アイナ・ジ・エンド「キネマ旬報」新人女優賞に喜び 美背中ざっくりドレスで登場
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モデルプレス/ent/movie
【写真】アイナ・ジ・エンド、美背中ざっくりドレス
◆アイナ・ジ・エンド、新人女優賞に喜び
『キリエのうた』で新人女優賞に輝いたアイナは、背中がざっくり開いた華やかなピンクのドレスで登場。「歴史あるこの場に立たせていただき、本当に本当にありがたいです。夢みたいです」と受賞の喜びを語り、「私は岩井俊二監督に見つけていただいて、拾っていただきました。こんな私が映画に出れるのか、不安でたまりませんでした。でも、お芝居の教科書みたいな広瀬すずちゃんがいつも背中で波動をバンバン出してくれて、そこについていくことで、そうしたらお芝居が楽しくなっていきました。なので私はこの賞を自分1人でいただいたとは思いません。広瀬すずちゃん、そして何より岩井俊二さん、そして私の心を芯まで温めて育ててくれた『キリエ』チームのスタッフの皆さん、映画館に足を運んでくださったファンの皆さん、みんなのおかげで今ここに立てています。本当にありがとうございます」と感謝を伝えた。
◆アイナ・ジ・エンド、撮影初日を回顧
歌うことと演じることの面白さの違いについて聞かれると、「あんまり違いっていうのを感じられなかったんですけど、コンテンポラリーダンスを4歳からやっていて。お芝居は、この床、空気、見る人とか、その場で全部変わること、これがコンテンポラリーダンスと似ているなと思いました。なので覚えた台詞を喋るんじゃなくて、カットがかかった後もアドリブを続けさせてくださった岩井さんのおかげで、どんどんどんどん解放できる自分に出会えました」と述懐。
岩井監督がどのような存在か問われると「大きな木みたいな人で。クランクインの時に雪がたくさん降っていて、ホワイトアウトでびっくりして、牛も出てきたんですよ。北海道の。それぐらい雪でびっくりするような時だったのに、岩井さんは仁王立ちで、ただ雪をジーっと見つめていたんですよ。普通だったらもっと焦ると思うんです。撮影ができないとか。ですけど、岩井さんは本当に凛としていらっしゃって。ああ、私はこの人なら自分の身を委ねられるんだって。この人についていきたいと、あの日思いました」と印象を語り「黒目が定まっているというか(笑)」とも話していた。
◆アイナ・ジ・エンドの気持ちを変えた一言
6曲の劇中歌を担当したことについては「当時はBiSHというグループをやっていて、解散までの1年間、本当にライブハウスツアーとホールツアーを駆け抜けている時期で。ツアー中にギターを相棒のように持ち歩くような日々でした。その中で夜な夜な曲を作るもので、近隣の迷惑にならないように、タオルで口を塞ぎながら(笑)。夜中に作曲をしていたんですけど、とある日に自分は何もできないと思って、もう嫌だと思って。岩井さんに『私、もう曲を書けないかも』って電話したんです」と告白。
「そうしたら『アイナさんが書く方が、あとで後悔がないと思います』って言ってくださいました。私より素敵な曲を書ける方は本当にたくさんいるのに、そうやって私に委ねてくださって。その言葉がとても強くて、もうやるしかない!と思って。そうすると、焦燥感とかひりひりした気持ちとか、自然に曲に滲んできたんです。そのおかげでキリエの歌はどんどんひりひりしたような心が宿っていきました。あの時期にお声を掛けてくださった岩井さんのおかげでできました」と振り返っていた。
◆「2023年 第97回キネマ旬報ベスト・テン」
大正13年より続く歴史ある映画賞キネマ旬報ベスト・テンは、今回で97回目の開催。新人女優賞をアイナが受賞したほか、主演女優賞に趣里、主演男優賞に役所広司、助演女優賞に二階堂ふみ、助演男優賞に磯村勇斗、新人男優賞に塚尾桜雅が決定。なお、趣里は体調不良で欠席となり、代理として塚本晋也監督が登壇。海外にいるため出席が叶わなかった役所広司とヴィム・ヴェンダース監督が寄せたメッセージも上映された。(modelpress編集部)
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