「行きたい大学がなかなか決まらない」約800の大学の中から選ぶための4つの軸
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総合型選抜・学校推薦型選抜専門塾の洋々は、「最初から完璧にしぼり込む必要はありません。まずはライトな理由でも、心が動くものを起点に選んでみましょう」という。全国約800もの大学の中から、まずは大まかにしぼるための足がかりとなる「4つの軸」について紹介する。※本稿は、『総合型選抜で受かる人が本番までにやっていること』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
日本だけでも約800もの大学がある
進路を考えることは、「自分と大学の重なりを見つけること」です。つまり、自分のやりたいことと、それぞれの大学が提供している学びや環境が一致している部分を探すことです。そのためには、「自分」と「大学」それぞれについて理解を深める必要があります。
すでに行きたいと思える大学がなんとなくでも決まっている人は、そのまま進めば大丈夫です。一方で、どの大学が良いかまだ見当もつかない人もいます。とくに高1くらいだと、そもそも知っている大学が数校しかない人もいます。
2026年現在、日本だけでも約800もの大学があります。最近では統廃合のニュースも見かけますが、それでもまだこれだけの数があります。この中から自分にあった大学を選ぶのは、途方もなく遠い道のりのように感じてしまう人もいるはずです。
心が動かされるものを起点に考える
ここでみなさんにお伝えしたいのは、「最初は適当に選んでみれば良い」ということです。
「適当」というと、いい加減に思われるかもしれません。しかし、食べたことのない料理をずらっと並べられて、「この中でどれが一番おいしいと思うか」なんて聞かれたところで、決められるわけがありませんよね。
最初のきっかけは、どんな理由でも構いません。
たとえば、
なんとなくでも知っている
あこがれている、イメージが良い
親、兄や姉が通っていた(いる)
先輩が進学した
友達が目指している
家から近い
最初はこれくらいライトな理由で十分です。
大学選びのための「4つのヒント」
ここでは「とりあえず一口食べてみる大学」を選ぶための、いくつかの軸を紹介します。
キャンパス・施設・環境
何も最初からカリキュラムや授業といった「本丸」から考えなくてもOKです。立地やキャンパスの雰囲気に惹かれたなら、そこから考えても良いです。むしろ高1くらいなら、そのほうが自然です。実際、大学が都心に拠点を移す「都心回帰」の動きも進んでいて、大学の「場所」や「雰囲気」が注目されています。
レンガ造りの校舎にあこがれて、「立教に行きたい!」と思う人もいます。渋谷や表参道のすぐ近くにあるから「青学がいい!」と感じる人もいます。逆に、大都市から離れた山の上の独特な雰囲気に惹かれて、立命館アジア太平洋大学に興味をもつ人もいます。
「好きな人が行っている」
真面目に考えすぎて、身動きが取れなくなっている人もいます。そんなときは、身近な人を入口に考えてみるのも「あり」です。というか、ほとんどの人は、多かれ少なかれこの視点をもっています。両親や親戚が通っていた、あこがれの先輩が進学した、大好きな先生の母校だったなど、自分がシンパシーを感じる人が選んだ大学から調べてみても良いでしょう。シンパシーを感じる人が選んだ場所ですから、もしかすると、自分にとっても魅力的に感じる要素がある可能性もあります。
好きな芸能人や文化人、尊敬する経営者が通っていた大学でも良いです。将来起業したい人は、あこがれの起業家の出身大学や、起業家をたくさん輩出している大学を調べてみるのも手です。あるいは、親が強くすすめる大学も有力な選択肢の1つです。中には親世代のイメージだけですすめる親御さんもいるかもしれませんが、すすめるのにはきっと何か理由があるはず。その「すすめる理由」を探しに行くつもりで考えていくと、前に進めることもあります。
もちろん、「他の人が選んでいる」「他の人がすすめる」という理由だけで大学を決めてはいけませんが、深く知っていくのは、のちのちで構いませんから、まずは気楽に考えてみましょう。
理念・ルーツも大学ごとに違う
受けられそうな入試制度がある
入試制度から考えてみても良いでしょう。
まだ確固たる理由はないけれど、どこかしらの大学には行きたい、と思っている人は「英検2級で受けられる」「必要な評定は3.5」「高卒認定でも受験できる」「実技の試験がない」など、受験学年になったときを見据えた場合に達成できそうな現実的な状況から大学を選ぶのも1つの方法です。
もちろん、入試形態だけで大学を選ぶのは本筋ではありませんが、理由が何であれ、受けてみようと思える大学が増えるのは悪いことではありません。
創設者・理念・ルーツ
日本の私立大学は「歴史上の偉人」が創設に関わっていることが多くあります。「慶應義塾の福澤諭吉」「早稲田の大隈重信」はとくに有名です。生き様や理念に共感する偉人たちを入口にして、大学に興味をもつのも良いでしょう。
たとえば、次のような大学があります。
慶應義塾大学:福澤諭吉(『学問のすゝめ』の著者、旧一万円札の肖像)
早稲田大学:大隈重信(第8・17代内閣総理大臣)
日本大学・國學院大學:山田顕義(近代日本の法典編纂に尽力)
津田塾大学:津田梅子(日本初の女性留学生、現五千円札の肖像)
同志社大学:新島襄(岩倉使節団に同行、欧米の教育制度を視察)
立命館大学:西園寺公望(第12・14代内閣総理大臣)
拓殖大学:桂太郎(第11・13・15代内閣総理大臣)
この他にも、フランシスコ・ザビエルのイエズス会が創設に携わった上智大学や、孝明天皇が設立した公家の学問所をルーツとし、そのあと「華族の学校」として皇族をはじめとした当時のエリートの教育機関だった学習院大学などもあります。大学のルーツを紐解くことで、興味をもつこともあるかもしれません。また、大学の掲げる理念も大学を選ぶ際のきっかけになりえます。
「独立自尊」は慶應義塾の精神を表すものとして有名ですが、他にも「半学半教」「自我作古」「実学」といった、慶應義塾が大切にしている言葉があります。早稲田大学でも「学問の独立」「学問の活用」「模範国民の造就」を早稲田大学本旨として掲げています。
こうした言葉は、字面だけを読むと何を言っているのかわかりづらいですが、「なぜこれを、今なお大切と考えているのか」ということをパンフレットやWebサイトなどで大学が説明しています。
いろいろな学校の理念を見てみて、理解し共感できるものがあれば、その大学があなたにあっているのかもしれません。
<著者プロフィール>
洋々(ようよう)
2006年創業の総合型選抜・学校推薦型選抜専門塾。「すべての人が、思う存分、活躍できる楽しい社会を実現する」ことを目指して、海外経営大学院の面接官、経営コンサルタント、予備校講師、エンジニアという異なる分野で活躍してきた4人がそれぞれの知識や経験、技術をもち寄って立ち上げた。早慶上智やGMARCH、関関同立、東京大学、東京科学大学などへ多数の合格者を輩出。その実績から全国の高校で大学入試説明会を行うほか、オンラインを通じて全国・海外の受講生をサポートしている。
《編集部》


