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「マイルド・ドラッグ」中毒

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創生期からのお付き合いであるが、最近のコンビニの生活インフラとしての充実には眼を見張るばかりである。
個人的な利用状況は「毎日の弁当」までは行かないが銀行預金の引き出し・プリペードカードのチャージが中心で、時々小腹が減ったときのオニギリ(ツナマヨが好物)の購入と当たらない(?)トトの購入が関の山である。
今やコンビニは「一店あたり一日40万円~60万円を売り上げる」と言われている巨大産業である。久々にお弁当類のコーナーを除くと種類の多さに驚かされる。ふとオニギリや・麺類・惣菜コーナーで気がついたのは「マヨネーズ系の味付け」の多さである。世情、何でもマヨネーズをかける人の事を"マヨラー"と言うらしいが、明らかにマヨネーズ愛好家が増えていることを実感させられた。
昔、中国の内陸部の飲食店でケチャップと醤油が欲しくなった。どう言うが判らず「デルモンテ&キッコーマン」と言ったら見事的中した。
今や世界的に見ても「日本は調味料大国」である。優れた日本製の調味料が世界を席巻する日は近いと思うのである。そのうち世界でキューピーと言えばマヨネーズ、ブルドックと言えばソース、ミツカンと言えばポン酢が出てくる時代が来るかもしれない。
因みに板前をしている友人は「マヨネーズとポン酢は天敵である。これを入れられると折角の味が全て消え・それなりの別の美味しい味になる完璧で強力な調味料である」と嘆く。
"マヨラー"ではないが、仕事中に飴やチョコレートを食べないとイライラしたり、食べだすとやめられない…よく見る光景だ。識者は『この様な欲求は砂糖・油・塩・化学調味料・炭酸飲料・マヨネーズなどでも起こる。普通口にする常習性が強い食べ物で起こるのである。麻薬中毒患者が常に麻薬を求め・それが無いとイライラするのと同じで「マイルド・ドラッグ中毒」と言われる。これらのマイルド・ドラッグを多く含むのがファーストフード。中毒になると肥満や糖尿病と言う生活習慣病のリスクが高まり、脳卒中や心筋梗塞や認知症の確率が増える。子供が好きなハンバーグやドーナッツはマイルド・ドラッグの塊である。食べ続ければ20才で中毒患者になる』と警告する。
アメリカでは炭酸飲料中毒者が増加。それによる肥満が社会問題化し、映画館で販売するコーラの紙コップを小さくしようとの規制が始まる様だ。
経験者によると「マイルド・ドラッグの誘惑を断つのは難作業で、半分の人は挫折し、以前より暴飲暴食になる」との事である。なんだか「禁煙するときの状況」と似ているような感じである。
個人的な経験で言えば数回の禁煙の挫折後「とりあえず2年間喫煙を中断しよう。2年たったら再開するぞ」と決め事をしたら、気が楽になり2年が経った。
「再開は面倒くさい」気持ちが先行しで禁煙は現在に至っている。識者は『つらいときは我慢しない・ゆっくり食べる・痩せるなどの結果を過度に意識しない』のがコツと言う。
「自分はマイルド・ドラッグ中毒」との自覚がある人は無理をせずに挑戦を…と思うのである。

[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]

《NewsCafeコラム》

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