攻守にアクションするサッカー
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なでしこジャパンのチューニング合わせは最終段階に入った。
佐々木則夫監督が標榜する"攻守にアクションするサッカー"とは、非常に繊細なものである。就任以来、一貫してきたこの戦術について再確認したい。
約4年前になでしこを指揮することになった佐々木監督は、世界のトップに入り、勝つサッカーをするには、『日本らしいスタイルを構築』することが必要だと考えていた。
そのために3つの柱を作った。"スタミナ"、"ゾーンディフェンス"、"連動する"ことである。一番の肝である"連動"はただ動くのではなく『予測』して動くことが必要だ。ボールがないところで、味方の動きも計算しながら駆け引きし続けていかなければならない、非常に繊細なものだ。
08年当時、「日本では、守備をやるというと『積極的ではない』、攻撃的なサッカーを目指すというと『先進的な監督だ』というイメージがありますが、僕はボール奪えなかったら攻撃なんてできないと思うんですよ。それから、厳しいプレッシャーをかけられた中では技術が発揮できないとも言われていますが、じゃあプレッシャーを相手に与られればいいし、相手からボールを奪う。数多く自分たちが攻撃したかったら、もっと相手から高い位置でボール奪ったほうがいいんだから」と、言っていた。
相手に脅威を与えるほどのプレッシャーを掛ける守備"攻撃的ゾーンディフェンス"、さらに"相手ゴールに近い位置での攻撃スタート"。
つまり"攻守にアクションするサッカー"の根底に流れるものだ。
ただ、繊細なサッカーであるがゆえに、ほんの少し息が合わなければ、脆さを露呈してしてしまうことになる。先月のスウェーデン遠征でのアメリカ戦もそうであった。
本日行われる、キリンチャレンジカップのオーストラリア戦もチームを集合させた直後のものであるだけに、佐々木監督も内容は求めないといっている。
「ちょっと懸念しているのは、前回のアメリカ戦に臨んだのと同様に、チームとして合わせられるのは実質1日だけの練習と短い。それだけでは高い完成度は望めません。とにかくオーストラリアに勝つというところからスタートして、時間を費やしながら、チームでやるべきことのコンディションを上げていきたいと思います」。
前回の北京五輪では、準備期間はわずかに半年しかなかったが、4位という結果を残した。
「北京五輪では目指したベスト4を獲得することができたが、メダルをかけられなかった悔しさが残った。そしてその後、とにかくチャンピオンを目指すという思いでやってきた。女子サッカー31年目の歴史を背負い、北京での悔しさをロンドンで晴らしてきたい」と、指揮官はリベンジを誓う。
昨年の女子W杯を制し、なでしこの"攻守にアクションするサッカー"は世界の女子サッカー界を席巻した。これから本番までの2週間、一人一人の連携が増していくことだろう。
今日の壮行試合は、なでしこたちがロンドンに旅立つ前の最後のゲームだ。聖地・国立競技場は、日本のサッカーファンが彼女たちの元気な姿を見届けて、温かく送り出していく場になるだろう。
[女子サッカーライター・砂坂美紀/ツイッター http://twitter.com/sunasaka1]
《NewsCafeコラム》
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