母子支援施設の少女たち描く、名匠ダルデンヌ兄弟のカンヌ脚本賞受賞作『そして彼女たちは』公開
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『ロゼッタ』(1999)、『ある子供』(2005)でカンヌ国際映画祭パルムドール大賞を受賞して以降、全作品がカンヌのコンペティション部門に出品され、世界中で100賞以上を獲得するなど、注目を集め続けてきたダルデンヌ兄弟。
第78回カンヌ国際映画祭では2度目となる脚本賞、エキュメニカル審査員賞をW受賞し、今年度アカデミー賞国際長編映画賞ベルギー代表に選ばれた本作は、母子支援施設で暮らす5人の少女を描いた、自身初の群像劇。
これまで、常にひとりの主人公の人生を背中越しに、同じ目線で体験させるかのように映し出してきた彼らの作品とは一線を画し、5人を主人公としながらも、これまで同様に彼女たちが置かれた状況に寄り添い、ともに体験し、最後には鮮やかに伏線が回収されていく。
キャリア35年以上にして新境地に挑んだ本作には「ダルデンヌ兄弟の最高傑作」(VARIETY)、「初監督作品のような純真さと予測不可能な展開をあわせもつ」(PUBLICO)と各国メディアからも称賛の声が寄せられ、ベルギーが生んだ名匠の最新作は映画ファン必見の1作となった。
愛され方は知らない。でも、愛することはきっとできる――
若くして妊娠した女性を支援する施設で共に暮らす5人の少女。彼女たちは頼る人を持たず、貧困や暴力など様々な問題を抱えている。
「ひとりじゃ育てられない」「赤ちゃんなんて欲しくなかった」――戸惑い、悩み、苦しみを抱え、家族像を見いだせないまま、母になる少女たち。押し寄せる孤独感に飲み込まれそうになっても、ときに誰かに寄り添われながら、それぞれが歩むべき道を選び取っていく…。
このたび解禁されたポスタービジュアルには〈愛され方は知らない。でも、愛することはきっとできる――〉というコピーとともに、願いを込めるように赤ちゃんを抱える少女の姿が映し出されている。
さらには、母と対峙して何かを訴える様子や、思いつめたように赤ちゃんを抱きしめる様子、病床でパートナーの手をとって何かを打ち明ける様子……本作に登場する5人の少女の前に立ちはだかる壁の大きさを感じさせるような、それぞれの表情が印象的な場面写真が並ぶものとなった。
『そして彼女たちは』は2026年3月27日(金)より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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