「両親揃ってないと結婚も就職もできないぞ!」2歳の息子を怒鳴り続ける夫でも、離婚してはダメですか? 私にかかっていた“呪いの言葉”の正体とは | NewsCafe

「両親揃ってないと結婚も就職もできないぞ!」2歳の息子を怒鳴り続ける夫でも、離婚してはダメですか? 私にかかっていた“呪いの言葉”の正体とは

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「両親揃ってないと結婚も就職もできないぞ!」2歳の息子を怒鳴り続ける夫でも、離婚してはダメですか? 私にかかっていた“呪いの言葉”の正体とは
「両親揃ってないと結婚も就職もできないぞ!」2歳の息子を怒鳴り続ける夫でも、離婚してはダメですか? 私にかかっていた“呪いの言葉”の正体とは 全 1 枚 拡大写真
  

夫婦問題、モラハラカウンセラーの麻野祐香です。

「子どもには父親が必要。父親がいないと経済的にも不安。夫が嫌いでも、私が我慢すればこの生活は続けられる」

そう自分に言い聞かせながら、モラハラという支配から抜け出せずにいる女性は、実際に少なくありません。今回は、父親の怒鳴り声に怯える2歳の息子を抱えながら、「子どもには父親が必要だ」という呪縛を解き、「別居」から「調停」という公的な解決へと踏み出した女性の事例をご紹介します。

出産後に夫のモラハラが悪化して

相談者のAさんは、昨年12月から2歳の息子さんとともに実家で別居生活を始めています。夫のモラハラは、結婚直後から始まりました。

「子どもが生まれたら、きっと変わってくれる」

そう信じて耐えていたAさんでしたが、現実は逆でした。出産後、夫のモラハラはさらに強まっていったのです。出産直後で心身ともに不安定なAさんに対しても、優しさや思いやりはありませんでした。親としての自覚も感じられず、子どもへの愛情も伝わってきません。おむつを替えることもなく、夜泣きが始まれば、

「うるさい、早く泣き止ませろ」

と不機嫌になり、怒鳴り声を上げる毎日でした。

「夫の子どもへの態度は本当に酷くて、愛情を1ミリも感じることができませんでした」

と、カウンセリングに来たAさんは語ってくれました。

2歳の息子を怒鳴りつける夫

子どもは成長とともに自我が芽生えます。イヤイヤ期に入った息子の泣き声や、Aさんの気を引こうとする無邪気な行動にさえ、夫は激昂するようになりました。

家中が震えるほどの大声で怒鳴り散らす日常。

「お前のしつけが悪いから、こんなにうるさいんだ」「まともに泣き止ませることもできないのか。母親失格だな」

2歳の息子は、父親が声を荒らげるたびにビクッと身体を震わせ、Aさんの足元にしがみついて泣き叫ぶようになりました。世の中には、パパが会社から帰ってくるのを笑顔でお出迎えをする子どももいることでしょう。しかしAさんの家庭では、それは望めないことでした。

父親の帰宅を知らせる足音。玄関のドアが開く音。息子はそれだけで遊びをやめ、部屋の隅へと隠れるようになったのです。そんな息子の姿を見るたびに、Aさんの心は引き裂かれる思いでした。

妻の「罪悪感」を刺激する、支配の構造

Aさんは勇気を出して、夫に離婚を切り出しました。しかし、夫は冷ややかな表情で、呪文のようにこう言い放ちます。

「子どもには両親が必要だろう。お前が無理に離婚すれば、この子は片親で育つことになるんだぞ?」「父親のいない子がどんな目で見られるか、想像もできないのか。就職も結婚も、難しくなるぞ?」

この言葉を聞くと、Aさんは何も言い返せなくなってしまうのです。

なぜモラハラ夫は、ここまで巧みに離婚を拒み、妻の心を無力化できるのでしょうか。その背景にあるのは、「罪悪感」の利用です。彼らにとって、妻の罪悪感は最大のコントロールツール。

「子どものために」という、母親が最も否定しにくい言葉をあえて選ぶことで、思考を麻痺させます。

彼らが守りたいのは、子どもの幸せではありません。守りたいのは、「自分の思い通りになる家庭」という形です。妻が自分の意志を持つことは、支配への反逆。それを封じ込めるために、「子どもの不幸」という精神的な人質を取るのです。

呪縛を解いた友人のひと言

Aさんは、夫にそう言われるたびに、

「私がもっと頑張ればいいんだ」「息子のためには父親が必要なんだ」

と自分に言い聞かせ、本当の気持ちを押し殺してきました。しかし、その思い込みを解き、背中を押したのは、シングルマザーに育てられた友人の言葉でした。

「役に立たない父親なら、いらないよ」そう行った後、友人は、静かに続けました。

「私は父親がいなくても、母が穏やかに笑っている家で育って、本当に幸せだった。父親の怒鳴り声が響いて、母が泣いている家より、静かで温かい家のほうが、2歳の子の心は健やかに育つよ」

「形だけの父親に、何の価値があるの?」

その言葉は、Aさんの胸の奥に深く刺さりました。

“父親がいること”が大切なのではなく、“安心して暮らせる家であること”が大切なのだと、初めて気づいたのです。

そして年末、Aさんは決断しました。夫が仕事に出ている隙に、着替えと最低限の荷物を車に積み込み、息子を連れて実家へ向かったのです。それは、逃げるような避難でしたが、同時に、息子を守るための第一歩でもありました。

揺れ動く決意と、暴走する夫の「権利」

友人の言葉に背中を押され、別居へと踏み切ったAさん。けれど、その決意は一度で固まるものではありませんでした。実家の静かな部屋で、すやすやと眠る息子の寝顔を見つめていると、

「やはりこの子から父親という存在を奪ってしまってよかったのだろうか」
「私の我慢が足りなかったせいで、この子の人生を狂わせてしまったのではないか」

そんな不安が、夜ごと押し寄せてきます。夫の「子どもには両親が必要だ」という言葉が、呪いのように何度も頭の中で再生されるのです。この「決意しては揺らぎ、また戻る」という終わりのないループは、長年の支配によって“自分の判断”への自信を奪われた被害者が必ず直面する、心理的な後遺症でもあります。

本編では、怒鳴り声に怯える2歳の息子を守りたいと願いながらも、「子どもには父親が必要だ」という言葉に縛られ、離婚を迷い続けたAさんの葛藤をお伝えしました。

▶▶「俺には親権がある!」別居後も続く夫の攻撃。調停の場で夫が放った驚きの発言とは

では、別居後も続いた夫の“権利”という名の攻撃と、公的な場で定まった結末についてお届けします。

※本記事は、相談者様への敬意と守秘義務に十分配慮したうえで、モデルケースとして編集・再構成しお届けしています。特定の人物や事例を示すものではありません。

※写真はイメージです


《OTONA SALONE》

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