桜田通、実写化作品への葛藤と敬愛 ドジエピソードが漫画みたいだった<「クールドジ男子」インタビュー>
芸能
モデルプレス/ent/wide/show3
【写真】佐藤健・桜田通・溝口琢矢、“電王メンバー”集結に反響
◆桜田通ら主演「クールドジ男子」
原作は「ガンガンpixiv」で連載中の那多ここねによる同名漫画で、シリーズ累計80万部を突破。2022年10月からテレビ東京にてアニメ化もされた話題作。母性をくすぐる、一度ハマったら抜け出せない“中毒性”ハートフル・コメディとして、癒されたい女性を中心に多くの共感を集める人気シリーズを実写ドラマ化。
職業も年齢もバラバラな4人のクールなイケメンたち、そんな彼らの共通点は「全員ドジ」。 “ドジ”さえも“クール”にキメてしまう「クールドジ男子」たちが、ドジをきっかけに運命の出会いを果たし、自分のコンプレックスや将来への不安、仕事の疲れ、隠している承認欲求など、等身大のイマドキ男子としての悩みを抱えながら、時にはお互いを支え合い少しずつ友情を育くんでいく、等身大で頑張る“愛され男子たち”の日常をハートフルに描く。
桜田のほか、“羞恥心アリ反省タイプ”の一倉颯役でNCT 127(エヌシーティーイチニナナ)の中本悠太(ユウタ)、“強がりストイックタイプ”の二見瞬役で藤岡真威人、“受け入れ前向きタイプ”の四季蒼真役でJO1(ジェイオーワン)の川西拓実が主演を務める。
◆桜田通、明るい茶髪にしようと思っていた 実写化作品への葛藤と敬愛
― はじめに台本を読んだ感想をお聞かせください。
桜田:僕は最初に原作を読ませていただいて、その後に台本を読んだのですが、漫画で表現していたドジの部分が、映像化した時に上手く歯車が合って、より面白い方向に転がっていってるなと感じました。実際に僕たち役者が演じた時のシュールな面白さが台本の時点でもすごく伝わってきて、表現も細かく書かれていて素敵な台本だなと思ったのと同時に、漫画原作ということもあって自分のドジに対するツッコミのモノローグがわりと多くあるので、撮影する時に少し頭がこんがらがりそうだなとも思いました(笑)。
― 三間貴之というキャラクターへの印象はいかがですか?
桜田:メインキャスト4人とも「クールドジ男子」ではあるのですが、その中でも三間さんは“無自覚無痛タイプ”なので、一見クールに見えるけど、自分ではクールじゃないと思っているキャラクターだと思うんです。個人的には、瞬くん(藤岡)のほうがクールという言葉が当てはまるキャラクターだなと感じています。三間さんはオフィスにいる周りの人たちから微笑ましく見守られているという、とても平和な人柄で、実年齢は僕より年下なのですが、大人な雰囲気を放っているので素敵なキャラクターだなと思いました。
― ビジュアルのこだわりについてはいかがですか?桜田さんの意見を反映したところなどがあれば教えてください。
桜田:僕は正直、髪色をもう少し原作に近づけて、明るくしたいという思いがあったのですが、三間さんは社会人なので、髪色を明るくしすぎないほうが役として説得力が増すのではないかという結論になりました。これまでもそうだったのですが、ビジュアル面をどこまで表現するのかが実写化するにあたっての難しいところであり、永遠の課題だと感じたところでもあります。
衣装に関しては、僕は過去にお金持ちのイケてる社長役を演じていて(笑)、その時は役柄に合わせてお高めなスーツをご用意していただいたのですが、今回は仕事が出来るタイプではありながらもごく普通の会社員なので、ある程度の生活感や人柄、趣味などがあらわれるようにしたいとお話しさせていただきました。
― ここ数年の桜田さんは黒髪のイメージなのですが、原作くらい明るい茶髪にしたいと思っていたんですね。
桜田:そうですね。ちなみに言うと、実はこれでも少し茶色に染めたのですが、あまり染まりませんでした(笑)。普段は光が当たっても茶色くならないくらい黒くしているのですが、今回はいつもより2~3トーン明るくしてもらったので、太陽光に当たると少し茶色く見えるんです。撮影した映像を観るとそんなに伝わらないかなと思いつつ、視聴者の方に少しでも気づいてもらえたら嬉しいです。
― 桜田さんはこれまでも実写化作品に携わっていますが、「クールドジ男子」は今アニメも放送されていて話題の作品です。すでに原作ファンの方が多くいらっしゃる実写化作品に出演する際に、心がけていることはありますか?
桜田:僕はすべてにおいてファンファーストであることが大事だと思っているんです。もちろん「クールドジ男子」をまだ知らない方に向けてもドラマを作っているのですが、漫画やアニメですでに人気がある「クールドジ男子」を実写化することによって、より作品の認知度を上げるお手伝いをさせていただけたら、という気持ちで臨ませてもらっています。それが原作のある作品に携わらせていただく僕たち役者にとっての礼儀だと、僕は勝手に思っています。
そこに対する意識は本当に人それぞれだと思いますが、実写化するにあたって、漫画やアニメのようにはいかない瞬間があるかもしれないけれど、「人間が実際に演じたらこういう風になるんだ」という新しい発見もきっとあると思っています。漫画やアニメがもともと好きな方たちに観ていただいた時に、「やっぱりクールドジ男子って面白いね」と作品の素晴らしさを改めて感じていただけたら嬉しいです。そして実写化からこの作品を知った方には「ドラマが面白かったから、漫画も読んでみよう」という風に、相乗効果が生まれるような関係を築けるのが、僕の一番の理想です。
◆桜田通、年下キャストとの共演で30代を実感「恐ろしくなりました」
― まだ撮影がはじまって間もないですが、メインキャストの方々の印象をお聞かせください(※インタビューは2月中旬)。
桜田:まだ撮影が始まったばかりで、僕も人見知りが出てしまって奥深くまでは話せていないのでこれからですが、第一印象は皆さんすごく話しやすい方たちだなと思いました。それぞれ個々でいろいろな分野でお仕事をされていて、すごく柔らかくて素敵な方たちだったので、僕はすごくそこに救われて、今撮影現場を楽しんでいます。
― 現場で印象に残ったエピソードはありますか?
桜田:僕を含めてわりと皆さん人見知りの雰囲気なのですが、4人の中でも藤岡くんは率先してコミュニケーションをとる方で、呼び方をわざわざ1人1人に聞いていて、僕にも「すみません、下の名前で“通さん”と呼んでもいいですか?」と聞いてくれて、すごく可愛いなと思いました。自分が10代の時にそんなことをしたことがなかったので、距離を縮めようとしてくれている彼の心に感動しました。本当に良い子だなと。
― 可愛らしいエピソードをありがとうございます。その呼び方の質問に対して、桜田さんはどのように返したんですか?
桜田:「もう呼び捨てでいいよ!」と返しました(笑)。
― (笑)。桜田さんと藤岡さんは、年齢がひと回り違うんですね。
桜田:そうなんですよ。ちょうどひと回り離れていて、同じ未年なのですが、こんなにも性格が違う未年がいるのかとビックリしています。藤岡くんは本当にフレッシュなので、彼が果汁100パーセントだったら、僕はもう完全に濃縮還元です(笑)。
― (笑)。今回メインキャストの皆さんは全員桜田さんより年下で、30代になり年下の方と共演する機会も増えたと思うのですが、現場での立ち振る舞いなどは変わりましたか?
桜田:お相手の方が女優さんだと年下の方と共演することも多いのですが、同性でここまで関係値のある役をやることが今まで意外とあまりなくて、あっても2、3歳下だったので、メインキャストが同性で年齢も離れていて、僕が一番年上という状況は初めてかもしれないです。僕もついにこういう立場になったのかと、頭の中で整理をしている段階です(笑)。30歳を過ぎたことを、この現場で一番実感しているかもしれません(笑)。3人の中で一番年が近い悠太くんが、小学校ならかろうじて一緒になるくらいの年齢差なので、ちょっと恐ろしくなりました。
とはいえ、ただただ可愛い年下とは良い意味で思っていなくて、それぞれプロフェッショナルなキャストの皆さんに尊敬できる部分がたくさんあるから、一番年上だから頑張ろうとは特に意識していないです。
◆桜田通は○○男子!「三間さんと同じかも」ドジエピソードも明らかに
― 桜田さんは、クールに見られるということはあると思いますが、ドジな一面についてはいかがですか?
桜田:頻繁にドジをするほうではないと思うのですが、自分のライブの時にギターやイヤモニを家に忘れて来るとか、たまに本当に抜けている時があります。あとちょっと痛々しい話なんですけど、去年の僕の誕生日に、お風呂に入っている時にシャワーヘッドを自分の左足の甲に落としちゃったんです。すごく痛くて、気をつけなきゃと思っていたその次の日にiPadを右足の甲に落としたんですよ(笑)。もうわけがわからないと思って…。
― それは痛いですね…。足の骨は大丈夫でしたか?
桜田:骨は大丈夫でしたが、靴によっては歩くのもちょっと痛いくらいの青あざになってしまって。そういうことが多いんですよね…(笑)。その時は結構忙しくてバタバタしていたので、やっぱり人って焦るといいことなんて何もないんだなと痛感しました。ドジをしないように、心をクールにして過ごそうと思います。
― 心をクールに(笑)。最近はドジをしていないですか?
桜田:最近のドジかぁ…。何かあったかな。(とここで隣にいたマネージャーさんから「クランクインの日に、ファンクラブ動画を撮ろうと思ってスタンバイをしていたら、通さんが支度をして出てきた時にネクタイがめちゃくちゃ曲がっていました。それを普通に直してしまったのですが、そのまま直さずにドジな場面として残しておけばよかった」というドジエピソードが!)
桜田:なんでそんなにネクタイが曲がっていたんだろう(笑)。今それを聞いていて思ったのですが、僕は結構その分野の人に信頼して任せてしまうんですよ。良い意味で、それはスタイリストさんの仕事だと思っているし、僕が逆に入り込みすぎたら失礼かなと思ってしまうので、気づかないうちに衣装がおかしなことになっていた、みたいなことは今まで何回も言われた記憶があります。無自覚です(笑)。あと僕は何かが起こった時に“恥ずかしい”とか“驚きすぎてあたふたする”みたいな感情になることがあまりない無痛タイプなので、無自覚無痛で、三間さんと同じかもしれません(笑)。
― ハマり役ですね!「クールドジ男子」にちなんで、桜田さん自身を「○○男子」と紹介するとしたら、何男子ですか?
桜田:これまでの取材では「省エネ男子」「配信男子」と答えてきたのですが、別の新しいものを今から考えます。
― では、モデルプレス用のものをお願いします。
桜田:じゃあ、僕は…「水男子」!もう本当にお水を飲むのが好きです。
― あまりお酒は飲まれないんですよね。
桜田:お酒を飲むということは、誰かと一緒に飲んで楽しむもので、そのくらい大切に考えているので、普段はそんなに必要ないかなと思っています。ジュースやカフェイン系もあまりとらないつもりです。とりたくないというより、お水でいいんですよね。
昔、カフェラテが大好きな時期があって、1日1~2杯は飲んでいたのですが、年齢を重ねるにつれてちょっと太りやすくなったのと、睡眠の質を改善したいなと思ってやめました。カフェインがどこまで体に影響があるのかはわからないのですが、いろいろとそぎ落としていった時に、お水だけで十分だなと。順番としては、炭酸飲料をやめて、カフェラテをやめて、今はもう「水男子」です!
― モデルプレス用の回答をありがとうございます!最後になりますが、三間さんは常に癒しを求めていて、周りを癒しているキャラクターですが、桜田さんにとっての今の1番の癒しを教えてください。
桜田:僕の今の癒しは、お風呂です。入浴剤を入れてお風呂に入るのがすごく好きで、香りがあるものを入れたり、汗をかきたいなという時は塩っぽいものを入れたり、いろいろ使っています。こうやって撮影が長く続くと、メイクで肌が重くなるし、ずっと外にいると体が汚れて不潔になってしまう気がするので、それを一気に洗い流すとすごくスッキリします。お風呂に入った瞬間はすごく温まるので、季節関係なくお風呂に入ることが1番の癒しです。
― ありがとうございました!
◆インタビューこぼれ話/編集後記
モデルプレスが前回桜田にインタビューしたのは、昨年12月のバースデーイベントの終演後。その時は衣装のパジャマ姿だったが、今回は180度違うスーツ姿(!)というまるで漫画から飛び出したようなビジュアルで、なかなか類を見ないパンチの効いたギャップを披露。
役としては“イケてる社長”(桜田談)以来のスーツ姿では、と思い「スーツを着る役は久しぶりですか?」と聞くと、「そうかも!」と一言。三間さんはメガネをかけたり、かけていなかったり、というキャラクターなので、どちらのバージョンで撮影するかという話になったところ、桜田の意見で写真はメガネなし、ムービーの決め顔チャレンジではメガネありに決定。クールでシュールな決め顔動画にも注目だ。
一見クールに見えるが、どこかのんびりとした空気で周りを癒してしまう、そんな三間さんと共通点も多い桜田。作品への敬愛を忘れない桜田が創り上げる「クールドジ男子」が楽しみである。(modelpress編集部)
◆「クールドジ男子」第1話あらすじ
一倉颯(中本悠太)は、無個性で将来に悩む大学生。自身がドジであることを自覚し、ドジをやらかしてはクールを装っているが恥ずかしさで悶絶している「羞恥心あり反省タイプ」。そんな颯はある日コンビニで…。
二見瞬(藤岡真威人)は、スポーツ万能なイケメン高校生。努力家で負けず嫌いな性格で少し抜けたところがあるが、絶対に自分をドジと認めない「強がりストイックタイプ」である。高校生活最後の球技大会でも大活躍の反面、ドジをしてはごまかしていた…。
◆桜田通(さくらだ・どおり)プロフィール
1991年12月7日生まれ、東京都出身。2005年に芸能界入り。2006年、ミュージカル「テニスの王子様」にて主役を務め、2008年、映画「劇場版さらば仮面ライダー電王ファイナル・カウントダウン」で映画初主演。以降、映画「人狼ゲーム ビーストサイド」(2014)、「orange-オレンジ-」(2015)、「君の膵臓をたべたい」(2017)など話題作に出演し、「クズの本懐」(フジテレビ系、2017)で連続ドラマ初主演を飾る。映画「EVEN~君に贈る歌~」(2018)ではバンドのメインボーカルとして主演を務め、その劇中バンドにてメジャーデビューを果たす。
その後も映画「ラ」(2019)、ドラマ「パーフェクトクライム」(ABCテレビ・テレビ朝日系、2019)、「わたし、定時で帰ります。」(TBS系、2019)、「コーヒー&バニラ」(MBS系、2019)、「今際の国のアリス」(Netflix、2020)、「3Bの恋人」(ABCテレビ・テレビ朝日系、2021)、「全裸監督2」(Netflix、2021)、「ちむどんどん」(NHK、2022)、「覆面D」(AbemaTV、2022)、「今際の国のアリス シーズン2」(Netflix、2022)など出演作多数。
2020年9月にオフィシャルファンクラブ「Sakura da Space Society」を開設。ポニーキャニオンのデジタルディストリビューションサービス「early Reflection」が新たに立ち上げるレーベル「Pandrec」の第1弾アーティストとして、2023年5月12日に全世界デビュー。5月26日よりデビュー後初となるZeppツアー「Dori Sakurada Debut Tour 2023 “Retrograde Satellite”」の開催が決定している。
【Not Sponsored 記事】
《モデルプレス》