デンマーク・ケバブ店襲撃事件
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いわば「中東風ミートサンドイッチ」で、手軽に食べられる非常に人気のあるメニューだ。
そんなケバブが北欧の国・デンマークで争いの種になってしまったようだ。
「ケバブはもともと中東のもの。宗教上、豚肉は入ってないはず」とデンマークのエクストラ・ブラデ紙がひっそり街中の9店のケバブ店でケバブを購入して中身を調査したという。
その結果、なんと4店のケバブにイスラム教では食すことが厳禁となっている豚肉が少量含まれていたのだ。
たとえ少量であっても、ムスリムにとって豚は「不浄の動物」。それを食べてしまうことはショックそのもの。
そして例のエクストラ・ブラデ紙の記事が公開されてから事件は起こった。
コペンハーゲン西部郊外にあるケバブ店「Tayyib Food」に怒り狂った男二人組が襲撃にやってきたのだ。
「豚肉入りのケバブを売っただろ?お前らのせいで食っちまったじゃねぇか!!」とわめき散らしながら従業員に襲いかかり、重症を負わせてしまう結果に。
確かに宗教で定められた規則は尊重されるべきだが、イスラム教国以外でハラール(イスラム教徒に許された食材)を順守することは難しいことだ。
実際、デンマークのハラール協会でも「ハラールの基準から外れている食品もあるが、それでもハラールとして一応食べるのを許しているものもある」とコメントしている。
この事件に対し、「信教の自由は最大限に尊重されるべきだが、イスラム圏でないデンマークでイスラムの教えを通すことは難しい。そんなこと、デンマークに来る前からわかっていたことだろう?」といった意見が多くあがった。
実はデンマーク、シーフード以外だとポーク料理が有名なくらいだ。その状況で「豚肉は絶対イヤ!」という。なら自分たちでどうにかしろ!ということなのだ。
「今回の事件はハラールどうこうじゃなく、こうやってイスラムの人間が自分たちの宗教を冒涜されたといって暴力沙汰を起こすことが一番の問題なんだよ」
「イスラムの皆さんよ、そこまでイスラム文化は素晴らしいっていうならどうしてわざわざ他の国にやってくる?いい加減にしてくれよ」
等、イスラム移民に対しての怒りが収まらないようだ。
「祖国がそんなに素晴らしいならどうぞお帰りください」
「郷に入ったら郷に従えよ」
移民を受け入れている国は必ずこういった意見が出る。これを差別と見る人もいるだろうが、これが移民を受け入れている国の現実なのだ。
日本での在日外国人に対しても上記と同じ声が上がっているのは周知の事実だが、「宗教」というテーマが色濃くないのが唯一の救いかもしれない。
宗教(特に一神教)には人間の考える理論や知恵を超えたものが前提としてある。
それを無宗教の人間がどれだけ理解し、受け入れられるのだろうか。これは非常に難しい。
【執筆者:猫紫】
参照:The Copenhagen Post
http://cphpost.dk/local/two-men-assaulted-selling-pork-kebab-shops
(※PCサイトです)
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