計算力と世帯年収に相関、6か国調査で判明…親の学歴・本の数も影響
子育て・教育
リセマム/教育・受験/小学生
調査は2025年4月から7月に実施。アメリカ、イギリス、フランス、南アフリカ、中国の5か国でパネル調査を行い、日本では学校調査を行った。対象は小学4年生と中学2年生。パネル調査は合計1,500組、日本の学校調査は小学4年生の児童約400人と保護者約240人を対象とした。調査内容は全32問の計算問題で、整数や小数の四則演算、方程式など学年に応じた基礎的な内容となっている。
調査の結果、6か国すべてにおいて世帯年収が高い層ほど計算力も高い傾向が確認された。特に日本では、世帯年収が高い層の56%が計算力の高いA層に含まれ、強い相関が示された(p<0.05)。世帯年収以外にも、教育費や親の学歴、家庭の本の数といった指標も計算力と相関があることがわかった。
日本では両親ともに大卒の場合、子供が計算力の高いA層に属する割合は62%に達した。一方、両親とも非大卒の場合の24%と比べると38ポイントもの差があり、保護者の学歴や教育への熱意が教育費へと反映され、子供の計算力に影響している可能性が示唆された。また、進学意識についても世帯年収と相関があり、経済的に豊かな家庭ほど高い学歴を希望する傾向が見られた。
同財団は、基礎学力の段階でも社会経済的背景が影響し、将来的な格差の再生産につながる懸念があると分析している。ただし、社会経済的背景が低い家庭でも高い計算力を示す子供は一定数存在する。今後は、家庭環境などの困難を克服した「レジリエンス」層に着目し、環境によらず計算力を高める意識や習慣について詳細な分析を進める方針だ。調査の詳細は、同財団のWebサイトで公開されている。
《吹野准》
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