「糖質制限ダイエット」の罠
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識者は『肥ると言う事はエネルギーのインプットとアウトプットの問題である。インが多くアウトが少なければ肥るのである。人間は「胃が欲するから多食するのではなく、脳が欲するから多食する」のである。痩せたければ脳を変えろ』と簡単に言うが…。やはり「食べる量を減らす」と言う物理的な結論に達するのである。そんな中でここ数年注目の「ヤセ法」が『日本人の主食であるご飯・パン・麺類などの炭水化物は体内で糖分に変わり肥満につながるから「主食を食べるのをやめる」そうすれば難なく痩せる』と言う「低炭水化物(糖質制限)ダイエット」と言う強引な方法である。友人の男性も「胃が小さくなり、1ヶ月で5キロ痩せた。ステーキやハンバーグもOK・好きなケーキも食べている」と豪語している。確かに「ベルトの穴2つは痩せた」と言う感じである。
ところがこの「低炭水化物(糖質制限)ダイエットが寿命を縮める」と言う疫学的な調査結果が発表されたのである。それによると『16.000人の志望者を調べ・糖質の摂取量が最も少ないグループと多いグループの死亡率を比較した・糖質の摂取量が少ないグループの死亡率が1.3倍』と言うことである。「楽をしても痩せられるという夢のダイエット」を実施中の諸兄妹にはショックな話である。専門家は『この方法には無理がある。この方法は結果として「脂肪のとりすぎによる動脈硬化とタンパク質の採りすぎによる腎臓の負担の増加」を招く。炭水化物は細胞の機能を保ち、免疫力を維持する大切なものなのである。炭水化物の摂取が少ないと病気になりやすく・頭もボーッとする。当然寿命が縮まる」と言うのである。このダイエットに取り組んでいるI嬢やH君に此の事を教えるべきか否かは悩ましいところである。専門家のアドバイスは『炭水化物を健康的に減らすことが肝要である。力を出したい昼職は普通に・朝と夜は半分に・間食の炭水化物はやめる・適度の運動を』である。これなら出来そう…。
[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]
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