HIV検査の悪用 | NewsCafe

HIV検査の悪用

社会 ニュース
「献血の検査を潜り抜けた血液による輸血で2名の患者がHIVに感染」と言う報道が駆け巡った。奇しくも12月1日は「世界エイズデー」であった。街角で赤いリボンをつけている人を見つけたら「レッドリボン=エイズに関して偏見をもたない、エイズと共に生きる人々を差別しない」というメッセージなのである。

ひとしきり「エイズは不治の病・余命は10年」などと言われ「トム・ハンクス主演の映画:エイズにかかった弁護士が主人公:フィラデルフィア」が観客を動員し、題名は失念したが『復讐に燃えるエイズ患者の女性が相手と一夜を共にして、翌朝寝室の鏡に「ようこそエイズの世界へ」と口紅で書いて姿を消し・男性は人生に絶望し自殺』と言う映画の1シーンを思い出すのである。その当時の新聞は「エイズ患者の増加数」が大きなニュースだったのである。

その後医学の進歩でエイズ治療は大きく進歩し「感染しても早期に感染が把握されれば薬で体内のウイルス(HIV)の増殖を抑え・永く社会生活が維持でき・平均余命も感染していない人と同程度」と言われるまでになったのである。まことに医学・薬学の進歩は素晴らしいが「エイズへの警戒感が薄くなった」のも事実である。

識者は『HIVは「ヒト免疫不全ウイルス」というウイルスの名前で英語の頭文字をとってHIV。一方のAIDSは「HIVによって引き起こされる症状」のことを指す。AIDSは、日本語で「後天性免疫不全症候群」と言うが「免疫の力が低下した結果起こる各種の症状の総称」である。世界では3530万人を超えるHIV/AIDSの患者がいると言われているが低開発国の実態はよく判っていない。
日本では「厚生労働省のまとめ・2012年に新たに報告された HIV感染者数は1002件・AIDS患者数は447件・両者をあわせると1449件で9年連続して1000件を超えている」で決して少ない数ではない。感染経路で一番多いのが「性行為による感染」である。コンドームの使用は有効な予防手段である。2013年6月までに報告されたHIV感染者の報告数のうち「同性との性行為が約73%」を占めている。二番目に多いのが「血液を介した感染」で主に覚せい剤などの注射器の回し打ち廻しによるものである。また、献血された血液は検査されているが「エイズ予防財団によると感染の可能性を完全に排除できない」と言う。三番目が「母から赤ちゃんへの感染(母子感染)」である。厚生労働省などでは、「早期に治療を受けて欲しい」としていて「世界エイズデー」に合わせ、各地でHIV検査を行っている』と言う。

日本は「輸血血液は献血で確保」が前提になっている。かたや「エイズ検査は保健所などで無料で行う」が原則である。そんな仕組みの狭間で起こったのが「献血を検査代わりにした不埒な行為によるHIV感染」である。献血の元締めである日本赤十字は「検査漏れを恐れ・世界一厳格と言われる検査」を行っているが「質問への虚偽記載・性的接触が心配で直後の潜伏期に献血」での発見は難しい様である。今回のHIV保菌者はまさに「献血後に献血者に日赤から来る検査報告を悪用した明らかに犯罪行為」であると思う。「エイズでは死なない」と言う事実が「安易な行為につながっている」と心配になるのである。

[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]

《NewsCafeコラム》

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