プレミアムシフト
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ほんの1年前は2銘柄だったのが「各ビールメーカーの競演」である。「なんとなく手が伸びる」のは「アベノミクス効果」なのかと…。帰りに寄ったコンビニでも「惣菜類の充実とかなりのプレミアムと銘打った商品群」が目に入った。話を聞くと「プレミアムと銘打った商品の購入は良好」とのことである。識者は『3月~5月のデパート売上も久々に「前年同月を上回った」と言う事である。銀座のブランド店の売れ行きは「円安による値上げ」にもかかわらず好調である。それほど景気が良い…と言う実感はないが、一種のミニバブル現象であり「いずれは消費税が上がるから、その前に」との心理もあるのかもしれない』と言う。
そんな中で「いち早く世の中を読んで対応する企業」との定評がある「日本マクドナルド」が従来の「安さ戦略」から一転して「プレミアムハンバーグ」を売り出したのである。報道によると『日本マクドナルドは17日に夏限定で新発売するハンバーガー2商品を発表した。「クォーターパウンダー BLT」は単品で520~570円(地域によって価格が違う)と、これまで発売したハンバーガーの中で最も高い。アベノミクス効果で「消費者の財布の紐」は緩んでいる。消費者は「今までにない経験・驚き」を求めており、そこにヒットするのが今回の新商品だ。景気回復の兆しを受けて、「少しぜいたく」の路線で業績回復を図る』とのことである。
日本マクドナルドは過去に「低価格路線を打ち出し・牛丼業界の値下げ競争を誘発した前科」があるのである。最近では「変わり種期間限定ハンバーグ(少し高価格)で戦略変更を図ったが「昨年は9年ぶりに売上高と営業利益が同時に減る」など、業績が悪化していた。「ビッグマック」など定番商品を値下げして一時的な売上高を得る従来の戦略が「結果的に商品の価値を下げてきた」との判断もある様である。識者は「各業界で広がりつつあるプレミアムシフトは円安による原材料の高騰・消費税の値上げを飲み込むための戦略とも見える。プレミアムシフトに敏感に反応している女性の行動変化がカギ」と言う。
[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]
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