菊花賞の醍醐味 | NewsCafe

菊花賞の醍醐味

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晩秋の京都。毎年この季節に菊花賞は行われる。3歳牡馬クラシックレースの最後のレースであると同時に淀の坂を2回も下る3000メートルの過酷なマラソンレースだ。古くから皐月賞は「速い馬」が、ダービーは「運のいい馬が」、菊花賞は「強い馬」が勝つと言われてきた。現在もこの格言がおおよそ当てはまることに違いはないが、こと菊花賞に関してはずいぶんとイメージが変わってしまった。

最近では長距離のレースで血統的には厳しいだろうと思う馬ががあっさり勝ってしまうことが多い。こういった馬たちが好走する一番の要因はスローペースにある。近年、米国血脈を主流とした血統のスピード化が進み、距離に不安を持つ馬が増えた。

例えば3000m級のレースでウォーミングアップをしているような遅いペースになれば、スタミナに不安のある馬でも最後の直線まで十分に余力が残っている。今年の日本ダービーがいい例としてあげられるように、ゆっくり走って最後にヨーイドンの短距離戦のようになってしまうこともある。このような傾向で残念なのはレースレベルが下がるのと同時に馬たちが本来持っている能力をフルに発揮できないという点だ。

近年の菊花賞で最もレベルが高いと思われるのは99年の優勝馬セイウンスカイのレースぶり。最初の1000mを59.6。次の1000mで64.3とペースを落とし、最後の1000mを59.3でまとめ3:03.2という当時の世界レコードで快勝した。特筆すべきはラスト1000mでハロン11秒台が3回も出ていること。これは潜在的なスタミナがある馬しかできないと同時に精密機械のようなラップを実行できる横山典弘というジョッキーの手腕が光るレースだった。

よどみないペースで流れる最後のコーナーから直線にかけてこそが長距離レースの醍醐味であると同時にスタミナ&底力のある馬しか勝負ができなくなる。まさにステイヤーたちの戦いだ。残念ながら近年の菊花賞ではこの醍醐味を味わえる機会は減っている。先に述べたとおりスローペースでレースが展開されることが多いからだ。

では今年の菊花賞はどうなのだろうか? 2冠馬オルフェーヴルの3冠達成に1番の注目が集まるが思わぬハイペースになったときはどうなるのか? 今年は出走するかまだ未定だがセントライト記念をハイペースで引っ張ったロイヤルクレストが鍵を握りそうだ。

出走してくればハイペース必至で上記に書いたように潜在的にスタミナを持った意外な馬の台等も考えられる。オルフェーヴル自身もダービーを見る限りスタミナに全く問題はなさそうだが死角があるとすればここだろう。数少ない長距離レースだけにどの馬が勝つのではなく、レース全体のペースに重点を置いて観戦するのも一つの楽しみではないだろうか。

《NewsCafeコラム》

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