「低学歴がうつるから近づくな」と言われて…。母を馬鹿にする娘、そして院卒エリート夫の異常な“学歴ハラスメント”の実態とは | NewsCafe

「低学歴がうつるから近づくな」と言われて…。母を馬鹿にする娘、そして院卒エリート夫の異常な“学歴ハラスメント”の実態とは

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「低学歴がうつるから近づくな」と言われて…。母を馬鹿にする娘、そして院卒エリート夫の異常な“学歴ハラスメント”の実態とは
「低学歴がうつるから近づくな」と言われて…。母を馬鹿にする娘、そして院卒エリート夫の異常な“学歴ハラスメント”の実態とは 全 1 枚 拡大写真
  

夫婦問題、モラハラカウンセラーの麻野祐香です。世間からは「教育熱心ないいお父さん」に見えても、家庭の中では「教育」の名のもとに家族の気持ちを無視し、自分の価値観を押し付けているケースは少なくありません。

今回は、大学院卒の夫が学歴を過度に重視するあまり、妻が高卒であることを理由に毎日のように学歴ハラスメントで責め立て、やがて愛する娘たちまでもが母親を軽視するようになり、家庭の中で孤立してしまったケースをご紹介します。

娘たちの成績に執着する院卒エリート夫

相談者のTさんの夫は、大学院卒で、誰もが知る大手企業に勤めるエリートです。子どもは娘が二人おり、私立の中高一貫校に通っています。

Tさん自身は高卒で、結婚後は専業主婦として家庭を支えてきました。夫は付き合っていた頃から学歴を鼻にかけるところがありましたが、当時のTさんはそれを気にするどころか、自分の学歴コンプレックスを、夫の高い学歴で埋めようとしていたといいます。

しかし娘たちが受験期を迎えた頃から、夫の学歴ハラスメントは次第にエスカレートし、Tさんを見下す発言が日常になっていきました。

夫は娘たちの成績に異常なほど執着し、「塾に任せるだけでは不十分だ。高卒のキミに教えられるはずがない。僕が娘たちの勉強を見てやる」と言い出し、毎晩ダイニングテーブルで娘たちの勉強を監視するようになったのです。そして、娘たちが問題の解き方を理解するのに少し時間がかかるだけで、ペンを机に叩きつけ、家中に響くような大声で怒鳴り散らすようになりました。

「怒号とすすり泣きに満ちたリビング」それが日常で

リビングには、夫の怒号と娘たちの押し殺した泣き声が絶えず響いていました。Tさんはたまらず、キッチンから震える声で「恐怖で考えられなくなってしまうから、怒鳴らないで教えてあげて」と声をかけ、娘たちをかばおうとしました。しかし、その一言が夫の怒りにさらに火をつけてしまいます。夫は冷酷な目でTさんをにらみつけ、こう言い放ちました。

「高卒のくせに口を出すな。キミに勉強の何がわかるんだ。まともな受験勉強もしてこなかった女が、僕の教育方針に意見する権利はない。黙って飯だけ作っていればいい。キミの血が混ざっているから、娘たちの飲み込みが悪いんだ。僕の教育を邪魔するなら、キミはこの家にいる必要はない」

なぜ、高学歴のモラハラ夫は、ここまで「学歴」を武器にするのでしょうか。それは、学歴こそが彼らにとって人生最大のプライドだからです。

「高学歴の自分は、常に正しい」

そんな歪んだ自信があるため、自分の行動に疑問を持つことがありません。夫にとっての教育は、子どもを伸ばすためのものではなく、「自分の優秀さを証明するための道具」に過ぎないのです。そう信じ込んでいるからこそ、家族への暴言さえも「正しい指導」だと正当化できてしまいます。

「お母さんの高卒がうつるから、近づかないで」

Tさんにとって、夫の暴言以上に辛かったのは、娘たちの変化でした。娘たちは次第に、父親に怒鳴られないよう必死で機嫌をうかがうようになりました。そして父親の機嫌が悪いときには、自分たちが標的にならないよう、母親に矛先を向けるようになっていったのです。

ある日、大学受験を控えた長女に、Tさんが「あまり無理しすぎないでね」と温かい飲み物を差し出したときのことでした。長女は母親の顔を見ることもなく、父親そっくりの冷たい口調で言い放ちました。

「お母さんは高卒なんだから、大学受験のことなんて何も知らないでしょ。お母さんみたいな低学歴にはなりたくないの。高卒がうつるから、近づかないで」

それは、夫が日常的にTさんへ浴びせてきた言葉、そのものでした。娘たちは、父親の言葉による暴力を「正しいもの」だと信じ込まされていたのです。Tさんは、一番の味方であるはずの娘たちからも、「学歴」という壁によって阻害され、家庭の中で孤立していきました。

 

本当はママが大好きだけど、パパの味方でいないと壊れてしまう

娘たちは、父親が怒ったときの恐ろしさを身に染みてわかっていました。たった一問間違えただけで、人間性まで否定されるほど怒鳴られる。そんな父親から自分を守るために、母親をバカにするようになっていったのです。

娘たちが父親と同じ言葉で母親を攻撃してしまうのは、心理学で「攻撃者との同一視」と呼ばれる現象です。これは、あまりにも恐ろしい存在が身近にいるとき、自分を守るために無意識のうちに「攻撃する側と同じ立場」に身を置こうとする心の防衛反応です。

娘たちは、そうすることで自分自身の心を守り、父親という巨大な恐怖から逃れようとしていたのです。本当はママが大好きなのに、そうしなければ「自分の心が壊れてしまう」。そんな子どもなりの必死の叫びでもありました。

家族を分断する「共犯関係」

夫は、娘たちがTさんを軽視する様子を見ると、たしなめるどころか満足げに目を細めました。

「そうだ。お前たちは俺の言うことだけを聞きなさい。高卒で家事をしているだけの人間になったら終わりだぞ」

夫は、Tさんが一生懸命作った料理にも「栄養バランスが悪い。脳の回転を鈍らせるな」と文句をつけます。すると娘たちもそれに同調し、不満を口にするようになりました。

Tさんが家事をしている横で、夫と娘たちは高度な数式や時事問題について話します。Tさんが会話に加わろうとすると、娘は「お母さんには難しいから、あっちでテレビでも見てたら?」と、鼻で笑うような口調で言うのでした。

これは、夫が意図的に作り出した「共犯関係」です。

モラハラ加害者は、家族を分断することで自分の支配をより強固なものにします。娘たちに母親を軽視させることで、母親が持つ「優しさ」や「癒やし」といった、自分の支配を揺るがしかねない温かな影響力を、家庭から排除しようとしたのです。

母親を軽蔑の対象に仕立て上げることで、子どもが母親に助けを求めるという選択肢さえ奪ってしまいました。Tさんは、娘たちの言葉が夫の刷り込みによるものだと頭では分かっていても、深く傷ついていました。愛するわが子から向けられる侮蔑のまなざしは、夫から直接浴びせられる罵声よりも、何百倍もTさんの胸をえぐったのです。

Tさんが反論すれば、夫は鬼の首を取ったように騒ぎ立てます。

「ほら見ろ。知性がないから感情的にしか話せない。論理的な議論もできないのか。娘たちの教育に悪いから、もう喋るな」

Tさんは、夫や娘たちに何かを期待することを、やめていきました。

本編では、大学院卒のエリート夫が「高卒のくせに口を出すな」と妻を見下し続け、娘たちまで母親を軽視するようになってしまった家庭の実態をお伝えしました。▶▶「おかあさん、ごめんなさい」勉強の最中に泣き崩れた長女。夫が固執する「学歴」よりも大切なもの、それは………
では、恐怖による教育の中でついに限界を迎えた長女の異変と、娘を守るために母が下した決断についてお届けします。


《OTONA SALONE》

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