごいことなんです。(竹内は)先生たちもびっくりするぐらい、すごく良い乗り物なんですよ。(腰骨のあたりを指して)本当に良いお家があるので、ここに住んでいるんです。
竹内:僕はわからないんですけどね。
町田:多分ダンス経験者の方でないとわからないと思うんですが、2人で踊っているときにずっと身体を接触させている中でも、一番接触している部分のことです。そこから信号を出したりするので全部伝わる。(竹内は)住みよいお家なので、1回入ると「あ、ありがとう」となるんです。それぐらい人に身を任せるのは怖いことだと思うんですけど、軽々とやってのける精神力がすごく良いなと思いました。
竹内:僕が全部を受け取ろうと思っていたのが、多分良かったのかもしれないです。やっぱり体調やコンディションがズレると、本当に上手くいかないんですよ。
町田:お互いにないものを持っていたので、すごくバランス良くやらせてもらえたなと思います。逆にラテンの方は同じ力で行けるという信頼感があったので、本当にフルパワーでいけました。リードもフォローもしてくれるのでそれが絶妙で、同じぐらいの体格でパワーバランスも同じぐらいでできるから、すごく気持ちよかったです。
竹内:杉木はエネルギーを中に閉じ込めている一方、鈴木は割と発信していっているように見えると思うんですが、ラテンを一緒にやったときは、町田くんの閉じ込めているものが爆発する瞬間を感じられました。僕とはまったくタイプが違うんですけど男臭いというか、力強い町田くんになっていました。
町田:それで言うと、竹内くんはすごく優しい。キャラクターは自由気ままに陽気にやっている感じがあるので、最初は「俺がやりたいようにやるんだ」みたいな感じでやるのかなと思っていたんですけど、びっくりしました。普段も紳士です。
竹内:お互い感じていたんだと思う。紳士の中にものすごく硬い核があって、そこに僕は身を委ねるのがすごく心地良かったのかもしれないです。ダンスをすると、喋っているよりもお互いの気持ちの交換になるんです。だから相手を受け入れて自分を委ねないと、完成しないんですよね。
◆竹内涼真の距離感の縮め方 町田啓太「水谷豊さん以来初めて見ました」
― 鈴木と杉木はダンスを通じて心の距離を縮めていきますが、お2人が普段人と心の距離を縮めるのに役立てていることはありますか?
竹内:なんだろう…
町田:すごく見習いたいなと思ったのは、(竹内の)距離の詰め方がとっても上手いんですよ。でも、失礼とかではないんです。例えば始まるときにスタッフさんも含めてその場の全員に握手をしていて、それだけでも人の距離感は変わると思いました。水谷豊さん以来初めて見ました。
竹内:(笑)
町田:水谷さんは朝来て全員に「よろしく!」と握手をしてくださるんですけど、それだけで壁を張らなくて良くなるので、見習いたいなと思いました。
竹内:握手が好きなんですよ(笑)「そこでグッとコミュニケーションを縮めよう」ではなく、握手がしたくてしています。
町田:自然なのが良いよね。したいからするというのが良くて、無理してやると向こうも緊張しちゃうと思います。
― 町田さんは心がけていることはありますか?
町田:とにかく喋るかな。
竹内:確かにお互い喋るもんね。
町田:多分竹内くんは結構喋るイメージあると思うんですけど、僕も結構喋るんです。あんまり喋るイメージがないと言われるんですよ。
― 素敵なお話、ありがとうございました。
(modelpress編集部)
◆竹内涼真(たけうち・りょうま)プロフィール
1993年4月26日生まれ、東京都出身。2013年、女性ファッション誌の男性専属モデルオーディションでグランプリ受賞。翌年「仮面ライダードライブ」主演に抜擢される。以降、連続テレビ小説「ひよっこ」(17)、「過保護のカホコ」(17)、「陸王」(17)、「ブラックペアン」(18、24)、「テセウスの船」(20)、「君と世界が終わる日に」(21~24)、「六本木クラス」(22)、「龍が如く~Beyond the Game〜」(24/Amazon Prime Video)など多数の作品に出演。10月期TBS火曜ドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(25)で夏帆とW主演。2026年は、1月より主演を務めるテレビ朝日系ドラマ「再会~Silent Truth〜」(毎週火曜よる9時~)が放送開始し、4月に主演ミュージカル「奇跡を呼ぶ男」の上演を控える。
◆町田啓太(まちだ・けいた)プロフィール
1990年7月4日生まれ、群馬県出身。近年の主な出演作に、大河ドラマ「青天を衝け」(21)、連続ドラマW「フィクサー」(23)、Netflixシリーズ「幽☆遊☆白書」(23)、大河ドラマ「光る君へ」(24)、「失踪人捜索班 消えた真実」(25)、映画『チェリまほ THE MOVIE~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』(22)、『ミステリと言う勿れ』(23)などがある。配信中のNetflixシリーズ「グラスハート」(25)に高岡尚役で出演。待機作にWOWOW連続ドラマW 池井戸潤スペシャル「かばん屋の相続」(12月27日放送)、Netflixシリーズ「九条の大罪」(2026年春 世界配信)がある。
◆衣装クレジット
<竹内涼真>
ヘアメイク:佐藤友勝(Rond)
スタイリスト:徳永貴士
ジャケット¥319,000、ニット参考商品、パンツ ¥132,000、シューズ ¥198,000/全てFerragamo(フェラガモ・ジャパン)
【問い合わせ先】
フェラガモ・ジャパン
〒104-0061
東京都中央区銀座7-8-2
0120-202-170
<町田啓太>
ヘアメイク:Kohey
スタイリスト:石川英治
ジャケット¥206,800円、シャツ¥129,800、パンツ¥217,800、シューズ¥113,300/全てエンポリオアルマーニ
【問い合わせ先】
ジョルジオ アルマーニ ジャパン
03-6274-7070
【Not Sponsored 記事】
《モデルプレス》
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