子どもを授かり、新たな人生の節目を迎えた麻衣と洸一だが、言葉にできない何かが2人の間に置かれたまま、旅先での5日間が始まる――。本作は、夫婦という最も身近で、最も複雑な人間関係を描く物語。
10月6日のオープニングセレモニーのレッドカーペットに登場した3人。観客からは「華ちゃん、かわいい~!」などと歓声が飛んだ。そんな熱気溢れる観客の呼びかけに応えながらレッドカーペットを歩き、大盛況の映画祭幕開けとなった。
今回、「Christian Dior(クリスチャン ディオール)」の白いドレスに身を包んだ黒木は、「釜山国際映画祭」初参加だが、「それほど緊張はしませんでした」と感想を語る。同じく、レッドカーペットに初参加した橋本は「楽しかったです!(観客から黒木が)華さん、華さんって呼ばれていて、僕が一番うれしくなりました」と笑顔を見せた。
7日には、映画の殿堂内にあるハヌルヨン劇場で世界最速となるワールドプレミア上映を開催。上映前の舞台挨拶では、観客の拍手と歓声に迎えられ登場。加藤監督は「麻衣がある出来事をじっと待っている5日間の話。待ち続ける麻衣の中に、不安な感情がじわじわと浸食していく様子に注目してほしい」と本作を説明。
黒木は韓国に着いてから「華さーん」と声をかけられることが多いとして「知ってもらえていることがすごくうれしい」と笑顔。橋本は、少ないセリフと沈黙の間に感じられるものを「自由に解釈して構わない」と述べた。
上映後のQ&Aでは、映画全体が抑えたトーンでまとまっていることについて言及され、演技に苦労したのではと聞かれると、「事前にリハーサルを何度かして、演劇のように共通の意識を持った上で現場に臨めたので、不自由はなかった。細かなニュアンスを監督に調整してもらった」(黒木)、「表面は静かだが、水面下では感情が激しく動いている状態を意識した。加藤監督は感情ではなく、そのシーンの状態を作るという演出をする。表現ではなく、その役として生きてほしいと言われた」「難しかったが、この作品の魅力でもある」(橋本)と語った。
また、舞台をリゾートにした理由について、「麻衣が人工的に妊娠し、その子供を人工的にコントロールしようとしていることが本作の核にあり、自然と人工の対比を作りたかった」と説明した加藤監督。山の中のコンクリート造りのホテルは直線が多く、一歩外に出ると波や木など不規則な形があるとし、「日常から隔離されても、強制的に一緒にいなければならない時間を作るため」と話した。黒木は「広い場所で一緒にいるのに心の距離が遠く、余った空間に押しつぶされそうだった」とふり返り、橋本は「あれが家だったら違う展開になっていた。リゾートだから起きてしまった数日間が映画の核でもある」とコメントしていた。
観客から密度の高い質問が寄せられ、期待の高さが伺えた今回。また会場の外には、サインを求めるファンが押し寄せるなど、終始大盛況だった。『日曜のあと』は11月20日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。



