
元国税職員さんきゅう倉田です。学歴とは無縁の世界でずっと生きていました。
日本大学を卒業して国税局に入ってすぐに出会った先輩が慶應卒と九州大卒だったけれど、知識がなくて学歴がすごいとは微塵も思いませんでした。小学校の同級生が早稲田や慶應、理科大、横国に入ったけれど、難易度にどれくらい違いがあるのか知らないし調べることもありませんでした。
東大に入ると、他の国立大学や私立大学の学生と知り合ってチームを組んで作業することがあるので、チームメイトを知る過程でその大学の情報を得るようになります。そうすると、一般入試以外に指定校や推薦といった入学方法があることや地方国立とMARCH・早慶の対立があることを知ります。
このように学歴を過剰に気に留める人間を「学歴厨」と言います。それはそれは恥ずかしい呼称で、一度言われたら1週間は立ち直れません。
受験を頑張った大学生の中には一定数見られるので珍しくない一方で、大人の学歴厨は滅多に出会うことがなく、希少とされています。
▶「Fラン卒にはおごりたくない」という東大生Fラン卒の男になぜ奢らなきゃいけないの?
東大のイベントで知り合ったAさんは、30年以上前に東大に文科一類で入学して法学部へと進み、在学中に予備試験に合格して弁護士になった。卒業後、東大の同級生の弁護士と結婚したが、すぐに離婚。以来、20年以上独身だ。
Aさんとイベントの2次会でビールを飲んでいたら、数年前に出会った男性の話をしてくれた
「15歳下の男の子と食事に行ったんだけど、割り勘だったの。最初は出して欲しいよね」
唐突に始まった異性の話。お酒の席なので、脈絡や前説なく話が始まることはよくある。テーマも大変興味深かったので、みんなで柔軟に対応した。
筆者「15歳も下だったら、払ってあげてもいいんじゃないですか。開業した弁護士さんだし」
「いや。絶対向こうに払ってもらいたい。何回かデートして、仲良くなったら割り勘でもいいけど、最初は出して欲しい。どうしてたくさん勉強してがんばって東大法学部に入ったのに、Fラン卒の男に奢らなきゃいけないの?」
筆者「え?Fラン?」
「がんばって勉強したのに、Fラン卒の男に奢りたくない」
これが乙女心なのだろうか。自分にはない感覚だし、一緒にいた他の学生も笑顔を絶やして彼女を見つめていた。社会人が「Fラン」と言っているのを初めて聞いた。
学歴は関係ないんじゃないか、相手が東大だったら奢るのかなどと疑問はたくさんあったが、ここは議論の場ではない。差別的であったり、他者の権利を害さない限り、それぞれの意見を尊重したい。だから、筆者はいつだって学歴厨に寄り添う。
▶親バカすぎ!?子どもの話でも学歴厨が露呈娘のために学歴厨になったお父さん
仕事で様々な人に会う。わざわざ近づいてきて子供の学歴に関する話をする人も多い。
「私の子供はラサール高校から国立の医学部に行ったんです」とか「娘が東大を受けたんです。落ちてしまって早稲田に行ったんですけど」などと言われる。
ぼくは優しいので「医学部?すごいですね」とか「すごい。東大落ち早稲田だと早稲田の中でも相当賢いから、話が合わないでしょうね」などど言って、自尊心を満たして差し上げる。
先日会った男性のご令嬢は地方国立大学の数学科に入学したそうだ。
男「娘も国立大学なんですよ。一般入試で数学科に入ったんです」
筆者「国立?!すごいですね」
男「でも、入ってみたら学科の半分が推薦入学なんですよ」
男性は筆者の反応を待っているようだった。ここで思うのは、筆者はかなり優しい。赤の他人が言って欲しいであろう言葉をかけ続ける。
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